料理研究家リュウジのレシピ本、なぜベストセラー連発? 「邪道にして至高」のレシピの魅力

 ところで、YouTubeでも見ることができるレシピなのに、なぜ本がこれほど売れるのだろうか。リュウジ自身は、レシピ本について「レシピ本の文化が失われてほしくないので、いまも出版し続けています。ページをパッと開いて、そのまま調理の参考にできるのがレシピ本のいいところです。料理を作るペースは人それぞれですし、動画のスピードに追い付けなかったりするじゃないですか。だから、動画で細かいところを一度見て、2回目以降は本を読んで自分のものにしていくという感じで、どちらも楽しんでいただけると嬉しいですね」と語っている(参考:鏡リュウジ×料理研究家リュウジ 特別対談)。なるほど、たしかにキッチンで見ながら調理するには、本の形式が向いているのかもしれない。

 ちなみに版元のライツ社は、兵庫県明石市にある少数精鋭の小さな出版社ながら、話題作を続々と生み出していることでも有名だ。同社から刊行される第二弾となれば、単に違うレシピが載っているだけではないはず。「前作よりも圧倒的に、台所に立つ人に寄り添った『至高の家庭料理』」と謳うだけあり、「至高の納豆ごはん」「至高のもやし炒め」「至高の目玉焼き」など、いつものおかずをグレードアップさせるようなレシピが数多く掲載されているようだ。この一冊があれば、自炊がもっと楽しく、美味しくなるのは間違いなさそうである。

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