【漫画】動物にモテすぎるサラリーマンが出勤すると……? スズメやカモに囲まれる男性の苦難

――本作を収録している単行本『動物にモテるサラリーマンの受難』も好評のようですが、手応えはいかがですか。

NANNO:色々なSNSに載せているのですが、フォロワーさんから購入したと連絡が来て嬉しかったです。

――制作の経緯も教えてください。

NANNO:もともとイラストレーターやデザイナーの仕事をしていたのですが、やっぱり漫画家になりたかったんです。でも出版社への持ち込みや賞に応募するのは無理だと感じていたので諦めましたね(笑)。でもよく「Webでバズると単行本になる」という話を見かけるので、その路線を狙ってサクッと読めるストーリーを描き始めました。

 最初の頃は4コマ作品だったので週2回ほど投稿してました。だんだんとストーリー漫画になっていったのですが、この『動物にモテすぎて生活に支障きたしてる男が会社に出勤する話』はその中間くらいの時期ですね。

――手応えを掴み始めたのはいつ頃から?

NANNO:noteで「今週のおすすめ記事」に選ばれて、一気にフォロワーが増えた時ですね。動物ものだったのがキャッチーでよかったのかもしれません。

――動物を登場させようと思ったのはなぜでしょう。

NANNO:イラストレーターをやっていた頃、LINEスタンプを作っていたんですよ。企業の案件だったので動物のデザインが多かったのですが「カワイイ」と今までになかった評判で。それで「自分は動物を描くのに向いているのかも」と思ったのがきっかけです。本作でヒロイン的なカモは、ぬいぐるみが家にあったのでそれを写真に撮ればポーズが描きやすいなと思ったので登場させました(笑)。

――どこにアイデアが落ちているかわからないものですね。LINEスタンプは会社勤めしながら描いていたのですか?

NANNO:もともと現代アートのギャラリーでグラフィックデザイナーとして働いていました。自由に色々任せてくれる社長だったので、やりたかったイラストの仕事を自分で取ってきて描いていました。今は独立してフリーで活動しています。

――イラストではなく漫画を描きたかった理由も気になります。

NANNO:企業のLINEスタンプは期間限定なので1カ月くらいで使えなくなるんですよ。心を込めてデザインしたキャラクターが消費されていく、という状態が3年続いて、自分のキャラたちが死んでいくのが嫌になったんです。ちゃんと彼らを大切に描き切りたいという想いがありました。商業連載ではないので、裁量で出来るところも自分に合っているかなと。

――影響を受けた作家はいますか。

NANNO:最近好きなのは福本伸行先生ですね。絵も物語も独特で、自分もそこまで行けたらなと思っています。『忍たま乱太郎』や『クレヨンしんちゃん』も好きでした。

――最後に今後の展望もお願いします。

NANNO:動物をネタにした作品も引き続き描きたいですし、4月頃に日常系の軽い漫画も上げてみようかなと。最終目標は、やなせたかし先生。個人的にも怖かったりグロい漫画ではなく安全に読めるものが好きなので、そんな漫画を描いていきたいです。

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