『チェンソーマン』ラブコメ漫画としての魅力は? デンジとアサの少女漫画的な関係性

「近年の『週刊少年ジャンプ』あるいは『ジャンプ+』に掲載されている漫画では、『ルリドラゴン』『僕とロボコ』『一ノ瀬家の大罪』『タコピーの原罪』など、日常を描く作品が目立っています。これらの作品はギャグであれシリアスであれ、日常の背景にはとてつもなく異常な状況があるのが特徴です。こうした作風は、コロナによるパンデミックはもちろん、近隣国における戦争や首相暗殺など社会を揺るがす大事件が次々と起こる中で、あまり変わらない日常を過ごしている現代の我々の状況を、意識的にせよ無意識的にせよ反映しているのかもしれません。わけても『チェンソーマン 第二部』は、コメディとダークな世界を同時に描く作品群の前線を走る作品だと言えるのではないでしょうか」

 『チェンソーマン』のラブコメ展開が読者を大いに沸かせるのは、背景に殺伐とした現実が横たわっていることの証なのかもしれない。ともあれ、いましばらくはデンジとアサの恋模様を見届けたいものだ。デンジの自宅へと行く“お家デート”の結果やいかに。

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