【漫画】かき氷を食べるために冥王星を目指す!? 現役高校生が描いたSF漫画がハイクオリティでおもしろい

ーーTwitterで本作は1.1万以上のいいねを記録しています。今回の反響に関する感想を教えてください。

ドロニー:7月下旬から3ヶ月ほどかけて描いた作品だったので、読者の方からそれなりの評価が得られればいいなと思っていました。ただ想像以上の反響となり喜びよりも驚きの方が大きいです。

 作品の世界観に関する考察するコメントもあり、自分のつくったものを読んでもらえていると感じました。作中で登場するおにぎりには虫の肉が具材として使われている点など、細かなところに気づいてくださった方がいたこともうれしかったです。

ーードロニーさんは自身で創作したひとつの世界観を題材に、多くのイラスト作品を投稿しているかと思います。今回その世界観を漫画として表現しようと思ったきっかけは?

ドロニー:これまでつくり上げてきた世界に登場するキャラクターを動かしてみたいと思ったからです。また今年の夏はとても暑く、避暑のために地球よりも涼しい冥王星に訪れてみたいと思ったことも創作のきっかけですね。

 自分が実際に冥王星へ行くことはできないので、自分の考えたキャラクターだけでも冥王星へ行けたら面白いかなと思い本作を描きはじめました。

ーー漫画として表現するなかで感じたことは?

ドロニー:物語を考える際に「太陽系の端にある冥王星へ行くにはどうすればいいか」という問いが頭に浮かびました。現在は宇宙へ行くためにロケットを利用していますが、もう少し先の未来では軌道エレベーターを用いているだろうとか、レジャー感覚で冥王星に行くためには光速を超える乗り物が必要だろうといったことなどーー。あれやこれやとお話を考えるなかで、まるで自分も登場人物たちと宇宙を旅しているかのような気分になれました。

ーー本作や他のイラスト作品の元となっている世界観はどのくらいの期間を経て生まれたものですか?

ドロニー:小学2、3年生のときに見た『宇宙戦艦ヤマト』の影響から、自分も宇宙にまつわる物語の世界観や設定をつくりはじめました。そのため10年ほどの期間ですね。小学生のときに考えていたものを膨らませていくなかで世界観が現在のかたちになっていきました。

ーーかき氷に対し3人がそれぞれの表情を浮かべるラストシーンが印象的でした。

ドロニー:最後のコマはキャラクターの表情と共に背景もがんばって描いた箇所なので自分でも印象に残っています。キャラクターの日常を描くためにはその基礎となる世界観の強度が大切かと思い、設定の細かさや背景の描きこみを意識して本作を創作しました。とくに最後のページは物語のゴールである「かき氷を食べるシーン」なので、細かいところまで描くことをがんばりました。

ーー創作活動をはじめた経緯を教えてください。

ドロニー:幼いころから絵を描いていましたが、中学校に入学したタイミングで本格的に活動をはじめました。中学2年生ごろからSNSに作品を投稿するようになり、ペンタブなどデジタルツールを用いて絵を描きはじめたのは中学3年生ごろからです。

 本やイラストを見て自分のなかで想像した世界は、その作品を楽しんだ瞬間しか残らないものかと思います。そんな自分の想像をかたちとして残したいという思いから作品を描くようになりました。

ーーSNSに作品を投稿するようになったきっかけは?

ドロニー:自分はインターネットで検索した宇宙船のイラストを見て想像を膨らませることが多くあります。自分の描いた絵も他の人の想像を膨らませるようなものになればと思い、SNSでの投稿をはじめました。

 また他者に自分の描いた絵を見てもらう環境があると絵が上達しやすくなると聞いたことがあり、自身の技術を高めたいと思ったこともSNSで投稿するようになったきっかけです。

ーー今後の活動について教えてください。

ドロニー:これからもSNSに宇宙に関するイラストを投稿していこうと思っています。ただ本作の反響が大きかったこと、また本作だけで登場人物たちの日常が終わってしまうのは少し寂しいという思いがあり、続編となるような漫画をひとつのシリーズとして展開していけたらと考えています。

 4コマ漫画といった本作とは異なる形式になるかもしれませんが、これからも非日常のなかの日常を描いていきたいです。

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