『BLEACH』だけじゃない、2000年代に連載開始&ジャンプを支えたバトル漫画たち

『銀魂』

 2004年2号から2018年42号まで連載された『銀魂』も、バトル漫画として捉えることができるだろう。アニメ化や実写映画化など、様々なメディアミックス化を果たした作品だ。宇宙人が町中を歩く江戸時代末期の世界を舞台に、「万事屋」を営む坂田銀時と剣術道場の跡取り・志村新八、戦闘種族である神楽の3人を中心としたギャグコメディが描かれる。

 個性豊かなキャラクターたちが織りなすドタバタとした日常もさることながら、ときに描かれるシリアスなストーリーと、普段と目の色を変え剣を振る銀時たちのバトルシーンも本作の大きな魅力だ。コメディ要素とバトル要素を高いクオリティで両立した本作は、これまでのジャンプ作品のなかでも新鮮なものであろう。

 また登場人物が話す台詞の掛け合いも本作の特徴として挙げられる。とくにコメディパートではキャラクターの掛け合いが濃密なものとなりつつ、バトルシーンでは対照的にキャラクターが短い台詞を簡潔に放つ。場面によって大きく変化するキャラクターの表情や台詞から、個性豊かな登場人物がそろうなかでも1人ひとりが際立つ作品だといえる。

 本稿で挙げた作品以外にも、「食」をテーマとしたバトル漫画『トリコ』も2000年代に連載が開始された作品として挙げられる。発行部数では『ONE PIECE』や『鬼滅の刃』に劣るものの、それぞれの個性をもったバトル漫画の数々によって00年代の『週刊少年ジャンプ』は支えられていたのだろう。

関連記事