一見上手なマンガ原稿、プロの添削でなぜ“モブキャラ”が増員? 作品世界を表現する重要な役割

 アニメや漫画作品などに登場する「モブキャラ」。ともすれば軽視されがちな存在だが、その役目と重要さをわかりやすく解説した動画がYouTubeにアップされた。

 動画を公開したのは、元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏だ。ハイド氏は視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストを、プロの目線で細かく添削している。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かすアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できる。チャンネル登録者数は15万人を超える。

 4月3日にアップされた「【漫画添削48】モブキャラの役目と重要さ ~プロ絵師・週刊連載漫画家がその理由を教えます~」と題した動画では、漫画家を目指した始めたばかりだという女性の夏向(かなた)さんの作品を添削することに。基礎的な解説を丁寧にしている、ハイド氏の動画を参考にしながら描いた作品だそうだ。

【漫画添削48】モブキャラの役目と重要さ 〜プロ絵師・週刊連載漫画家がその理由を教えます〜/span>

 夏向さんは「モブシーンって大事なんですか?」と素朴な質問を投げかけた。これを受け、ペガサス氏は「モブシーンやモブキャラは重要です。モブキャラとは主人公を取り巻くその他の人たち。ただの群衆シーンと思われがちですけど、主人公が住む環境、現状、状況、人々のリアクションなど、社会の様子を表す大切な役割があるからです」と説明した。

 夏向さんが投稿した学校をテーマにした作品であれば、校内の至る所に生徒がいるはずだ。そうした状況をしっかり伝えるために、メインキャラクター以外のモブキャラを描く必要がある。そんな背景もあり、ペガサス氏は添削したネームにモブキャラを増員させていく。

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