【漫画】発明品でしぶしぶ女子高生を助けたら……指で描かれたカートゥーン風の創作漫画が可愛くて切ない

指で描くメリットとは?

――現在の制作環境を教えてください。

ゆずしおさん(以下、ゆずしお):現在は仕事の合間に、趣味の一環として制作しています。制作ソフトは主に“Ibis paint”というスマホアプリを使用して、指で描くという制作方法をとっています。

――漫画制作を始めたキッカケは何ですか?

ゆずしお:幼少期から絵を描くことが好きで、当時は四コマ形式の漫画ばかり描いていました。ただ、大学入学後は、友達がとてもクオリティの高い漫画を描いており、「自分でもこんな漫画が描けたらいいな」と思い、本格的なストーリー構成も含めた短編漫画を作成し、SNSへの投稿も始めました。

――ちなみに指での制作を始めたのはいつ頃ですか?

ゆずしお:高校生の時です。それまではずっとアナログで制作していたのですが、「スマホでデジタル絵が制作できるアプリはないのか」と思って探索したところ、Ibis paintを見つけて今日までずっと愛用しています。

――指での制作のメリットは?

ゆずしお:メリットは、描きたい時にいつでもスマホで手軽に描けたり、画面拡大といった操作も全て指で行えたりなど、気軽に操作ができる点だと思います。デメリットですが、実は今の所は特に気にしてはおりません。強いて言えば、容量オーバーになりやすいため、あまり大きいキャンバスサイズの絵を描くことには向いていない点ではないでしょうか。

“好き”を詰め込んだ作品

――『3.14センチメンタル』を制作しようと思った経緯を教えてください。

ゆずしお:もともと漫画作品ならではの白と黒だけの物静けさ、アンニュイな雰囲気で構成されたモノクロの世界観が好きでした。「今回はそちらを全面に引き出せるような作品を制作したい」という思って制作を始めました。また、“先輩と後輩”とい関係性も好きなので、自分の好きな要素を入れ込んだ作品と言えます。

――ヨツバの期末テストの結果には「地理」が選択科目になっており、細かい学校らしい演出も見られました。ファンタジー寄り世界観と現実のバランスはどのように意識しましたか?

ゆずしお:「日常の中に潜む、ちょっとしたファンタジー」をテーマで制作したため、読者が感情移入しやすいように、人間らしさ溢れる現実的な設定にしました。また、キャラクターの周りで巻き起こる背景は、自分の好きなファンタジー調な世界観で固めています。

――タイトルの意図も教えてください。

ゆずしお:3.14は円周率の事であり、記号の“π(パイ)”を表しています。今回は男の子が主人公でしたので、「パイセンチメンタル」、「パイセン」、「センパイ」というような、少々ダジャレのような遊びの感覚でタイトル決めしました。ちなみに、センチメンタルはそのまま“Sentimental(感傷的な〜)”という意味合いで付けています。

――なるほどスッキリしました(笑)。今後、どのように制作を進めていきますか?

ゆずしお:今後も読者に「素敵だな」と思ってもらえる漫画を制作できれば……と思っています。今は趣味の範囲で制作していますが、いつか自分の漫画本も出せるようになればと密かに考えております。

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