【漫画】明日が不安な夜に……“かわいくないネコ”が心をそっと癒してくれる

「大丈夫」をお守りに夜明けを待ちながら

「こういう夜は仕方ないんだ 大丈夫って100回唱えて すこしだけねむれたら きっと明日は大丈夫だよ」(ネコ)

 『ぼくはネコ』は冒頭でも触れたように「だれかたすけてくれないかなあ」という思いにそっと寄り添ってくれる作品だ。先日リアルサウンドで行われたインタビュー(https://realsound.jp/book/2021/08/post-837824.html)で、フクモトは「この4コマ本に刺さる人って、繊細だったり、考えすぎだったり、言いたいことを言えなくて生きづらい部分を抱えていたりする人たちなのかなと思っていて。そういう人が、こういうことを考えているのは自分だけじゃないんだなって、早く眠れたら、それが一番嬉しいです」と答えている。

 常に誰かがそばにいるわけではなくて、ひとりで夜明けを迎えなければいけない時もある。特にこのご時世、誰かと会いたくても簡単には会えない。寂しさに押し潰されそうになった時、ページをめくればどれか一つでも心に留まる言葉がある。その言葉はきっと、あなたのお守りになってくれるはずだ。夜空の下に同じ本を抱えて眠る人たちがいる、と思うだけでふかふかのお布団に包まれている気分になる。

■書誌情報
『ぼくはネコ』
発売日:2021年7月28日
レーベル:コドモメンタルBOOKS
価格:1,364円(+TAX)
https://books.codomomental.com/book/005/

関連記事