矢島舞美の引き締まった腹筋は正義だーー『PURE EYES』の芸術的な美しさを讃えて

 ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「°C-ute」のリーダーとして活動をしていた矢島舞美。2014年3月に発行された写真集『PURE EYES』(ワニブックス)が、2021年4月にデジタル写真集として配信された。

 発売から7年が経ち、矢島はアイドルではなく、女優としてのキャリアを築いている。2017年6月に在籍していた°C-uteが解散。その後、『科捜研の女』や『あざとくて何が悪いの?』『痛快TV スカッとジャパン』『ハルとアオのお弁当箱』『フラガール - dance for smile -』など、多くの人気作品に出演している。

 テレビや舞台を通じて、アイドル時代とは違う層へのアプローチも増え、知名度がどんどん上がっている。これからもっと活躍するであろう彼女のアイドル時代を記録した『PURE EYES』は必見だ。

全編ハワイロケなのだが……

 「矢島舞美は雨女」という話は、ハロー!プロジェクトのファンの間では有名だ。ハワイでのファンクラブイベントでは、矢島の出番の時だけ大雨が降り、武道館公演を行なった時はその日、その時間、その場所だけ局地的大雨。ゲリラ豪雨や台風を呼んだ伝説も、数多く残っている。

 そんな「雨女」矢島舞美のオールハワイロケ写真集。見る限り、最低でも曇りの日が多いように見える。撮影前後に雨が降った可能性はあるが、映っている部分では雨の形跡がない。

 写真集なのだから雨が降っていない時に撮影するに決まっているが、そうだとしても、矢島が楽しく過ごしている中で雨が映らないのは奇跡のように思えてくる。

映えるコントラスト

 この写真集を見るまでは意識していなかったのだが、矢島舞美の肌がとてつもなく美しいことに気がついた。水に濡れたような黒い地面と、美しい肌ののコントラストが映えに映えまくっている。

 写真集を制作した人もこの美しさに気がついたのか、前述したカットのほかにも、顔や体に多めに影を落として、コントラストを強調した写真が多く見られた。最高な仕事をしてくれたものだ。

 影と光のバランスが最高に美しいと感じたのは、最後のページ、ブラックシースルー衣装のカットだ。窓から入る光を使っているからか、顔の三分の一にはうっすらと影がかかっている。

 鼻筋の美しさがとてつもなく美しすぎて、この写真を見た瞬間はちょっと変な声がでてしまった。リアルに「ウェッ」と声が出た気がする。思わず声が出てしまうくらい造形が美しく、かつ立体的だから、影を入れることでさらに美しさが際立つのだろう。

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