【レシピ】ラーメン店の店主がワンパンで作る絶品うどんとは? 人気YouTuberけんますのレシピを作ってみた
東京・京成立石でラーメン店を営み、人気YouTuberの顔も持つけんます氏が、初のレシピ集『プロのラーメン店主が教える 3ステップ&15分でできるワンパンレシピ』(けんます/KADOKAWA)を発売した。
麺・飯・おかずからおつまみまで、町のラーメン店さながらのスタミナメニューが満載の本書。いざ作ってみると、タイトルが示す通りフライパン一つでサクッとでき、洗い物まで減らせる嬉しいメリットも秘めていた。思い立ったらすぐに作れた簡単美味な5品を紹介しよう。
YouTubeで171万回再生「やみつき混ぜうどん」
「ラーメン店店主のレシピなのに、うどん!?」
と不思議に思いつつ作ったのが、YouTube「けんますクッキング」で爆発的人気を博した「やみつき混ぜうどん」。市販のうどん玉をサッとゆがいてタレに絡めるのみ、という超クイックレシピだ。
一見、茹でっぱなしの素うどんにしか見えないけれど、サラダ油、しょうゆ、創味シャンタン、ごま油が計算し尽くされた分量で調合されたヤミツキダレが絡んで、心奪われる美味しさ。
用意したトッピングを混ぜて食べ進めると、うどん版油そばともいえるジャンクな味わいに。ひと口で再生回数171万回がうなずけたが、もしや?と思って見に行ったら215万回に増えていた。このバズりうどん、これからもハマる人は後を絶たないだろう。
出前一丁で作る「ニュー担々麺」
続いては、ラーメン店店主ならではのアイディアが詰まった「楽しい・楽チン・面白い!インスタントラーメンアレンジ&麺料理」コーナーへ。「マルちゃん正麺」「サッポロ一番」「中華三昧」「うまかっちゃん」などの即席麺が、簡単アレンジで本格メニューに早変わりする、読んでいるだけでも楽しくなる章だ。
さっそく作ってみたのが「出前一丁」が川崎のソウルフード「ニュータンタンメン」風に早変わりするユニークな一品。
「出前一丁」の素朴さは影を潜め、炒めた豆板醤とにんにくが前面に出てきて手加減なしのパンチ合戦を繰り広げる。家ラーメンでここまで汗をかけるのは、他人様のレシピならではだ。本家のようにテーブルにお酢を用意して、途中チョロリと回しかけてマイルドにしても美味しい。
奇跡のタレで「絶品唐揚げ」
ラーメン屋さん直伝の絶品唐揚げは2種類。「シャンタン唐揚げ」は、創味シャンタンベースのタレを揉み込んださっぱり塩味。かたや「焼肉唐揚げ」は、焼肉のタレがしっとり沁みた甘辛味に仕上がる。
どちらもカット売りの鶏肉を使い、ビニール袋の中でタレと粉を揉み込んだら、フライパンに熱した2cmくらいの油で6分ほど揚げるだけ。少ない材料で、手を汚さずに2種類の唐揚げを食べ比べでき、ちょっと贅沢な気分が味わえた。揚げ物デビューにもおすすめだ。
甘酢ダレが本格的「油で揚げない酢豚」
揚げて、炒めて、タレに絡ませて、と一筋縄ではいかない酢豚作りの工程から「揚げ」を省いて簡略化した「油で揚げない酢豚」。秘訣は小さく丸めた豚こま肉にあり!
最初に焼いておいた豚こま肉を戻し入れた際に再び火が通るから、生焼けの心配なく豚肉が柔らかに仕上がる。シャキシャキ野菜の歯ごたえと彩りもよく、お弁当にもぴったりの一品だった。
漬物はチャーハンに合う!「豚キムチチャーハン」
簡単そうでいて、仕上がりがぼやけてしまいがちなチャーハン。まずは家庭のフライパンで美味しいチャーハンが作れるポイントを網羅した「パラパラ&しっとりチャーハンのコツ」(p.64)を熟読し、著者が考案した7つのチャーハンレシピの中から「豚キムチチャーハン」を作ってみた。
必要な道具はフライパンとレードル(お玉)。その扱い方を意識するだけで、こうも米粒同士の間にふわっと空気を含んだ、しっとりパラリ系チャーハンが完成するとは嬉しい驚きだ。豚バラ肉の脂の旨味とキムチのピリ辛がお米と渾然一体となったところに、崩した黄身を絡ませてパクリ。ピリッ、トロッと口福が押し寄せ、隠し味のコチュジャンの甘さが余韻をもたらし、自炊とは思えぬ深い味が楽しめた。「おうちでお店レベルのチャーハンができるようになってほしい!」というけんます氏の願いは、きっと本書を手にしたすべての読者に届くはずだ。