【漫画】漫画編集者が脱サラして農業を開始、人生はどう変わった? 「半農半X」の暮らし方

ーー田舎暮らしも楽しいことばかりではないようですね(笑)。漫画原作を書くことになったきっかけを教えていただけますか?

クマガエ:コスプレイヤーをしていた妻の引退がきっかけです。それまで生活費は妻と折半していたんですけど、妻が引退して収入が減るので、そのぶん僕が仕事を増やすことになりました。それで以前の仕事仲間に声かけていたら、講談社時代の先輩から「『イブニング』の編集長が田舎暮らしに興味あるみたいだから一回会ってみたら?」と誘われたのがきっかけです。その時は編集者かライターとしての仕事を紹介してもらうつもりだったんですが、編集長が僕の田舎暮らしの話に興味を持ってくれて、「原作書いてみませんか?」という話になりました。

ーー実際に原作を書くことになって苦労したことはありますか?

クマガエ:漫画編集者時代、原作付きの作品を担当することはほとんどなかったので、シナリオ原作自体見たことなかったんですよね。もちろん書いたこともないけど、やるしかない。漫画作りの現場からは離れていたので、改めてストーリー構成について勉強したりとか、ちょっとずつ思い出しながらやりました。

ーー絵を担当している宮澤ひしを先生とはどういう流れで組むことに?

クマガエ:僕が書いた企画書を編集部内で検討してくださり、今の担当編集さんが宮澤さんを推薦してくれました。それで、僕も宮澤さんの絵を見て一発で惚れてしまい、ぜひお願いしますと。

ーー水のキラキラした感じや植物の生き生きとした描写が綺麗ですよね。

クマガエ:僕もそういう綺麗な絵を見たいので、自然や生き物が映えるシーンを意識して原作に入れるようにしています。ファン目線に近いのかもしれません。

ーーそういう作り方ができるのが面白いですね。編集者の視点が生かされていることはありますか?

クマガエ:漫画家さんが欲しているであろう情報を、原作で入れ込むことだったり。あとはやっぱりスケジュールをかなり気にしています。スケジュールの遅れが一番、編集さんの胃が痛くなるところだとわかっているので(笑)。

ーーそれでは、最後に今後挑戦してみたいことを教えてください!

クマガエ:今後は農薬や化学肥料を使わない農業をやりたいです。まずはいい畑を見つけて、土づくりから。あと食べ物を自分で賄うということはチャレンジしていきたいので、釣りをしたり。もし一軒家に住めたら鶏も飼ってみたいですね! そうやっていろいろ挑戦したことを。どんどん漫画に盛り込んでいけたらと思っています!

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