『名探偵コナン』赤井秀一はどんな足跡を辿ってきた? 意味深な登場、来葉峠での死闘、安室透との確執まで振り返る

 現在公開中の映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』が大ヒットを記録している。緊急事態宣言の発令により、一部地域の映画館は営業が止まってしまっているが、そんな中でも「緋色の弾丸」は着実に動員数を伸ばしている。

 今回の『緋色の弾丸』は『コナン』のストーリーにおける重要人物のひとりである赤井秀一、そしてその家族をメインキャラクターに据えたことが大きな話題となっている。今回はそんな赤井秀一が登場する原作エピソードを紹介しながら、彼の足跡を辿りたい。

※本記事には、ストーリーに関わるネタバレが含まれます。

「謎めいた乗客」(第29巻)

青山剛昌『名探偵コナン』29巻(少年サンデーコミックス)

 赤井秀一の初登場は29巻の「謎めいた乗客」というエピソード。少年探偵団の面々と阿笠博士が乗り込んだバスが拳銃を持った2人組の男にジャックされる。自分の居場所がどこにもなく、消えてしまおうと考える灰原をコナンが命を懸けて守るという、コナンと灰原のお互いの良き理解者、コンビとしての関係性の萌芽を感じさせるエピソードが展開される。

 このエピソードの赤井はバスに乗り合わせ、事件が終結した後に意味深な通信をする、まだまだ謎の多いキャラクターとして描かれる。その後もその正体、敵か味方かも不明なまま、事あるごとにコナンや灰原、そして蘭の前に姿を現しては意味深な言動を繰り返す。

「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」(第42巻)

青山剛昌『名探偵コナン』42巻(少年サンデーコミックス)

 赤井の正体が決定的に発覚するのがこのエピソード。自分の身を隠しながらコナンや灰原の正体を探っていた『黒の組織』の一員であるベルモットに勝負を挑むコナン。そしてコナンと同じくベルモット、ひいては組織を追っているFBIの存在がいよいよ明るみになるのがこのエピソードの最重要点だが、赤井は他でもないそのFBIの捜査官として組織の壊滅を目論んでいることが明かされる。

 そしてこのエピソードでは赤井の射撃テクニックの片鱗を垣間見ることが出来る。ショットガンを片手で的確に、そして相手が先に構えた拳銃よりも素早く撃ち抜く様は、その後の劇場版『異次元の狙撃手』や『純黒の悪夢』などでも発揮される彼の狙撃テクニックに繋がっていく。

「ブラックインパクト! 組織の手が届く瞬間」(第48~49巻)

青山剛昌『名探偵コナン』48巻(少年サンデーコミックス)

 ひょんなことから黒の組織の一員である水無怜奈と接触したコナン。組織が暗殺計画を企てていることを知り、その阻止のためにFBIと共に組織の後を追うエピソード。

 このエピソードも赤井の狙撃手としての腕が発揮される。ストーリー終盤、コナンが仕込んだ盗聴器と発信機がバレてしまい、疑惑が毛利小五郎や自身に向けられてしまう。その疑惑の目を別の場所に向けるため、そして証拠となる盗聴器と発信機を破壊するために赤井は700ヤードも離れたビルの屋上から狙撃する。指先ほどしかない盗聴器と発信機、そしてジンのスナイパーライフルのスコープを貫き、左頬に傷をつけた彼の圧倒的な射撃の腕は圧巻。スナイパーライフルのスコープを覗きながら「やっと会えたな…愛しい愛しい宿敵(こいびと)さん?」と呟く赤井の姿に心を奪われた、というファンも多いのではないだろうか。

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