大野いと、大人びた姿に感じる“ぬくもり” デビュー10年目の写真集『mellow』で見せた成熟

 女優・大野いとの3冊目の写真集『mellow』が2月26日に発売された。前作から5年の月日を経て制作された本作は、25歳、女優デビュー10周年の節目に、初ランジェリーを披露した記念すべき写真集となっている。

※大野いとのサイン入り『mellow』はblueprint book storeにて絶賛発売中!

 「大野いとちゃん、こんなに大人っぽかったっけ?」写真集を見て、率直に抱いた感想だ。2010年、大野いとがティーン向けファッション誌『Seventeen』の専属モデルとしてデビューした当時、筆者は同誌を購読していたため、もっと幼くてあどけないイメージが強くあった。しかし本作に写る大野いとは、落ち着きがあって、想像以上に大人びていた。15歳から25歳。大人になっていて当然だ。ページをめくるたび、大野いとの柔らかさに触れられたような気がして、一冊まるまる読み終えた後、手をギュッと握りあったかのような安心感を覚えた。

10年の成熟

 冒頭、何もせず部屋のなかで過ごしているだけの静かな写真が並ぶ。口元がほとんど開かれていないため、大野いとの声は聞こえてこない。乱れる前髪。鼻に合うピント。何を考え、何を感じているのか。その想いは掴みきれないものの、じわじわ縮まる距離感に、少しずつ大野いとの現在を理解していく。昔から変わらない柔らかな表情と、今まで知らなかった凛々しさの共存。今の大野いとを確かめるように見つめている折、グッと近い距離で笑顔が見られて、その人懐っこさに癒される。

 ゆるやかに流れる時間のなかで、改めて感じるのは、10年という年月を駆け抜けた立派な脚力と精神力。多感な10代から、自立を求められる20代。ほんわかした印象のある大野いとだが、澄んだ瞳は穏やかでありながら、鋭さと深みを兼ね備えているようにも見える。タイトル「mellow」には「熟した」「豊か」といった意味がある。世間的に見た25歳は、成熟にはまだ程遠い年齢かもしれないが、彼女なりの足取りで歩んできた10年は、のんびり歩いていられるほど、単純な道のりではなかったはずだ。まさに「mellow」な大野いと。静かな佇まいから、いろんな景色を見て、いろんな感情を抱いた、豊かな10年間だったことが伺える。

写真集を出す意味

 大野いとのチャームポイントと言えば、スラリと長い美脚だろう。『第12回 クラリーノ美脚大賞2014』のティーン部門を受賞した実績のあるその脚は、パッと見で目を引くほどの華やかさがある。隠しきれない強い武器。けれど本作では、その長い脚をも含め、大野いとの存在そのものに寄っているのが印象的だ。

 白色のレオタード。まさに、美脚を見せるに相応しい衣装であるにも関わらず、口元や胸元、瞳、臀部など、自然の光に照らされながら贅沢に大野いとを切り取っている。もちろん、長い脚を活かしたカットもあるのだが、なるべく素肌に近い質感のまま、脚以外のパーツも惜しみなく寄って撮られているところに、デビュー10周年の節目に写真集をリリースすることの意味を思う。

 続く、ブルーとレッドのストライプ柄のビビッドな衣装を着たカットでは、よりナチュラルな笑顔を見せており、丸い瞳が滑らかな弧を描いている。明るい色味の衣装に気分が釣られたのか、何より楽しそうな表情が見られてうれしい。このカットを境に、大野いとのテンションも上がっているような気がする。雨降りのなか傘を差して、飛んで、笑って。今の楽しさを全力で表現しているようなピュアさに、生きるパワーが漲っている。25歳、女優デビュー10周年。これらはひとつの節目であるが、ひとつの通過点でもある。これからもっと熟していく。本作は、生きる彼女の人生の記録なんだと実感する。