第18回『このミス』大賞受賞作『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』発売へ

 第18回 『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』が、宝島社より1月10日に発売される。

 紙鑑定士とプラモデル造形家の二人組みが謎に挑むミステリーで、紙やプラモデルに関するうんちくが散りばめられている。「紙鑑定士に模型のモデラーという未知のキャラクターに惹かれた」、「マニアックなうんちくが面白いだけでなく、それらの知識がしっかり事件に絡んでいる」と個性的なキャラクターや仕掛けが、『このミス』選考委員からも評価を得た。

 著者の歌田年(うただ・とし)は、29年間の出版社勤務中にプラモデルと紙の専門的な知識を培った。「自分の専門性を活かした作品ならば他に類がないので、この題材を扱うことで賞を狙いにいった」と戦略を明かした。

 本書は物語の設定だけでなく、事件の謎を解く重要証拠品となる紙を実際に本の中に綴じ込んだり、ページごとに紙を変えたりと、物語の本筋と一緒に紙の違いも楽しめる仕掛けになっている。

■『このミステリーがすごい!』大賞概要
ミステリー&エンターテインメント作家・作品の発掘・育成を目的に、2002年に創設された新人賞。これまで、第153回直木賞受賞者の東山彰良や、累計1000万部突破の『チーム・バチスタの栄光』シリーズの海堂尊などの作家を輩出した。受賞作品の多くはベストセラーとなり、『さよならドビュッシー』(中山七里)など映像化された作品も多い。

■書籍情報
『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』
出版社:宝島社
発売予定日:2020年1月10日
予価:1380円(税抜き)

■著者プロフィール

歌田年(うただ・とし)1963年4月生まれ。東京都在住。明治大学文学部卒業。出版社勤務を経て現在はフリー編集者、プラモデル造形家。出版社では25年間模型雑誌の編集を行っていたほか、4年間生産管理部で印刷用紙の調達に従事していたその中で得た模型と紙に関する知識を活かして本作を執筆。

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