86年ぶりに3刷りを記録した『文藝』 次号では北野武、尾崎世界観の小説を掲載
全面リニューアルを行った秋季号の『韓国・フェミニズム・日本』特集では3刷りを記録し、話題となった『文藝』。次号ではビートたけしが、北野武名義で初となる小説『足立区島根町』を、文藝賞受賞作家・町屋良平は新作小説『カタストロフ』を発表。加えて新人文学賞『文藝賞』の発表があり、宇佐見りん『かか』、遠野遥『改良』の2作を全文一挙掲載。
特集は「詩(うた)・ラップ・ことば」。尾崎世界観が小説「バズの中にはおよそシェア100万個分の栄養素が含まれている」を発表。そして、いとうせいこうと町田康が「詩」と「歌」の関係性をめぐって対談。他にも元アンジュルムの和田彩花、話題のラッパーMOMENT JOON、荘子it、なみちえ、俳人の佐藤文香などが表現と向き合っている。
他にも大友良英による特別寄稿『二〇一一年からの『踏み絵』そして『盆踊り』~あいちトリエンナーレを巡る個人的な所感』、女優・夏帆による初書評も掲載。
また、絲山秋子の新作「まっとうな人生」の連載がスタート。映画化もされた『逃亡くそたわけ』の続編ともなる長編だ。他、岸政彦×柴崎友香「大阪」、磯部涼「移民とラップ」などレギュラー連載陣も充実の内容となっている。
■書籍情報
『文藝 2019年冬季号』
発売日:10月7日
価格:1,485円(本体1,350円)
発行/発売:河出書房新社