3000万円を注いだ新曲で仕掛けるリアルピースの大勝負 史上初の全Zeppツアー完走、夢の舞台=東京ドームへ続く道

全国9会場、全13公演を巡った『リアフェスin全Zepp』を全公演ソールドアウトで完走したリアルピース。毎月開催してきた定期ライブ『リアフェス』を全国のZeppへと広げ、9月13日のZepp DiverCity(TOKYO)公演で、男性アーティストとして史上初となる国内全Zeppツアー完全走破を達成した。
9月30日には新曲「ラブが恋したい」をリリースし、11月3日にはLaLa arena TOKYO-BAYで『リアルピース 4thワンマンライブ~地図に無い場所~』を開催する。会場ごとに内容を変えてきたZeppツアーの裏側には、どんな試行錯誤があったのか。そして、初めて1万人規模の観客を迎える単独公演に向けて、5人は何を考えているのか。今回リアルサウンドでは、かずぅ、こーた、かちょー、なお、こぺの全員インタビューを企画。ファンとともに重ねてきたライブの思い出から、メンバーさえも知らなかったこーたの涙、新曲に懸ける思いまでを聞いた。互いにツッコミを入れながら語る5人の言葉には、目標をひとつずつ実現してきた手応えと、さらに先へ進もうとする意欲があった。(川崎龍也)
5年間毎月欠かさなかった定期ライブ
――まずは『リアフェスin全Zepp』について聞かせてください。全公演ソールドアウトという結果も含めて、今回のツアーを振り返っていかがですか?
かずぅ:このツアーの目標のひとつが、毎月やっている『リアフェス』をZeppツアーにして、男性アーティスト初の全Zepp制覇を達成することだったんです。それを無事に達成できたので、11月3日のLaLa arena TOKYO-BAYに向けて、いい流れを作れたなと思っています。去年、最初に発表した全国9会場の公演がすべてソールドアウトになって、そのあとにもう一度開催できる会場では、2回目の公演を追加していったんです。本当は全会場で2公演ずつできたら嬉しかったですけど、それでも全国のZeppを埋められたことは、僕らにとって大きかったと思います。
――そもそも、国内すべてのZeppをまわろうと思ったのは、どういう経緯だったのでしょうか?
かずぅ:普通のZeppツアーだったら、東京、名古屋、大阪……とまわっていきますよね。でも、僕らはもともと月に1回、定期ライブをやっていたので、それをZeppツアーにすれば、全部の会場をまわれるんじゃないかと思ったんです。関東だけでも、羽田、ダイバーシティ、新宿、横浜とあるじゃないですか。普通のツアーなら、その全部ではやらないと思うんですけど、僕らは全部やろう、って。デビューしてから、この5年間ずっと毎月『リアフェス』をやってきて、会場も少しずつ大きくなってきたんです。新宿ReNY、川崎のCLUB CITTA'を経て、今回はZeppになった。そうやって会場が大きくなっていくと、ファンのみんなにも「来年の『リアフェス』はどこでやるんだろう?」と楽しみにしてもらえるじゃないですか。僕自身も、そこが面白いなと思っていて。
――毎月のライブそのものが、グループの成長を感じられる場になっているんですね。
かずぅ:最初のワンマンライブがCLUB CITTA'だったんですけど、その日に「ここを、いつか毎月の『リアフェス』の会場にするよ」って言っていたんです。年に1回のワンマンで立った場所を、毎月の定期ライブで使うようになる、と。それを実現して、今はさらにその先のZeppツアーまできた。最初に思い描いていた未来を超えているんだなと思うと、感慨深いですね。
――かずぅさんのなかでは、今回の全公演ソールドアウトも、始まる前から見えていたのでしょうか?
かずぅ:そうですね。やる前から、全公演ソールドアウトするだろうなとは思っていました。でも、これは僕だけじゃなくて、みんなもわかってたんじゃない?
かちょー:薄々感じていたかもしれないですけど、かずぅほど「絶対に行ける!」とまでは思っていなかったですね。「いけるかな……いや、でも……」くらいの感じでした。
かずぅ:ええ〜(笑)?
なお:かずぅみたいに「絶対行ける!」って思ってたかと言われたら、僕らは怪しいよね(笑)。


――こぺさんは、どう受け止めていましたか?
こぺ:最近はどんどんステージが大きくなっていて、キャパや人数の感覚がもうわからなくなってきているというか。だから、埋まるか埋まらないかも、よくわからないままやっている感じ。規模が大きくなると、お客さんをなかなか見つけられなかったり、自分の把握できる範囲を超えてしまったりして、いっぱいいっぱいなところもあります。でも、無事にやれてよかったなと思っています。
――かずぅさんは、先のビジョンをかなり明確に言葉にされますよね。それは結成当時から一貫している部分なのでしょうか?
なお:最初からずっと言っていますね。まだ実績もない頃から、「俺たちは数年後には絶対に世に出ていく」って。預言者みたいでした(笑)。
かちょー:「売れるのは確定なんだよ」「あとは、いつ売れるかがまだわからないだけ!」って言ってた(笑)。
かずぅ:だからこそ、トークとか自分たちの実力を上げておかないと、売れた時に終わっちゃう。「準備しておいて」というのは、今でも常に言っています。ちょうど昨日も言ったよね。
――今なら、その言葉を実感を持って受け止められると思いますが、出会ったばかりの頃は?
こーた:今は経験を重ねてきたから、やっていれば慣れることもわかりますけど、出会って間もない人に「俺たちは売れるから」って言われても、最初は「壺か何かを買わされるのかな?」って(笑)。
かずぅ:あははははは!
こーた:(笑)。僕はお金もなかったので、「その心配は、このくらいの年月が経ったら解消されるから」「お金も、その頃には大丈夫だから!」って言われても、「本当か?」と思っていました。
――それでも、みなさんは一緒に活動していくことを選んだんですよね。どこかに、信じられるものがあったのでしょうか。
なお:最初は怪しいと思いましたし、こちらからすると根拠がないようにも感じるんです。かずぅのなかには「絶対にこうなる」という理由があっても、僕たちはそこまで理解できていないから。でも、話を聞いていると、なぜか筋が通っていて、「信じてみよう」と思えたんですよね。それで信じてやってみたら、実際にその通りになった。その積み重ねがあるので、今はもう「壺を買わされるかも」とは思わないです(笑)。
こーた:もう買っているのかもしれないよ。自分たちが知らないだけで、持っているのかもしれない(笑)。
全員:あははははは!
――ツアーで各地をまわるなかで、特に印象に残った出来事はありますか?
なお:すごく個人的なことなんですけど、誕生日をお祝いしてもらったことです。Zeppツアーに限らず、誕生日が近いメンバーがいると、りあぴぞく(ファンの呼称)のみんなが、会場をそのメンバーの色にしてくれたり、みんなでパネルを持ってくれたり、横断幕を作ってくれたりするんですよ。今年は7月にZepp公演があったので、僕とかちょーの誕生日をお祝いしてもらって。
かちょー:すごく嬉しかったです。
かずぅ:僕らも不思議なんですよね。こちらから「やってください」と言っているわけではないのに、気づいたら、みんなが同じタイミングで同じ色のペンライトをつけてくれる。
――ファンの方が有志で準備をしているんでしょうね。
こーた:僕はひとつ、忘れられないことがあって。なおの誕生日の前日くらいにイベントがあった時があって。だから、お客さんは紫(なおのメンバーカラー)のペンライトにして待ってくれていたんですけど、その日のアンコールは、僕が最初にひとりでステージに出ていく構成だったんですよ。僕はとにかく楽しませようと思って、「うぇーい!」って出ていったんですけど、会場が全部紫で! で、みんなの顔を見たら、「お前かい!」「黄色かい!」っていう顔をしていて(笑)。僕も「あっ……」ってなって、「なお、早く出てきてくれ!」と思いました。めちゃくちゃ気まずかったですけど、あの光景は今でも覚えています。
なお:そんなこと、あったね(笑)。
――(笑)。でも、それだけみなさんが協力して準備してくれたと思うと、嬉しいですよね。
なお:そうなんです! みんなが一ひとつになってお祝いしてくれていることが、何倍も嬉しいです。Zeppはお客さんも多いので、ペンライトの数も多くて。一面がその色になるのは、すごかったですね。



















