ELLEGARDEN「Everything I Need」、初披露の瞬間を福岡で目撃 4人が鳴らした“今”と次作への予感

ELLEGARDEN 新曲初披露の瞬間を福岡で目撃

 ELLEGARDENの新曲「Everything I Need」が10月13日21時より、サプライズ配信された。同曲は、TVアニメ『ONE PIECE』(フジテレビ系)のオープニングテーマとして制作された「カーマイン」以来1年2カ月ぶりの新曲となる。

 細美武士(Vo/Gt)はさまざまなメディアで、『The End of Yesterday』(2022年)に続くニューアルバムを来年以降にリリースしたいと発言しているが、この「Everything I Need」が来るニューアルバムへの序章となるのか含め、ここからの動向に注目が集まるところだ。

『The End of Yesterday』の先へ、4人のグルーヴが刻む現在進行形

 楽曲のタイプ的には、先の『The End of Yesterday』収録曲の流れを汲む、勢いや派手さでグイグイ攻める2000年代の楽曲群とは異なり、この4人だからこそのグルーヴ感と1音1音の重みや説得力の強さが際立つ仕上がりに。ただし、単に「『The End of Yesterday』の延長線上にある1曲」や「同作のモードをブラッシュアップした質感」というだけではない。バンドとしてさらにレベルアップしていることが伝わり、クセになるフックが随所に散りばめられた非常に濃密な楽曲となっている。

 生形真一(Gt)のギターと細美の歌声で始まる冒頭から、一気に耳を引きつけられる。そこへ高田雄一(Ba)、高橋宏貴(Dr)の演奏が加わるサビからのバンドアンサンブル、軽やかな中にも重みが感じられるビート、流麗さや硬質さ、シャープさが同居するギターフレーズからはELLEGARDENだからこその強い個性と、日々進化を続ける4人のプレイヤーとして、表現者としての矜持を感じ取ることができる。そこに、切なさや情熱、強さや繊細さが入り混じった細美の歌声と、どこか感傷的な色合いが見え隠れする親しみやすいメロディが重なることで、唯一無二の世界観が目の前で構築されていく。

 圧巻なのは、ラストサビに向かう過程で見せる、この4人だからこその極上のグルーヴ感だ。ハイポジションで奏でられるギターストロークに、歪みを纏ったもう1本のギターが重なり、続いてドラムとベースが加わって熱量の高い演奏を展開する。小節数にすれば決して長くはないパートだが、ここで放つ熱量の高さや鬼気迫るプレイにこそ、ELLEGARDENというバンドの非凡な個性や誰にも真似できないオリジナリティを感じたのは、きっと筆者だけではないはずだ。

 また、歌詞においてはサビで歌われる〈Nothing on the ground/But a stain of sound/Everything I need is here today/Everything I need is right here〉や、2番のAメロ〈And of course it's unfair/Though I'm tryin' to get it/How could I call it quits/Ain't no time for another run〉というフレーズに、この曲で伝えたいこと、表現したいことの軸があると筆者は考えている。

 細美は近年、インタビューやライブのMCを通じて、ELLEGARDENがバンドとして節目に向かっていると何度か発言しているが、その姿勢はこうしたフレーズの中からも感じ取ることができ、意識的/無意識のうち問わず、現在の細美およびバンドのモードがこうした形で自然と浮かび上がっているのではないだろうか。そして、そうしたモードが表出した楽曲を、来たるニューアルバムの序章の1曲として発表することにも、実は大きな意味があるのではないか……考えすぎかもしれないが、筆者はそう感じ取った。そういった意味でも、「Everything I Need」は昨日よりも今日、今日よりも明日と更新を続けるELLEGARDENらしい、現在進行形の1曲と言えるだろう。

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