夢川かなう×杏夜くもり、魔光リサ×神凪アンナが熱演! 個性豊かなソロステージ&レアなコラボで盛り上げた『BRIGHT NOTES』

 夢川かなう、杏夜くもり、魔光リサ、神凪アンナ。バーチャルタレント事務所 Re:AcTに所属する4人のアーティストが、8月23日より4週連続でそれぞれのEPをデジタルリリースした。その一連のリリースの結実として、9月20日、GRIT at Shibuyaにて、2組に分かれ、各アーティストがソロステージを繰り広げるRe:AcT LIVE『BRIGHT NOTES』が開催された。第1公演には、夢川かなうと杏夜くもり、第2公演には魔光リサと神凪アンナが出演。一人ひとりにたっぷりと尺を割いたソロステージは、4人にとっても初の経験となる。

 第1公演のトップバッターを務めたのは、夢川かなう。4thシングル曲「水没▽えすけーぷ」をドロップした途端、観客から上がる歓喜の声。待ってましたと言わんばかりに、フロアの熱気が沸騰。可愛いEDM「インドア系ならトラックメイカー」がその勢いにさらに拍車をかける。ふわりと浮遊感あふれるエレクトロナンバー「いつか恋をした」が続き、重厚なビートが脈打つ中で、着実に軽やかな夢の光景が空間いっぱいに広がっていくのがわかる。

Re:AcT LIVE『BRIGHT NOTES』
夢川かなう

 MCを経て、しなやかな身振りを交えて歌った「Fluorite」のあとには、「みんなー!」と呼びかけ、サビを観客へと委ねた3rdシングル曲「Jelly-selfish」で水色の世界を泳いでいく。MCパートでは、観客とのコール&レスポンスを楽しみ、“可愛い”という声を何度も浴びにいくなど、肩肘張らない自由な姿も印象的だった。EP『CUTE × AGGRESSION』に収録されているコズミックなダンスミュージック「Patchwork」、Kawaii Future Bassが香る「hide and seek」で気づかされた。そのメルヘンチックな歌声が電子音のきらめきと溶け合い、現実/空想の境界を曖昧にしていくことで、彼女ならではのドリーミーでポップな世界が形作られていることに。けれど、夢川かなうが見つめているのは、夢の中だけではなかった。〈叶う〉と歌詞に刻まれた「アイリス」は、夢見る少女で終わらず、現実で夢を叶えにいくことを歌っていた。その瞳は、やけにリアルに映った。

Re:AcT LIVE『BRIGHT NOTES』

 続いてステージには、初の3D衣装となる制服姿の杏夜くもりが登場した。爽快に歌を披露するその姿からは、瑞々しい生命力と、青春の滲む意気込みが伝わってきた。本人もMCパートで「想いが伝わればいいと思っている」と口にしていたように、杏夜くもりの歌は、歌唱力以上に、まず想いの強さが何よりも印象に残った。声を絞り、一心不乱に歌い上げた「一体いつから」。「舞台に立って」は、初のオリジナル曲「くもりのうた」に描かれた今の活動に至るまでの彼女のストーリーと重なる瞬間もあり、葛藤や不安を抱えながらも前を向く、そういう懸命さがよく表れたカバーだった。フロアからクラップが発生する中、情感を込めた「らしさ」もまた、“自分らしくあること”への強い意志を持った曲であり、伝えたいメッセージが頑ななまでに胸に迫る。

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杏夜くもり

 シンガロングが沸いた「怪獣の花唄」「ラストラス」は、青春の日々を回想する曲たち。EP『くもりのあしあと』収録のエモーショナルなギターロックナンバー「天気雨」や「晴れきらない空に」はカバー曲以上の大きなうねりを見せ、フロアにさらなる青さを連れてきた。ラストの「くもりのうた」で披露した歌声には、曇から青空に転換していくグラデーションの美しさが表れていたことも目に留まった。

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 アンコールは夢川かなうと杏夜くもりによる「メルティランドナイトメア」。それぞれの持ち味を生かしながら歌ったその先に、互いの異なる世界観が強調されていた。

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夢川かなう×杏夜くもり

 第2公演の幕開けを担ったのは、悪魔的なビジュアルで、夜のフロアをマグマを思わせる灼熱の赤に染め上げた魔光リサ。EP『NO!』収録のオープニングナンバー「カットアウト」はこれ以上ない起爆剤になった。自然と身体が揺れるリズムに、獲物を一発で捕まえてしまうほどの鋭いボーカル。アタックの強いビートが響くエキゾチックなナンバー「AMBIVALENT」へとなだれ込むと、起伏に富んだメロディを自在に歌いこなす。思わず「熱い」の一言がこぼれる展開だ。MCパートでは観客の声を求めては「声が小さい気がする。まあ、いいでしょう。許しましょう」と、ピリ辛のスタンス。そんな言葉をさらりと言ってのけるあたりにも、ステージ慣れした余裕が滲んでいた。

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魔光リサ×神凪アンナ

 彼女の世界へ引き込もうとする意志とは対照的に、「DEVILISM」「夜明けの街」では、どこか一歩引いて物事を見つめる静観の姿勢が強くなった気がした。その落ち着きに触れていると、魔光リサが昔から慣れ親しんできた昭和歌謡の影響が、歌い手としての佇まいにも息づいているのではないかと思わされる瞬間もあった。魔光リサの神聖な世界観にふさわしい音像が広がった「アンノウン・マザーグース」「メフィスト」で再び熱いムーブを作ってから、この曲のみペンライトを水色にしてほしいと伝えた「キスのひとつで」をセレクトするあたり、この大胆な落差も、観客をグッと惹きつける要因になっているのだろう。最後には、1stシングル曲「SACRIFICE」で放たれた叫びにも似た歌声が、鮮烈な爪痕を残した。

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 トリを務めた神凪アンナも、これまでに登場した3人とは随分と個性の異なるアーティストだ。言葉数は多くない代わりに、彼女は歌で多くを語っている。そんなふうに思えたのは、披露した楽曲の多くがテンポも速く、比較的ハイトーンを要求される難易度の高いナンバーでありながら、そのすべてを堂々と歌い切っていたからだ。「祝福」にしても「勘冴えて悔しいわ」にしても、まるで自分に打ち勝とうとしているように見えた。そんな中でも、力強さ一辺倒にならず、歌声に細やかな感情を忍ばせるところが神凪アンナの武器だ。初の3D衣装をお披露目できた喜びを伝えたMCパートでも、「心の動きや心の揺れ、誰かを想う気持ちを描いた曲を選んだ」と選曲について語っていたが、まさにその言葉を体現する歌唱だった。

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神凪アンナ

 妖艶な歌声で魅了した「Fallen」を起点に、EP『相対性インソムニア』収録曲でもある同事務所・獅子神レオナのカバー「ダウト」、ノスタルジックな声色が胸をくすぐる「とける光」、ピアノサウンドに孤独感が漂う「相対性インソムニア」と続く。音程の取り方ひとつをとっても、どこか近寄りがたさを覚えるほどに神秘的な彼女の姿から、神凪アンナがここまで背負ってきたものまで透けて見えるような感覚になった。掛け合いが熱を加速させたエモーショナルなロックナンバー「かくれんぼ」を境に、観客との距離は急速に縮まり、「地球最後の告白を」で一体感は最高潮に達した。

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 第2公演のアンコールは、魔光リサと神凪アンナによる「踊」。ダンサブルなEDMに絡み合う、2人の妖艶な歌声。思いがけない親和性を感じさせる共演だった。

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魔光リサ×神凪アンナ

 それぞれにたっぷりとソロステージが用意されたからこそ、4人の美点はよりくっきりと浮かび上がった。また、2曲のデュエット曲から見えてきたのは、互いの違いだけではない。意外な共通点に気づけたことも、この日の収穫だった。ひとりで歌うからこそ見えるものと、誰かと歌うからこそ見えてくるもの。その両方を味わえた『BRIGHT NOTES』だった。

【第1公演】セットリスト
■ 夢川かなう
M1. 水没▽えすけーぷ
M2. インドア系ならトラックメイカー
M3. いつか恋をした
M4. Fluorite
M5. Jelly-selfish
M6. Patchwork
M7. hide and seek
M8. アイリス

■ 杏夜くもり
M1. 一体いつから
M2. 舞台に立って
M3. らしさ
M4. 怪獣の花唄
M5. ラストラス
M6. 天気雨
M7. 晴れきらない空に
M8. くもりのうた

■ ENCORE
メルティランドナイトメア(夢川かなう × 杏夜くもり)

【第2公演】セットリスト
■ 魔光リサ
M1. カットアウト
M2. AMBIVALENT
M3. DEVILISM
M4. 夜明けの街
M5. アンノウン・マザーグース
M6. メフィスト
M7. キスのひとつで
M8. SACRIFICE

■ 神凪アンナ
M1. 祝福
M2. 勘冴えて悔しいわ
M3. Fallen
M4. ダウト
M5. とける光
M6. 相対性インソムニア
M7. かくれんぼ
M8. 地球最後の告白を

■ ENCORE
踊(魔光リサ × 神凪アンナ)

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