anoが語る、孤独との向き合い方 「音楽が敵になりそうなときもある」それでも曲を作ることの意味

ano、孤独との向き合い方

孤独は、自分を信じた数でもある

ano(撮影=武石早代)

ーー音楽の表現に限らず、「自分らしくいる」ために意識していることはありますか?

ano:そもそも「自分らしさ」が何なのかは、僕にもよくわからないです。ただ、なるべく自分に嘘をつきたくない。世の中からどれだけ批判されても、自分が正しいと思えることについては、自分を信じたいです。それが自分らしさにつながっているのかもしれません。

ーーSNSなどを通して、今の若い世代が生きづらさを感じやすい時代だと思うことはありますか?

ano:昔よりも、同調圧力が強くなっている気がします。「みんながこう言っているから、これが正解」というのは、まず違うと思うし、僕はすごく気持ち悪いと思ってしまう。

 周りに合わせるほうが楽なときもあるし、それを知ったうえで「これが自分の生き方だ」と思えるなら、否定はしないです。でも、本当は違うことを思っているのに周りに合わせて、「こんなのは自分じゃない」とつらくなるぐらいなら、嫌われてもいい。誰かを傷つけたり、迷惑をかけたりするのでなければ、自分を信じてあげてほしいです。

 誰かに好かれるより、自分が自分を好きでいられるほうがいい。それによって孤独になったり、つらくなったりすることもあると思う。でも、そこまでして自分を守り、自分を信じたことは、自分の目でちゃんと見てあげてほしいです。

ーー自由と孤独は、表裏一体でもあります。anoさんは、孤独とどのように付き合っていますか?

ano:寂しいと思うことはあります。でも、孤独は、自分を信じた数でもあると思うんです。誰かと一緒にいることで得られるものもたくさんあるけど、一人になってでも貫きたかったものが自分にはあった。そう思えたら、その孤独をあまり悲観的には捉えないです。

 そのぶん誰かに何かを届けたいという思いも生まれるし、一人の時間に努力をしたり、曲を作ったり、何かを吸収したりもできる。僕にとって孤独はマイナスではなくて、むしろ「時間が増えてラッキー」ぐらいの感覚です。

ーー誰かと比べて苦しくなってしまう人も多いと思います。anoさん自身も、人と比べることはありますか?

ano:僕も人と比べるし、人から比べられてきました。「自分はこんなこともできないのに、この人はあんなことも、こんなこともできる」と感じて、自分がダメな人間に思えて落ち込むこともあります。ファンの子から「私はできないのに、あのちゃんはこんなことができる」と言われることもあるけど、「僕もほかの人を見て、そう思います」と。

 比べないのは難しいです。でも、そうやって悩んだときには、「自分だからできていることもあるよな」と意識的に考えます。自分を貫いてきたから、今ライブができて、そこにいるファンの子と出会えた。そういう、自分だからできることを大事にしています。

 僕も、すごく歌がうまい人になれたら、どれだけ気持ちよく歌えただろうと思うことがあります。でも、僕はこの声、この音域で生まれたから、仕方がない。それを武器にしてやるしかないと思ってやってきたし、結果として、この声だから届いた人もたくさんいる。だから、これでよかったのかなと思います。

ano(撮影=武石早代)

■配信情報
『BLUE? It’s Okay』
10月1日(木)よりSpotify限定で配信開始

音楽:『ハッピーラッキーチャッピー / ミッドナイト全部大丈夫 - Spotify BLUE? It's Okay Ver.』
ポッドキャスト:「自分らしくいること」や「ネガティブな感情との付き合い方」を飾らない言葉で明かす特別トーク

『BLUE? It’s Okay』プレイリスト:https://spotify.link/BlueItsOk

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