Nissy、40歳の誕生日に紐解く“真のエンターテイナー”としての凄み どんな状況でも最高のステージを追求する姿勢

 9月18日から23日、神奈川・ぴあアリーナMMにて『Nissy Entertainment Variety Show ~歌えなくても、エンタメってあったじゃん!~』が行われた。同公演は、9月30日に40歳を迎えたNissy(西島隆弘)が始動させた『Nissy Birthday Entertainment 2026』の第1弾企画だ。本稿では40歳の誕生日に寄せて、改めてNissyが作るエンターテインメントの真髄を紐解いていきたい。

さまざまな手法でエンターテインメントを作り続けてきたからこその“選択”

 Nissyは2026年2月には4度目の手術を受け、現在もリハビリ、トレーニングを続けている。そのため、今回のイベントでは歌唱を行わないことをあらかじめ告知。一般的に、そういった状況であれば「歌えないならライブができない」という発想になってもおかしくない。だがNissyは、「歌わないエンターテインメントを作ればいい」という選択をした。それが実現できたのは、2003年からの活動を通してエンターテインメントを作る術を多々手にし、磨いてきたからではないだろうか。

 そもそもこれまでNissyが届けてきたものは、歌やダンスだけではない。映像、照明、舞台装置、カメラ、衣装などさまざまな要素を組み合わせ、トータルプロデュースによって一つのステージを作り上げてきたのだ。例えば、自身2度目の6大ドームツアー『Nissy Entertainment “Re:10th Anniversary Final” BEST DOME TOUR』で披露した「Rendezvous」の一場面について「各セクションとタイミングを合わせるのが一番大変でした」、「アーティスト本人、ダンサー、バンド、噴水、サービスカメラ、VJ、床VJ、照明、音響、外音、映像、カメラ、カメラスイッチング……すべてが、噴水が終わりかけてから私がサビを歌い出すまでの、たった1~2秒の間に決められた順番で動いているんです」と語っている(※1)。一箇所でもズレれば違和感を覚えるほど、緻密に作り込んだのだそうだ。

Rendezvous Once more

 さらに、同ツアーを記録したドキュメンタリー作品『Nissy -Documentary Movie- “Re:10th Anniversary Final” BEST DOME TOUR』では「ライブ7、映画3」という感覚で制作したと語り(※1)、ライブと映画を両立させるための工夫を凝らしていた。こうしてさまざまな要素を組み合わせ、観客を楽しませるという、自身のエンターテインメントを総括的に言い表したのが「Nissy Entertainment」という言葉なのだろう。

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 そして、それを改めて示したのが今回の『Nissy Entertainment Variety Show ~歌えなくても、エンタメってあったじゃん!~』。アトラクションゲーム、NGなし質問コーナー、マジックショー、音楽トーク、芸人との即興コラボレーションなど、歌唱以外の方法で観客を楽しませ、公演ごとに内容も異なった。しかも今回は、普段トータルプロデュースを手がけるNissy自身がショーの内容を事前に知らず、ステージ上で初めて知るという構成。自ら作り込んだステージに徹するのではなく、自分自身もその場を楽しみながらショーを成立させる姿もまた、「Nissyが届けるエンターテインメント」になっていたのではないだろうか。

 そしてもう一つ印象的だったのが、日替わりで登場したMCやゲストだ。お笑い芸人、ダンサー、アーティスト、アイドルなど幅広いジャンルの出演者が集まり、映像コメントにも北川悠仁(ゆず)、清水依与吏(back number)、城田優、Taka(ONE OK ROCK)、松嶋菜々子、満島ひかり、渡辺直美など多様なジャンルで活躍する著名人が名を連ねた。一人でステージに立ちながら、これまで出会ってきた人々との関係性までがステージに持ち込まれていると考えると、『Nissy Entertainment』は彼が積み重ねてきた経験や人とのつながりまでも含めて、すべてがエンターテインメントになっていると言えそうだ。

 9月30日で40歳を迎えたNissy。AAAとしてデビューして21年、Nissyとして活動を始めて13年。その間、歌い、踊り、ステージを作り、映像をも手がけ、ファンとの時間を積み重ねてきた。そして今、歌えないという状況に直面しても、彼は「できないこと」を数えるのではなく、「今、自分に何ができるか」を考え、別の形でエンターテインメントを生み出した。40歳を迎えたNissyが見せるのは、歌やダンスという武器を超えて人を楽しませること。柔軟な発想とアイデア、磨いてきた幅広い能力、そして人脈やファンとの絆、すべてを活かして、自分にできるエンターテインメントを作り続ける。そんなNissyこそが、真のエンターテイナーなのかもしれない。

 
 
 
 
 
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※1:https://www.inside-games.jp/release/prtimes/20251224/265499.html

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