日本のカルチャーから受け取ったもの、自分に必要なメッセージとの向き合い方 HANROROが語る、音楽への“自信”

HANRORO、音楽への“自信”

『BLEACH』『銀魂』『クレヨンしんちゃん』……韓国の土地でも身近だった日本カルチャー

HANRORO(撮影=番正しおり)

――直接言葉だけで差し出すのではなく、音楽になることで初めて表に出せたものがあった。そう考えると、HANROROさんにとって音楽はかなり早い段階から、自分の内側と外の世界をつなぐものだったのかもしれないですね。これまで、特に影響を受けたアーティストはいますか?

HANRORO:韓国の先輩アーティストでは、イ・ソラ先輩とJAURIM(紫雨林)先輩です。イ・ソラ先輩からは、歌詞によって伝わってくる感動にすごく影響を受けました。JAURIM先輩からは、ロックサウンドの部分ですごく影響を受けています。

――HANROROさんは大学で国語/国文学を学ばれていて、小説も書かれていますよね。歌詞を読んでいても、一つひとつの言葉をかなり慎重に選んでいる印象があります。文学を学んできたことも、そこにはつながっていますか?

HANRORO:正直に言うと、若い頃から詩をたくさん読んできたことが今の自分が書く文章にはかなり影響していると思っています。こういうことを自分で言うのは少し恥ずかしいんですけど、ずっと詩を読んできたからなのか、「もしかしたら、もともとそういう才能も少しは持っているのかな」と感じる時もあって(笑)。でも、それとは別に、インスピレーションを得るための努力はすごくするほうだと思います。映画だったり、ほかの人の作品だったりを熱心に観ますし、映像に集中して観たり、音だけに集中してみたり、いろいろな角度から作品を受け取るようにしています。

――作品以外から着想を得ることもありますか?

HANRORO:作品だけではなくて、この世界そのものを少し広く、遠くから見るような練習も常にしています。そうやって眺めているうちに、「今、自分に必要なメッセージは何だろう?」というところにたどり着いていくんです。

――そうやっていろいろな作品に触れるなかで、音楽以外から受けた影響も大きいですか?

HANRORO:日本の映画からは本当にいろいろな影響を受けました。いちばん好きな映画として、いろいろなところで話しているのが『リリイ・シュシュのすべて』です。岩井俊二監督の作品はもちろん好きですし、是枝裕和監督の映画もたくさん観ています。

HANRORO(撮影=番正しおり)

――以前のインタビュー(※1)でも日本映画について話していましたが、最近好きな日本の音楽やアニメ、漫画などはありますか?

HANRORO:アニメの話になると、本当にたくさんあります(笑)。さっき話した『BLEACH』も、これからちゃんと観始めようと思っていますし、ずっと好きなのは『銀魂』です。『クレヨンしんちゃん』も好きで、映画シリーズはほとんど観ていると思います。あと、最近『時をかける少女』が韓国でまた映画館で上映されることになって。それもすごく楽しみにしています。

――日本のアニメは、小さい頃から身近にあったんですか?

HANRORO:当時、韓国には日本のアニメを専門的に扱っているテレビチャンネルがあって、私もそこでいろいろな作品を観ていました。家族の影響というよりは、そういうチャンネルを通して、自然と日本のアニメに触れていたんだと思います。小さい頃は、ちっちゃくてかわいいキャラクターが出てくる作品が好きだったんです。『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』、『忍者ハットリくん』、『つるピカハゲ丸』も観ていました。

――音楽はどうですか?

HANRORO:羊文学も聴いていますし、カネコアヤノさんや青葉市子さんもすごくリスペクトしています。いろいろな国で紹介されている日本のアーティストは、よく聴いていると思います。

――今はHANROROさんの音楽も韓国だけではなくて、日本を含めていろいろな国へ届くようになっています。そのひとつのきっかけとして、BTSのRMさんが「Let Me Love My Youth」を紹介したことも大きかったのかなと思うんです。当時はどんな気持ちでした?

HANRORO:デビューして半年くらいの頃の出来事で。RMさんは韓国のインディペンデントな音楽が好きなことでも有名なんですけど、私の曲が彼のSNSに上がった瞬間、いろいろな国のRMさんのファンから一気にコメントがくるようになって。最初は「ハッキングされたのかな?」と思いました(笑)。

――(笑)。でも、それくらい突然だった。

HANRORO:そうなんです。「どうやって私の曲がそこまで届いたんだろう?」というくらい、最初は不思議でした。でも、一緒に音楽をやっている方に認めてもらえたということが、すごく嬉しかったです。それまでは「Let Me Love My Youth」という曲に対して、少し恥ずかしい気持ちもあったんです。だけど、それをきっかけに「この曲はもっと自慢してもいいんだ」と思えるようになりました。今では、自信を持って大切にしている一曲です。

[MV] 한로로 (HANRORO) - 입춘 (Let Me Love My Youth)

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