IMP.「この7人で走り続けることが使命」 運命のシングル『INVADER』、再確認する魂の温度

 IMP.には、かつてそれぞれがひとりで活動してきた時代がある。しかし、7人の集合体となり、IMP.が生まれた。表現の仕方は違っても、内に秘めた熱量とその温度は全員が同じ。それがIMP.というグループだ。デビューからまもなく3年、わかりやすいバズによって大きくなったわけじゃない。派手な転機があったわけでもない。それでも、ツアーの規模はホールからアリーナへ、着実に、確実に、自分たちの足で進んできた事実がある。そのうえで5枚目のシングルの表題に掲げられた楽曲の名が「INVADER」=“侵略者”であることを考えると、これはまさしく運命を懸けた作品である。

 侵略者――。だが、ここに描かれるのは決して乱暴な侵略者じゃない。冷静かつスマートに、しかし確実に世界を塗り替えていく者たちである。疾走するイントロ、体温が上がり続けるAメロ&Bメロ、そしてサビで展開される青くて静かな爆発。一曲のなかで高速フロウからメロディアスな歌まで、緩急が激しくうねり、何度聴いても新しい顔を見せてくる。「INVADER」とは、IMP.自身のことを指す言葉でもあるのだと、あらためて思う。

 今回のインタビューのなかで、基俊介は「『わかりやすく売れたい』という気持ちもある」とまっすぐに語ってくれた。そして、「諦めないことが大事」で、「それでしかない」とも。横原悠毅も「そろそろ一度はバズってみたいという気持ちもあります」と強く口にしていた。IMP.の7人が同じ魂の色を持っているのだとしたら、その色はきっと、どこまでも燃え尽きない炎の色をしているのだと思う。覚悟の言葉をいくつも聞かせてくれた、決定版のインタビューをここに送る。(編集部)

ツアーを経験したからこそ、新たな目標や夢が増えた(椿)

――現在、IMP.は初の全国アリーナツアー『IMP. LIVE TOUR 2026 MAGenter』の真っ最中で、残すところ北海道公演のみとなりました(取材は3月上旬)。ここまでを振り返って、どんな手応えを感じていますか?

影山拓也(以下、影山):まずは、素直に楽しいです! 僕らはグループ結成当時から単独ライブの開催を目標に進んできて、去年はホールツアー、そして今年はアリーナツアーを実現できました。ただ、これは僕たちの熱量だけでは成し得なかったと思います。IMP.の想いに応えてくださるPINKY.(ファンの呼称)がいたおかげですし、感謝をしてもしきれないですね。今回は初めてのアリーナツアーというのもあって、最初は右も左もわからない状態でした。でも、公演を重ねるごとに、PINKY.の声援に力をもらえたり、「この曲ってこんなふうに盛り上げられるんだ!」と新しい発見があったりして。とても充実した、楽しいツアーだなって感じますね。

基俊介(以下、基):そうだね。今回のツアーは序盤のブロックで「BAM-BOO」という楽曲を披露しているんですけど、サビの部分はほとんど僕たちが歌っていないんです。去年のホールツアーの時、掛け声の〈Everybody say〉に続く〈Lalala lya〉のフレーズがコーラス扱いになっているのもあって、「会場にいるみんなに歌ってほしい」とお願いしたんですよ。その時は急なお願いでもあったので、声を出したい気持ちはあっても、まわりの反応をうかがってしまう人も多かった。でも、今回のツアーで初めて「BAM-BOO」を披露した時に、みんなが歌ってくれたんです。イヤモニで耳が密閉されている状態でも、PINKY.の歌声がしっかり届いてきて、それが本当に嬉しかったですね。

椿泰我(以下、椿):うんうん、めっちゃわかる!

基:この曲が育っていく過程も感じられましたし、僕たちが「みんなに声を出してほしい」と伝えた思いを、PINKY.がしっかり受け取って、掛け声で応えてくれた。それがどの会場でも起きていて、むしろ日程が進むごとに声がどんどん大きくなっている感覚がありました。すごく嬉しかったですし、印象に残っているシーンですね。これからもずっと続けていきたいです。

椿:ずっと目標にしてきた初めてのアリーナ公演を、ツアーという形でまわらせてもらえたことが何よりうれしいです。昨年のホールツアーから今回はアリーナツアーになり、公演を重ねていくたびに規模の拡大と進化を続けている。同時にIMP.の一体感がどんどん強くなり、会場ではPINKY.が僕たちの振り付けを真似してくれたり、ペンライトを振ってくれたりして。アルバム『MAGenter』に収録した楽曲たちが、ツアーを通してより愛されて大きくなっていったんですよね。しかも、みんなは曲を聴いて楽しむだけじゃなくて、ライブで一緒に乗ってくれたりとか、たとえば振付を真似しやすい「PLEASE」だったりを、SNSで踊ってみた動画を上げてくれる方が増えたりして。「IMP.をより多くの人に知ってもらおう」とPINKY.が動いてくれているんです。もちろん僕たちもパワーアップしていかなきゃいけないと思いながらも、PINKY.の力がアリーナツアーのタイミングでより強くなっているのを感じますね。まだ行けていない県もあるので、今後はもっとたくさんの地域で公演をやりたい。今回のツアーを経験したからこそ、新たな目標や夢が増えたので、すごく刺激的な機会になっています。

鈴木大河(以下、鈴木):今回のツアーを通して、「ライブって観客と一緒に作るものなんだな」とあらためて感じてます。リハーサルの時に、客席に移動してお客さんからステージがどう見えるのかを確認しているんですけど、アリーナ会場はどうしてもステージと客席の距離が広くなりますよね。そんななかで、どうすればPINKY.のみなさんに満足していただけるライブになるのかを、毎公演すごく考えていて。トロッコで客席の近くまで行ったり、直接コミュニケーションを取れる演出があると、お互いをより身近に感じられる。そうした工夫を重ねていけば、会場の規模が大きくなっても、お客さんとの距離はしっかり保てると思いました。何より、僕らとPINKY.の相乗効果でライブをさらに盛り上げていきたいと強く思いましたね。

いい意味でPINKY.のみんなも違和感を覚えてくれるんじゃないかな(影山)

IMP. LIVE TOUR 2026 MAGenter (Live Performance Movie)

――演出を担当されている横原さんと松井さんは、どのように今回のツアーを形にしていきましたか?

横原悠毅(以下、横原):演出を考えるにあたって、ふたりでたくさん話をしましたね。セットリストを組むところから、「どうやったらかっこよくなるか」も含めて、密に打ち合わせを重ねました。「こういうことをやりたい」と言って、いざやってみたら「想像していた以上によくなったな」と感じたこともあれば、「こっちのほうがよかったな」と改善点を見つけられた部分もあったりして。去年のツアーもそうですけど、今年も学ばせていただいている最中。それこそ、「I Got It」「SYNERGY~以心伝心~」の演出を入れているコーナーは、会場で見たらすごくいい雰囲気になっていて。「いいものができたな」と思いましたね。

松井奏(以下、松井):演出を考えるうえで大事にしたのは、メンバー自身がかっこいいと思えて楽しめること。あと、僕としては「こういうIMP.が見たかった」と思うアイデアを今回のツアーは詰め込んでいて。登場シーンの見せ方から、バキバキにかますダンスパフォーマンス、PINKY.と声を出して楽しんでいる7人など、いろんなIMP.をバランスよく反映できましたね。さらに、大人っぽい部分や素に近い感じなど、いろんなメンバーの顔が見られて、みんなも楽しめたのかなと思います。自分たちが想像していた以上に、PINKY.の楽しんでる顔が見えて、たくさんのペンライトが見えて、ほしかったところで歓声をくれて。これが「ライブの醍醐味だ」じゃないですけど、PINKY.のおかげでいいライブを作れている感覚を掴めました。

佐藤新(以下、佐藤):PINKY.の熱量を間近で感じられる環境があるのはすごく嬉しかったですし、今回のツアーは感謝を伝える場であって。自分のステージのあり方や見せ方を、今まで以上に考える機会になりましたね。

――佐藤さんは開催前に「ツアーを通して7人それぞれが、去年の自分よりも勝てていると思えるものが見つかったらいいよね」と話していましたね。

佐藤:成長という意味では、みんなの挨拶が印象的で。前回のツアーと比べて、それぞれのタレント性というか、みんなのキャラクターがより際立っていたのが、IMP.全体が成長したところかなと感じました。

――IMP.は4月13日に5thシングル『INVADER』をリリースされます。僕、楽曲のデータをいただいて、その場で4回連続でお聴きしました。

松井:はははは! ありがとうございます!

鈴木:4回連続はすごいですね!

――まず1回目は熱量に圧倒されているうちに「あ、曲が終わった」と思って。2回目はその衝撃を踏まえて、もう一度みなさんのフロウとか曲の構成に魅了されました。3回目は歌詞を読みながら曲の世界観に浸り、4回目であらためて楽曲全体を堪能しました。シンプルに、とてもかっこよかったです。

影山:それ、いちばん嬉しいかもしれない。

基:「INVADER」は日本語で“侵略者”という意味なんですけど、侵略をネガティブではなくポジティブなものとしてとらえて、IMP.らしくスタイリッシュかつクールに仕上げました。一曲のなかに熱さが垣間見えるところも多くて。歌い方で言うと、侵略していく様子を表現するために、僕のラップパートはいつもより“がなる”ようなイメージで、かなりアタックを強めにしています。この楽曲で、IMP.の尖った新しい一面を引き出せたんじゃないかなって思います。

影山:歌詞やサウンドも魅力的ですけど、それ以上に「素直にかっこいいから、また聴きたい」となる楽曲だと思います。あとは、MVも僕らのビジュアルだったりパフォーマンスだったりが、目まぐるしく変わっていくので、いい意味でPINKY.のみんなも違和感を覚えてくれるんじゃないかなって。曲だけでなくMVも合わせて楽しんでいただけたら嬉しいですね。

IMP. – INVADER (Official Music Video)

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