ExWHYZ、ノンストップな熱気と今届けたい誠実な想い 念願のLIQUIDROOMに刻んだ“未来へのステップ”
ExWHYZが、ワンマンライブ『ExWHYZ LIVE ‘GIVE YOU MY WORD’』を4月1日にLIQUIDROOMで開催した。年内の解散を発表しているExWHYZが、3rdシングル『GIVE YOU MY WORD』のリリース日に、メンバーにとって念願だったLIQUIDROOMでの初のライブで見せたのは、今日を踊り、未来へと新たなステップを踏む力強い姿だった。
平日の雨降りにも関わらず、この日のチケットはソールドアウト。フロアには、早々にマスター(ファンの呼称)が集結している。Daft Punk「One More Time」、Underworld「Born Slippy (Nuxx)」といったハウス/テクノのクラシックナンバーがかかる中、サカナクション「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」という粋な選曲で会場は暗転。「Our Song」を皮切りにしてyu-ki、mayu、maho、mikinaの4人は10曲を連続でシームレスに、およそ40分以上にわたってノンストップで踊り続けていく。
明けのMCで初めてExWHYZのライブに来たというマスターに向けて、「休憩なくてびっくりしたんちゃう?」(yu-ki)、「いつもはあるんだよ。今日は止まんない日なの」(mikina)と説明したように、10曲をメドレー形式でシームレスに披露していった。ライブでは終盤に披露されることの多い「Our Song」がまさかの1曲目。ExWHYZのライブはルールとモラルさえ守れば、あとは楽しみ方は自由だ。LEDライトバンドのついた腕を掲げたり、スマホやカメラを構えたり、振りコピをしたり、ただ身体を揺らしたり。各々が自由にしながらも、一体感が生まれるフロア。mayuがマイクをフロアに向けて預ける一幕では、カバー曲(原曲は大沢伸一)ながらも幾度のステージを重ねることで「Our Song」がメンバーとマスターにとっての絆を示す曲になっているようにも思えた。空気を一変させたのは3曲目の「Obsession」。キャップを被るmayuがその上にフードを重ね、yu-kiが「もっと一緒に踊ろうよ!」とマスターを煽り、戦闘態勢へ。身体の芯まで響いてくる重低音に、彼女たちがLIQUIDROOMを念願にしていたその意味を理解する。
メドレーのなかでもイントロとmayuの歌い出しに驚きの声が上がったのが「教えない」だった。久々の披露となった「教えない」は、叙情的なサウンドと歌詞をダンスに落とし込んだ楽曲。先ほどまでぶち上がっていたマスターが、4人が芸術的に絡み合うダンスにたちまち惹き込まれていく。MCを挟んでの「Day After Day」(パソコン音楽クラブ)のカバーは、昨年開催されたクラブイベント『ExWHYZ presents 'CLUB Ex Vol.1'』以来、約1年ぶり2回目。歌い出しからmahoが醸し出す楽曲との親和性、指で望遠鏡を形づくり未来を指差す振り付けによって、ExWHYZが表現する「Day After Day」となっている。
昨年12月リリースの2ndシングルから「リグレット」、さらに「DON'T CRY」で“バカ騒ぎ”した後、本編ラストに披露されたのがライブタイトルにもなっている3rdシングル表題曲「GIVE YOU MY WORD」だった。セットリストを振り返るyu-kiは、「ExWHYZの曲は踊れる曲の中にも、伝えたいメッセージだったりとか、たくさんの温かくも強い言葉が散りばめられていて」「私は諦めが悪いんですよ。だからね、最後の最後まで届けること、伝えることをやめたくありません」と伝え、その言葉にフロアからは拍手が沸き起こる。パソコン音楽クラブが提供した「GIVE YOU MY WORD」を聴き、yu-kiはマスターを思い浮かべたというが、マスターはExWHYZとのこれまでとこれからをイメージしたのではないかと思う。もちろん、それだけではない誰かにとっての“あなた”を想う曲であり、〈あなたが諦めそうな時には/かわりに僕の言葉をあげたい〉という歌詞が胸を打つ。メンバーがステージから届けるメッセージを、フロア全体がじっと受け止めているように思えた。
アンコールでは3rdシングル収録のカップリング曲「Floating Romance」が初披露された。80KIDZが提供し、mahoが作詞に参加している楽曲だ。「しょうもなくて、しょうがなくて、それでも日々に希望を灯して、今、触れているこの時間を大事にしたいと願って書きました」というmahoのMCのもと、大切に、心を込めて、4人は歌い踊る。語気の強い〈生まれてきた意味なんて/手にしてもまた求める〉というmahoのパート、ラストを飾るmayuの〈愛せるはずさ どこへ行こうとも〉のロングトーンが印象的だ。アンコール最後は「NOT SORRY」「Unknown Sense」のキラーチューン2曲でフィニッシュ。mikinaの「このマスターがいる景色が世界で一番綺麗だよ!」という愛の言葉、あまりの熱気にmayuがキャップを舞台袖へと脱ぎ捨てる姿に痺れた。
5月からはラストツアー『ExWHYZ LAST TOUR ‘DANCE YOUR DANCE’』が控えている。ツアー初日の大阪城音楽堂もExWHYZにとって念願だった初の野外ライブ。言うまでもなく開放的な空間とダンスミュージックの相性は抜群だ。そして、アンコールで四千頭身の後藤拓実がサプライズ登場して知らせに来たレギュラー番組『FREE ALL ExWHYZ』(FM FUJI)の復活。解散を発表しているグループの番組が再び始まるのは異例と言えるだろう。「もう1回!」とコールが起きたLIQUIDROOMでのライブももしかしたら……と思わせてくれるような、次の未来を期待させてくれる輝きが今のExWHYZにはある。1曲目に披露された「Our Song」のラスト、〈ボクたちには時間がないんだ/振り向かず/感じたいよ〉という一節が筆者の心に強く残った。