日本の音楽を世界へ――YOASOBI、キタニタツヤ、NOMELON NOLEMONら8組出演 「Echoes Baa 2026」DAY1レポート
Balming Tiger
終始アグレッシブなパフォーマンスで会場を盛り上げたのは、韓国発の“多国籍オルタナティブK-POPバンド”Balming Tiger。11人のメンバーで楽曲やMVといったすべてのクリエイティブを手掛けている実力派グループで、この日はサン・ヤン、オメガ・サピエン、マッド・ザ・スチューデント、ソグム、ビージェーウォンジンが出演した。〈Hakuna matata〉のキャッチーなフレーズが印象的な「Kolo Kolo」に続き、「Armadillo」でオーディエンスにジャンプを煽りながら会場の熱をさらに高めていった。
「Cunning City」に続き、「Kamehameha」「Moving Forward」と、楽曲ごとにメインのボーカルを変えながらそれぞれの個性を際立たせていく。ダンサブルな「Buriburi」で会場を揺らすと、TVドラマ『東京サラダボウル』(NHK総合)の主題歌「Wash Away」、強靭なビートの「POP THE TAG」でジャンプやクラップを通して会場一体となって盛り上げた。“今日のフェスのお土産”として、オメガが「自分を信じてください」とメッセージを届けると、ラストは「Trust Yourself」を披露。それぞれがこの瞬間を楽しんでいることが伝わってくるパフォーマンスが、観客の心と体を揺らしていた。
CHiCO with HoneyWorks
あいにくの空模様でも、聴くだけで気分をぱっと明るくしてくれるのがCHiCO with HoneyWorksの音楽だ。「決戦スピリット」の前のめりなサウンドで一気にオーディエンスの熱を高めると、CHiCOのクリアな歌声が際立つ「くすぐったい。」では、春の爽やかな風を舞い込ませるように恋の衝動を歌い上げる。曲名が告げられた瞬間に大きな歓声があがったメジャーデビュー曲「世界は恋に落ちている」に続き、「カヌレ」ではきらきらとしたポップサウンドが会場いっぱいに広がった。
「横浜に桜を咲かせましょう!」とCHiCOが呼びかけて披露されたのは「今日もサクラ舞う暁に」。オーディエンスのタオルが勢いよく回され、それによって起きた風がまるで演出の一部のように、会場に桜の花びらを運んでくる。終盤は「アイのシナリオ」、「プライド革命」と疾走感のある楽曲をエネルギッシュに畳みかけ、「Echoes Baa」初出演のステージを駆け抜けた。
新しい学校のリーダーズ
すっかり日が沈んで肌寒くなってきた「Echoes Baa」の会場を、渾身のパフォーマンスで熱くさせたのは新しい学校のリーダーズ。「マ人間」に続き、「Change」ではオーディエンスのタオルが勢いよく回るなか、RINの力強いラップ、MIZYUとKANONの透き通ったボーカルが響きわたる。
クラップを煽って「オトナブルー」へと繋げると、「Arigato」ではSUZUKAがステージを降りてオーディエンスのもとへ。「Fly High」でオーディエンスを高く跳びはねさせたあとは、ドラムンベース調のアレンジが施された「Sailor, Sail On “DNB”」へと続け、MIZYU、RIN、KANONのソロダンスでもオーディエンスを沸かせていた。「あなたの人生は?」「最高!」「これからの人生も?」「最高!」と力強いコール&レスポンスを交わし、最後に披露されたのは「One Heart 」。再びSUZUKAがステージを降り、観客に揉まれながら「くじけそうになっても楽しんでいこうぜ!」とエールを送る。新しい学校のリーダーズの音楽があるのだから、私たちの人生はこれからもきっと最高だ。
キタニタツヤ
キタニタツヤのステージは、1月にリリースされた「かすかなはな」でスタート。「聖者の行進」、「ずうっといっしょ!」と続き、「トリをやらせていただくことになってしまいました、キタニタツヤです」「YOASOBIとパペットスンスンを差し置いて、ここに立っております」と笑いを誘ったキタニだったが、その全身全霊のパフォーマンスは間違いなく「Echoes Baa」初日のトリに相応しいものだった。
その後も、「あなたのことをおしえて」「悪魔の踊り方」「Stoned Child」「F.A.C.E.」「Moonthief」と気迫あふれるパフォーマンスで魅了していく。雨風が強まるなかでオーディエンスを気遣いつつ、「風もないと自分の内側の火は燃えてくれないので」「自分を妨げる力は自分が進むために必要だという歌です」と告げて披露されたのは、公演翌日にリリースされた新曲「火種」。繰り返される〈燃やせ!〉というフレーズが、私たちを奮い立たせるように響いていた。夜の闇に光を灯すように「ウィスパー」を真っ直ぐに届けると、「まなざしは光」、「青のすみか」と爽やかなサウンドを届けていく。「また、次回会いましょう!」と告げてラストは「次回予告」へ。渾身の50分間を駆け抜け、「Echoes Baa」初日のステージを力強く締めくくった。