ちゃんみな、なぜJKラッパーから時代の代弁者へ? 『未成年』から9年、『紅白』でHANAと証明した一貫した美学

 『第9回BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』で“JKラッパー”として鮮烈な印象を与えたあと、めっしを客演に迎えた「未成年 feat. めっし」でインディーズデビューしたちゃんみな。翌年、高校在学中にシングル「FXXKER」でメジャーデビュー。〈私はこの制服も言葉も no fake だこのコスプレイヤー〉〈やっと日本から出てきた天才/From Japan の本物〉というラインからもわかる通り、ちゃんみなが今でも大事にしている“No Fake”(本物であれ)という理念はこの時点で力強く掲げられている。続くアルバム『未成年』は、多彩なサウンドに10代ならではの焦燥や社会への違和感、繊細な恋心や濃密な愛憎を乗せ、セルフプロデュースによる“ちゃんみなスタイル”の土台を早くも完成させていた。

ちゃんみな(CHANMINA) - FXXKER (Official Music Video) [YouTube Ver.]

「PAIN IS BEAUTY」「美人」「ハレンチ」……Z世代の代弁者としての存在感

 2018年にリリースした「PAIN IS BEAUTY」では、いじめなどで負った過去の傷や自らのコンプレックスをさらけ出した上で、〈今になってやっと知った/痛みって美しいんだ/私を綺麗にしたんだ/Pain is beauty〉という気づきを歌い上げ、武装した自分ではなく本当の自分を愛してほしい、というメッセージを表現。歌の比重が増え、HIPHOPの枠を飛び越えたポップミュージックに変化したことも大きい。

ちゃんみな - PAIN IS BEAUTY (Official Music Video)

 2019年4月には日本語と英語と韓国語を織り交ぜた歌詞が特徴的な「I’m a Pop」で自らポップアーティスト宣言。約5カ月後には、「Never Grow Up」をドロップした。失恋ソングではあるが、『ピーター・パン』を引用した歌詞といい、10代の季節と決別し、大人になることへの想いが歌われている。直後に同名のアルバム『Never Grow Up』をリリース。本作のボーナストラックには、のちにちゃんみながプロデューサーを務め、HANAを生んだ革命のオーディション『No No Girls』のファイナリスト10名とともに歌われ、ますます広く知られることとなった「SAD SONG」が収められている。

ちゃんみな – Never Grow Up (Official Music Video)
ちゃんみな - SAD SONG feat. No No Girls FINALISTS / THE FIRST TAKE

 2021年には「美人」をリリース。ルッキズムに苦しんだ自らの体験を詰め込み、世間の基準に合わせるために自分を殺すのではなく、自分自身が自分の美しさを定義し、セルフラブの重要性を説いた。MVの衝撃的な演出も相まって、「美人」は国内外で大きな反響を呼ぶ。同年、アルバム『ハレンチ』をリリースし、表題曲「ハレンチ」に代表されるように、幅広くバラエティ豊かなサウンドと軸のあるメッセージ性で“ジャンル・ちゃんみな”を確立。その2日後、初の日本武道館公演『THE PRINCESS PROJECT - FINAL - 』を開催し、Z世代の代弁者として不動の存在となる。

ちゃんみな - 花火(THE PRINCESS PROJECT - FINAL - @ 日本武道館)-

 そして2023年11月、SKY-HI率いるBMSGとタッグを組んで、身長、体重、年齢不問の異例のガールズグループオーディションプロジェクト『No No Girls』を始動。国内外から集まった7,000通以上の応募の中から、“声と人生”を基準に選考を行い、2025年1月に7人組グループ・HANAが誕生した。プレデビュー時から現在に至るまで、ちゃんみながプロデュースを手掛ける中、HANAはあらゆる記録を打ち立て、社会現象を巻き起こし続けている。

【No No Girls】Ep.01 / Prologue - What's No No Girls-

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