THE RAMPAGEが、約1年ぶりとなるニューシングル『自由への大脱走 ～Running Running Running～ feat. 湘南乃風』を10月15日にリリースした。『DayDay. SUPER LIVE 2024』での共演をきっかけに実現した今回のコラボはまさに湘南乃風らしい熱いバイブスと、THE RAMPAGEの力強さが融合した、タオル回し必須のキラーチューンに仕上がった。今回は、陣、川村壱馬、神谷健太の3名に、“お兄ちゃん”たちとの制作秘話、そして年末に向けた怒涛のスケジュールへの意気込みを聞いた。（編集部）

湘南乃風は“お兄ちゃん”（神谷）

――今回のコラボはどんな流れで決まったのでしょうか。

陣：『DayDay. SUPER LIVE 2024』（日本テレビ系『DayDay.』のライブイベント）で湘南乃風さんとTHE RAMPAGEがコラボしたときに、湘南乃風さんから「また一緒に何かやりましょう」と声をかけていただいたんです。その後、メンバー内でも「コラボ企画をやりたいね」という話になって、今回こちらから湘南乃風さんにお声がけさせてもらったという流れですね。

――湘南乃風のメンバー皆さんに会ったときの第一印象はいかがでしたか？

神谷健太（以下、神谷）：コラボが決まってから初めてお会いしたのはMV撮影の現場でした。僕は元々ファンだったので「本物の湘南乃風だ！ HAN-KUNさんターバン巻いてる！」って大興奮でしたね（笑）。その時はちょっとワルな雰囲気のシーンを撮っているときで迫力あったんですけど、実際話すと“優しいお兄ちゃんたち”っていう印象に変わっていきました。大先輩なんですけど、リスペクトを込めて、“お兄ちゃん”と呼ばせていただきます。

――元々ファンだったとのことですが、湘南乃風の楽曲の魅力や、実際に会う前のイメージはどうでしたか？

神谷：楽曲の魅力といえば、やっぱり熱さや強さですよね。拳を突き上げて前へ進んでいくような力強さを感じます。その中にも心に刺さるフレーズがたくさんあるので、聴いていて楽しいですし、カラオケで歌いたくなる曲も多いんですよね。

――今回の楽曲もまさに歌いたくなる曲ですよね。制作はどのように進められたのでしょうか。

川村壱馬（以下、川村）： 曲は若旦那さんを中心に、湘南乃風さんに作っていただきました。僕自身は、イントロ部分やダンスブレイク前、アウトロの〈it's like, we are showing respect, one to each other〉のフレーズを、レコーディングの現場で考えて若旦那さんとやりとりをして、歌詞に加えさせてもらっています。

――トラックの印象はどうでしたか？

川村：まさに「THE・湘南乃風」という感じでしたね。THE RAMPAGEと湘南乃風さんのコラボ曲ってどんな感じに仕上がるんだろうと正直あまりイメージできていなかったんですが、実際トラックを聴いたらすごくハマっていて、やっぱり湘南乃風さんのクリエイティブセンスはすごいなと思いました。あとデモの仮歌も全部湘南乃風さんの声だったので、「贅沢すぎるだろ！」って（笑）。

――湘南乃風のカラーが強いからこそ、THE RAMPAGEらしさの出し方を悩んだ部分もあるかと思いますが、レコーディングはどうでしたか？

川村：若旦那さんが「いいね！」と言ってくれたので、レコーディングはかなりスムーズに進みましたね。ダンスブレイク前とかは「こんな感じで、もっとがっつりやっていいよ」って実際に若旦那さんが歌ってみせてくれたんですけど、その勢いがすごかったので「あ、ここまでやっていいんだ！」と安心できました。普段なら自分なりにバランスを取る部分も、今回は思い切りやらせてもらえて気持ちよかったです。

――特に気に入っているポイントはどこですか？

陣：まるっと全部好きなので難しいですけど、やっぱりサビが特徴的ですよね。あと、〈Watch out now／自由への大脱走〉のフレーズは、中毒性のあるリズムやカラオケで歌いたくなる感じも含めて湘南乃風さんすぎて、「あーこれこれ！」ってなりました。曲をずっと聴いているリスナーとしては、このフレーズを自分たちのボーカルが一緒に歌ってるっていう嬉しさもありますし、聴くたびに湘南乃風さんとコラボしている実感がわくポイントです。

――陣さんもカラオケで歌いたくなっちゃうんじゃないですか？

陣：あーもう大声で歌いたいっす！

川村：歌ってそう（笑）。

神谷：僕もサビが気に入ってます。打ち込みの感じとか、湘南乃風さん特有のレゲエ寄りのリズムが入っていたりして、ここでバイブスが感じられますよね。

陣：あとHAN-KUNさんが歌う高音のメロディもいいですよね。「純恋歌」にも通じるような綺麗なメロディで好きです。

湘南乃風×THE RAMPAGEのコラボはなるべくしてなったもの

――歌詞の中には、ロミオとジュリエットなどラブストーリーの要素も入っていますが、これは湘南乃風さんがTHE RAMPAGEにラブソングを歌わせたいという思いもあったんでしょうか。

神谷：そこは多分若旦那さんが、壱馬やRIKUさん、（吉野）北人それぞれの歌声に合うように、歌詞や節回しを考えてくださったと思います。たとえば北人だったら妖艶な雰囲気、壱馬だったら力強さ、といったイメージですね。それにしても、声のイメージと歌詞がめちゃめちゃ合ってるので、本当にさすがだなと思います。

――なるほど。振付は誰が担当したんですか？

陣：与那嶺瑠唯が作ってくれました。若旦那さんから「ハカ（ニュージーランドの伝統的ダンス）を入れてほしい」っていう提案があったので、それをイメージして13人が2列になってパフォーマンスするっていう今まであまりなかった振付を取り入れています。あとはトレードマークのタオルを掲げてグループのロゴを作ったりもしましたね。普段のTHE RAMPAGEならゴリッとさせるところも、今回はエンタメチックに仕上げています。

――タオルでロゴを作るっていうのは、どなたのアイデアだったんですか？

神谷：みんなで話し合ってるときに「ロゴ作れそうじゃない？ やってみようよ！」って感じで始まりました。イナズマの部分の作り方に悩んだり、タオルの広げ方や持ち方を研究したりして、みんなでかなり試行錯誤しましたね。

陣：あそこが一番時間かかりましたよ（笑）。

――タオルは風神雷神がテーマになっているとお伺いしました。

陣：そうなんです。湘南乃風さんが風（風神）で、僕らTHE RAMPAGEが稲妻（雷神）。うまいことできてますよね。

神谷：なるべくしてなったって感じですね。

MV撮影中は“鬼バスケ”を楽しむ

――そこもコラボしているということですね。MVのストーリーはどんな風に決めたんですか？

陣：監督チームが歌詞からイメージして考えてくれましたね。メインは監獄からの脱走劇ですけど、メンバーと女性看守の境界を越えて芽生える“恋模様”だったりとか、歌詞とリンクさせたコミカルさがありますよね。厳つい20人がやるからこそ、逆にユーモアが効いていて面白いなと思いました。どのシーンも作りこまれているし、洗練されていて、撮影も楽しかったです。

――壱馬さんが看守から鍵を受け取るシーンがありましたが、結局メンバーがドアを蹴飛ばして自力で脱獄したり、そういうツッコミどころもありましたね（笑）。

川村：鍵は開けたけど、さらにドアを蹴破ったっていうことですかね、あれは（笑）。

――撮影中に印象的だったエピソードはありますか？

川村：撮影合間の時間の鬼バスケですね。ちょうどコートがあったので、空き時間に若旦那さんとHAN-KUNさんと、結構な時間やってました。通りすがりのメンバーも誘ったりして、楽しくてずっとやってましたね。

神谷：僕はとにかく暑かった印象です（笑）。真夏の撮影だったんですけど、衣装がめちゃめちゃ暑くて……撮影当日に気づいたんですけど、みんなスタイリストさんに頼んで袖を切ったりしてもらってたんですよ。だから俺も頼んでおけばよかったなって後悔しました。

川村：でもあの衣装、神谷皇帝っぽかったよね。

――神谷さんだけゆったり登場する感じも皇帝らしさがありましたね。

神谷：……やっぱりこの作品で神谷健太っていう人間がどう演じるか考えたときに、脱走とはいえ走りはしないかなと。衣装も、役柄を踏まえた上での選択でしたね、はい（笑）。

陣：大丈夫？ 監督に怒られない（笑）？

神谷：いやぁ……やっぱり演技は、何回やっても難しいですね（笑）。

川村：（笑）。

――でも本当に皆さんそれぞれ演技経験があるからこそのMVに仕上がっているなと思いました。

陣：（鈴木）昂秀が、僕らが出てきたあとのリアクションが好きです。ああいう演技やらせたらピカイチですよね（笑）。

神谷：あれは自分にはできないね（笑）。

――個性が溢れてましたね（笑）。ライブではタオル回しが期待できそうです。

川村：そうですね。ここまで分かりやすいタオル回しのノリの曲は今までなかったので、ここからどう育っていくのか楽しみですね。湘南乃風さんがいらっしゃらないときでも、自分たちの曲としてしっかりやらせてもらいたいなと思っています。