KAZUTA、n.SSignのリーダーとしての責任「絶対的な存在だと思っている」 ソロプロジェクトで掴んだ新しい表現
国境を越えて活躍するK-POP7人組ボーイズグループ n.SSignのリーダー・KAZUTAが2025年1月、ソロプロジェクト“SULA”を本格始動させた。アパレルブランドの設立からスタートしたこの企画は、自身のパーソナルな部分に迫ったもので、今回リリースされたソロ名義のオリジナル曲「Katabui」では、過去に抱いた感情を歌とダンスで繊細に描いていく。インタビューは多忙なスケジュールの合間を縫って行われたが、グループの歩みを振り返り、ひとりになって思ったことを語る口調は終始穏やか。だが、表現者のプライドもしっかり伝わってくるのが印象的だった。(まつもとたくお)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
KAZUTAが胸に刻む母の教え「ツラい時には空を見上げなさい」
――今回のプロジェクトをやろうと思った動機は何だったのでしょうか。
KAZUTA:グループの活動と並行して個人で何かプロジェクトをやってみたいと思ったのが始まりで。まず、アパレルのブランド“SULA”を立ち上げました。今回のソロシングルのリリースはその延長線上にあります。SULAというのは、沖縄の方言で“空”。個人的に空を見上げることも多いので、そういう名前にしました。
――空にかなり思い入れがあるんですね。
KAZUTA:母親から教えてもらったんです、「ツラい時には空を見上げなさい」と。愛する人たちとどれだけ離れたところにいても、空を見れば寂しくないし、つながっていると思えるはず。だから、何かを考えたり、迷ったりしたら、空を見て気持ちの整理をしなさい――と言われました。そんなことをファンのみなさんにも知ってもらいたかったんです。これがSULAを立ち上げた理由です。
――こういう話になると、KAZUTAさんの口調が自然と沖縄語のイントネーションになるんですね。
KAZUTA:自分でもびっくりしてます(笑)。
――アパレルブランドの設立に続いて、今度はソロシングル「Katabui」をリリースしますね。
KAZUTA:この曲がソロプロジェクトの本格的なスタートになります。作詞を自ら手がけたんですけれども、歌詞は僕の練習生時代をテーマに書きました。こういう背景があるから空を見上げていた、それを伝えたかったんです。
――「Katabui」の振り付けは、s**t kingzのメンバー・NOPPOさんが担当しています。KAZUTAさんの魅力を引き出せる人はこの人しかいないということで、お声をかけたそうですね。実際にお会いした印象はいかがでしたか?
KAZUTA:とても有名な方なので、最初は緊張していたんです。でも、実際にお会いしたらとても優しくて。「天使かも?」と思うほどの優しさなんです(笑)。すっかりファンになってしまいました。
――NOPPOさんは周りをよく見ていて、気遣いも素晴らしい方だと聞いています。その点に関しては、KAZUTAさんと共通していると思いました。
KAZUTA:僕はまだまだです。NOPPOさんのレベルは最上級です。やはりトップにいる方は違うと痛感しました。単に踊るだけでなく、こういう面も備わっていなければ、一流のアーティストにはなれないんだと思います。
――とはいえ、n.SSignではリーダー役としてコミュニケーションや気配りといった点でも、人一倍努力してきたのではないでしょうか?
KAZUTA:リーダーに選ばれた時は「なんで自分なんだろう?」と思ったんですけど、今は僕がやるべきことだったんだと思っています。年齢的にも上ですし、年下のメンバーたちはまだ幼いところがある。だから、対応なんかがちょっと違った時は「こうしたらいいんじゃない?」と、一歩引いた視点でアドバイスしています。
――韓国の人は感情をストレートに表現する印象があります。その点で戸惑うことはありませんか?
KAZUTA:たしかに、韓国の方は基本的に包み隠さず言いますよね。でも、それってすごくいいことだと思っているんです。お互いに納得するまできちんと話し合う、それをメンバー全員でしっかりできるのがn.SSignの強みなんです。裏でグチグチ言う人がいない。だから、とてもやりやすいですね。
――NOPPOさんのダンスは、高度な技術を変に目立たせることなく、ナチュラルでスマート。力の抜けた手足の動きが印象的です。今回のソロ曲の振り付けもそのような特徴が活かされているのでしょうか。
KAZUTA:「Katabui」のパフォーマンスで特に見てほしいのは、まさにそこなんです。僕は、手足が長くて、上手にコントロールしながら踊るのが結構大変で。でも、僕よりもっと長い手足を持ったNOPPOさんは、それを魅力にしている。もっと頑張らないといけないなと思います。
――具体的なアドバイスはあったのでしょうか?
KAZUTA:初めてのレッスンで「肩が硬いね」と言われたんです。それからは、事前に肩をほぐすように心がけています。
――肩が硬いと、しなやかな動きができないということでしょうか?
KAZUTA:そうなんです。手足の伸びに影響を与えるんですよ。
――n.SSignで披露してきたダンスとは違うものが見られそうですね。
KAZUTA:はい、まさにそこを見ていただきたいです。一挙手一投足がはっきりと見えるような、しなやかな動きになっているので、楽しみにしていてほしいです。個人的にも好きなダンスなんです。