2024.11.25 20:00

TRACK15、東京での初ワンマンライブをレポート　演奏と観客の合唱が響き合った満員のWWW X

文＝森朋之、写真＝toya

　ここで蓮は、改めて観客に語りかけた。4年前、夕日が声をかけてくれてバンドを結成したこと。好きなように曲を作って、ライブをやって、力を貸してくれる人がどんどん増えたこと。自分たちの音楽を聴いてくれる人がいてくれることのありがたさーー。

「好きなことをやっていても、大変なこともいろいろあって。でも“俺がどうにかしてやる”って思うんです。というか、みんなにそう思わせてもらってるんです。一人残らず、もっとデカいところまで連れていこうと思ってます。俺の歌で、俺の曲で」

　涙を浮かべながらそう語った後、「ダメ宣言」へ。途中でマイクスタンドを倒してしまうアクシデントがあったが、オーディエンスが蓮の代わりに歌い、会場全体が一つになっていく。さらにギターロック的な佇まいのアッパーチューン「ハルハル」、そして、〈話したいことがさ　くだらない私でありますように〉というフレーズが響き渡る「話したいこと」で本編は終了した。

　鳴り止まない手拍子に導かれて、再びメンバーがステージへ。まずは「初心を忘れずということで。1stシングルを」（蓮）と「傘」を披露。「何度も言うけど、みんなのおかげで音楽ができてます。これからも4人でTRACK15の音楽を作って、チームに手伝ってもらって、みんなに届けていきます」（蓮）という最後の言葉から始まったのは、「眠れない」。疾走感に溢れたビート、鋭いギターサウンド、そして、〈あなたのこと迎えに行こう〉が心地よい解放感を生み出し、ライブはエンディングを迎えた。

　来年5月～6月には東名阪クアトロツアーの開催も決定。2025年はTRACK15にとって、さらなる飛躍の年になりそうだ。