『NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024』持ち曲全披露からコラボまで……4組が共に作り上げていく未来

 岩城は、改めて今回のライブへの来場への感謝を伝えたあと、「次の楽曲はせっかくこういう機会をいただいてるので」とバラード曲を。大切な人を思い浮かべながら聴いてほしい、と「15分」、「YADA」を今日限りの特別バージョンで届けた。さらに「一緒に踊って歌って楽しんで行きましょう!」と呼びかけ、「The Walk」、「Hunter」、「Coloring Book」と盛り上げたところでTHE JET BOY BANGERZにバトンタッチ。

 古嶋滝が「ここにいる全員でぶちあがろうぜ!」と言い、まずは真っ赤なライティングの中、ラップでTHE JET BOY BANGERZの空気を作り出す。会場の視線を釘付けにしたところで「TEN」へ。さらに「What Time Is It?」……からKID PHENOMENONがフードをかぶった姿で「OMW」をクールにキメる。そして「OMW」の曲終わりに登場したのはGHEE。WOLF HOWL HARMONYが「ピアス」をパワフルな歌声を響かせる。会場の雰囲気を変え傘を持ったSUZUKIが登場し、「Sweet Rain」へ。メンバーそれぞれが傘を持ち、その世界観をより際立たせていく。

 WOLF HOWL HARMONYがステージに置いていった傘を手にとる影。THE JET BOY BANGERZのステージへとバトンを繋げる。先ほどまでのパワーあるステージから一転、しっとりと「WEEKEND」を歌い上げる。椅子やジャケットを使ったパフォーマンスで、甘い歌声を盛り立てていく。さらに「ゆっくりと僕たちの音楽を楽しんでいただければ、と思います」と宇原がコールしたのは「CITY LIGHT」。宇原とエイロン、石川がその歌声で魅了した。そんな雰囲気を引き継ぐように、先ほどまでよりも大人っぽいスタイリングで登場したのはKID PHENOMENON。テーブルやソファといったセットも巧みに使いつつ、「Purple Dawn」を披露。どこか街並みを感じさせるようなステージセットが楽曲のムードを高めていく。

 入れ替わるようにして登場したWOLF HOWL HARMONYは「Love Triangle」。こちらは赤い花をまるで女性に見立てたような演出でステージを艶やかにしていく。SUZUKIがその花をポトリと落とす姿が絵になる。ラストはHIROTOが花を拾い上げ、軽く口付けて締めくくり、キュートさも垣間見せつつも大人っぽいなステージを展開した。

 ステージを引き継いだKID PHENOMENONは遠藤のソロから始まる「Show U Light」。しっとりとした空気感から変化していく。先ほどまでが夜だったのなら、まるで夜明けに向かっていくような楽曲を華やかに届けた。

 冒頭から走り続けてきたライブだが、ここで小休止。KID PHENOMENONのメンバーがこれまでのステージを振り返る。夫松健介が「一夜限りということで、この日のための練りに練った演出だったわけですけど、印象に残ったものはありますか」とメンバーに問いかけると、真っ先に手を挙げたのは川口蒼真。WOLF HOWL HARMONYの「Love Triangle」を挙げ、「すごい演出がオシャレだな、と思って。お花の演出、僕の勝手な憶測なんですけど、MVで女性をみんなで奪い合うようにしていたのをお花に見立ててやっていたのかな、と思ったり」と言うと、HIROTO(WOLF HOWL HARMONY)が声だけで登場し、「蒼真が言ってくれていたように花にもこだわっていて。アネモネというお花を使わせてもらっているんですけど、花言葉が三角関係っていう意味がありまして」と明かした。そしてKID PHENOMENONのパフォーマンスについては「『OMW』みんなの揃い具合が半端ないというのを感じていました!」と話す。

 鈴木瑠偉が挙げたのはLIL LEAGUEの「15分」。「ピアノアレンジバージョンがすごく沁みました。……からのサブライズ『YADA』! あれも聴けたのが嬉しかった」という言葉に応えたのは百田隼麻。「今回、初のピアノバージョンということで、僕らも緊張しながらやらせてもらいました」と語った。岡尾琥珀はTHE JET BOY BANGERZの「WEEKEND」をピックアップ。「噂によると今日のためだけに用意されたパフォーマンスとお聞きしましたけれども」と言うと、「僕たちも初めて自分たちのバラード曲を10人で披露したのは初めてで、今日のために椅子やジャケットも使って踊らせてもらいました」と田中(THE JET BOY BANGERZ)が明かした。

 KID PHENOMENONがコール&レスポンスをしたあと、ここからはスペシャルライブならではとも言えるグループのコラボレーションを展開していく。LIL LEAGUEがステージに加わり、まずはKID PHENOMENONの「Wheelie」を披露。コラボパート1組目らしく会場を思いっきり盛り上げたところでLIL LEAGUEとTHE JET BOY BANGERZでLIL LEAGUEの「飛龍-FeiLong-」をパフォーマンス。入り乱れてのステージは迫力が増し、それぞれのグループが渾身のパフォーマンスを見せる場面も。

 続いてはTHE JET BOY BANGERZの「BOYS-TJBB Anthem-」をWOLF HOWL HARMONYと共に披露。歌声を交わすところもあれば、14人での息を合わせたダンスパフォーマンスも見どころだ。「ここからみなさんの声を聞かせてください」と宇原がRYOJIとともにコール&レスポンスしライブ終盤に向けてさらに盛り上げたところで、グループコラボラストはWOLF HOWL HARMONYとKID PHENOMENONによる「Sugar Honey」。夫松とGHEE、遠藤とRYOJIが歌声を重ねるところもあり、スペシャルライブならではのハーモニーを届けた。会場も音に身を委ね、一緒に体を動かし、音を楽しんでいく。

 続いて少しコラボレーションの形を変えて。各グループのメンバーが入り乱れてLIL LEAGUEと共に楽曲を披露。まずは「タングステン」にはエイロン、田中、古嶋、「アイドンケア」は夫松、佐藤峻乃介、石川晃多、田中、古嶋、GHEEが加わりパフォーマンスを披露。

 遠藤、岡尾琥珀、鈴木瑠偉、宇原、佐藤陽、NOSUKE、佐藤蒼虎、SUZUKIによる「Monster」でよりエネルギッシュなステージを見せていく。ラストは「HEAVY GAMER」。山本光汰、川口蒼真、桑原巧光、中村碧、RYOJI、HIROTOで全員が楽しげにステップを踏み、笑顔を弾けさせた。

 そして27人がステージに勢揃い。THE JET BOY BANGERZの「Banger」では全員が手を振り一体感を楽しみ、RYOJIが「タオルをぶん回す時間がやってきましたよー!」とWOLF HOWL HARMONYの「You&I」へ。会場全体で風を巻き起こしていく。さらにLIL LEAGUE「Okay」、KID PHENOMENONの「ONE DAY」 を披露し、ラストに全員で肩を組み、歌う様子はそれぞれの絆が感じられるようだった。

 夫松は「自分たち4グループでいつかみんなで届けたいね、という願いが叶った場所なのかな、と」と言い、そして「こんなにたくさんの方がお越しくださって本当に嬉しいです!」と喜びをかみしめ、ラストは「Higher」でステージと会場の心を一つにし、本編を締め括った。

 興奮覚めやらぬ中、アンコールではまずTHE JET BOY BANGERZがTVアニメ『青のミブロ』の主題歌を務めること、さらに、LIL LEAGUEが全国ツアーを行うことを発表し、観客を沸かせた。その空気の中、LIL LEAGUEが「Youth Spark」を披露。WOLF HOWL HARMONYは「新曲持ってきたぞ!」とサングラスをかけて登場し、10月11日リリースの「ROLLIN’ STONES」を初披露。これまでのWOLF HOWL HARMONYの楽曲とは少し異なるような、ロックな楽曲で会場を沸かせた。

 THE JET BOY BANGERZも「UNBREAKABLE」を初披露。思わず体が動いてしまうようなキャッチーな楽曲でグループの新たな可能性をのぞかせ、さらにKID PHENOMENONは、新たなグループの個性を提示するかのような「Unstoppable」をアグレッシブに届けた。

 それぞれが可能性を感じさせる新曲でファンを楽しませたあと、宇原がアンコールのお礼を改めて述べ、この日、解禁されたLIL LEAGUEの全国ツアーについて触れた。

 話を振られた山田晃大は「実は今日、みなさんに招待券を渡していたんですよ!」と一度袖に行き、持ってきたのはオープニングで着ていた衣装だ。そこにはツアータイトル「LlaL PARTY」の文字が。「今日会場に来た人、見た人には招待券を渡しました!」ということで、ツアーへの来場を笑顔で呼びかけた。WOLF HOWL HARMONYのRYOJIは「やり残したことがあります!」と言い、会場とコール&レスポンスをして満足げ。これからに向けて熱い想いを語りつつも、今日、来場したファンのみなさんもここに来るまでにいろんなことがあったはず、と言い、「自分自身にも拍手をしませんか!」と呼びかけ和ませた。KID PHENOMENONの佐藤峻乃介はここまでで全43曲の楽曲を披露したことに触れ、「こうして4グループでステージに立てたことも、この曲数をできたのも嬉しい」と表情をほころばせた。THE JET BOY BANGERZの田中はアンコールでのパフォーマンスを振り返り、「新曲をこのステージで初披露できたのが嬉しい」と言い、「オープニングからみなさんのバイブスがすごくて、ライブって楽しいな、と思いました」と嬉しそうに語り、これからもNEO EXILEの4グループでさらに盛り上げていくことを誓った。

 そしてラストは「LOVE RED」、「C’mon」、「RAGING BULL」、「Rollah Coaster」をメドレーで。客席に降り、よりファンの近いところで届け、約2時間40分のライブを駆け抜けた。4グループそれぞれが飛躍を誓った今回のライブ。ここはまだ始まり。これからの彼らの未来に心躍らせずにはいられない。

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