「UniteUp!」、11人勢揃いで渦巻いた熱狂　グループごとの個性も発揮された二度目の単独ライブ

　アニメ1期の最終話でライブ前のアイドルたちを描いたシーンがモニターに映し出される中、11人がステージ上へ再登場。円陣をステージ上でも再現し、「Unite up!」が再度パフォーマンスされる。さらに新曲「ELEVEN」では、11人が会場の隅々を遠くまで見渡しながら感慨深げに歌う姿が見られた。〈もう1回もう1回／あの景色を見たくなる〉という約束がようやく果たされ、〈この道の先の景色見に行こう〉とさらに力強く次の約束を交わし、ライブ本編は幕を閉じた。

　そして熱く鳴りやまないアンコールの中、ライブTシャツに身を包んだ11人が再登場。歌われたのは「ユメノトビラ」だ。客席にサインボールを投げ、ハンドクラップを煽り、さらに会場の心を一つにしていく。

　昼の部では今年6月から7曲連続で新曲のデジタルリリースの報があったが、夜の部では新しいキービジュアルと共に、2025年1月から『UniteUp! -Uni:Birth-』のタイトルでアニメ第2期が放送されることが発表され、会場はこの日一番の大歓声に包まれた。さらに10月からはアニメ1期の再放送も行われるということで、「6月からずっと『UniteUp!』の何かしらがある！」と今後の怒涛の展開にキャスト陣も満面の笑みを見せる。

　ラストナンバーは、JAXX/JAXXがバンド演奏を担当した「ELEVEN」のスペシャルバージョン。「初心者から始めたからなかなか大変だった」とドラムの香椎一澄役・馬越琢己が溢す場面もあったが、バンド全員が力強い見事な演奏でサウンドをまとめあげ、ボーカル陣がダンスと歌声で魅せる――このプロジェクトでしか成し得ないステージに、会場は最大の盛り上がりを見せた。11人が様々な形で表現できユナイトできる強さこそ「UniteUp!」の真髄と言える。それぞれが特別な想いを滲ませながら歌う姿は、観客の心をさらにぐっと掴んだことだろう。

　最後に一人ずつ感想が語られた。11人が揃った喜び、ライブを共に作り上げたファンへの感謝や、メンバーへの愛がまっすぐ語られ、前回からステップアップできたという達成感を全員から感じ取れる貴重な時間となった。

　なかでも前回のライブに出演が叶わなかった戸谷は、「僕はあまり悔しさを表に出さないようにしていて、ずっと抑えてたんです。それが今日アンコール前の『ELEVEN』で爆発しちゃって……この曲が存在している意味をすごく感じて、悔しさで涙がちょっと出てしまったんですけど、でも今日11人でパフォーマンスできたから、それを乗り越えられた気がして。次に向かって走っていけるんじゃないかなって思いました」と率直に語り、こらえきれずに涙しつつも「前回参加できなくて、本当に申し訳ないっていうのがあって。でも本当に今日はできてよかったし、もっともっとパワーアップしてライブももっと広いところでできるように頑張りますので、応援よろしくお願いします！」と最後は未来に向かって力強く宣言。涙を拭う戸谷に「11人みんなで抱きしめてあげよう！」「おかえり！」とキャスト全員が駆け寄るハグ。客席からは「大好き！」「ありがとう！」と大きな声援が贈られ、ライブは幕を閉じた。

　オールスタンディングのライブということもあり、ステージと客席の一体感は前回を大きく上回っているように感じられた。またパフォーマンスにフォーカスした演出によって、彼らの実力が如実に浮かび上がり、一人ひとりの持つ魅力がダイレクトに伝わっていたことも印象的だ。スキルやパワーが上昇したこと、パーソナリティが周知されてきたことによって、それぞれの個性が強く発揮されていた。月日を重ねたことによって、それぞれのユニットのみならず11人の関係性やファンとの絆が深まっていたことも、アニメのストーリーと現実のシンクロを感じさせる。

　何より前回の雪辱を果たし、11人が揃ってパフォーマンスができたことは、「UniteUp!」において大きな出来事である。新曲リリース、アニメ第2期の放送と「UniteUp!」の挑戦は続いていくが、その道中どんなことが起こっても、この日の熱いエネルギーが彼らの背中を押してくれるだろうと確信させられたライブだった。

『sMiLea LIVE -Unite with You- ELEVEN』ライブ写真一覧