メンズアイドル38組・総勢250名参加シングル、リアルアイドルプロジェクトの首位が象徴するシーンの勝機

CD Chart Focus

参照：https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2024-04-15/

　2024年4月15日付のオリコン週間シングルランキングで、推定売上枚数81,972枚で1位を獲得したのは、リアルアイドルプロジェクトの『トキメキUNITED』。まさに今の時代を象徴するシングルです。なぜでしょうか？　それは、メンズアイドルの全38組のグループ、総勢250名によるシングルだからです。4月10日公開のBillboard JAPAN Hot100でも5位にランクインしています。メンズアイドル38組・総勢250名参加シングル、リアルアイドルプロジェクトの首位が象徴するシーンの勝機

【今週の総合ソング・チャート“JAPAN Hot100”】
1位 Creepy Nuts
2位 Omoinotake
3位 ILLIT
4位 tuki.
5位 リアルアイドルプロジェクト
6位 藤井 風
7位 Vaundy
8位 YOASOBI
9位 Creepy Nuts
10位 Mrs. GREEN APPLEhttps://t.co/QKb8Cmfdqu pic.twitter.com/YtlurF007M

— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) April 10, 2024

　リアルアイドルプロジェクトは、4月13日、14日に東京ガーデンシアターで開催されるイベント『リアルアイドルフェスティバル』に向けて始動したプロジェクト。東京ガーデンシアターのキャパシティは約8,000人です。それに連動して、1月6日にはTOKYO MX1で『TOKYOリアルアイドルプロジェクト』という番組も放送されました（※1）。

　そして、リアルアイドルプロジェクトの『トキメキUNITED』は、1月13日からリリースイベントが開始され、4月2日にCDがリリースされました。「共通盤」のほか、各グループごとの番種もあり、盤の数はなんと38種類。このCDは「ロックフィールド×コロムビア」という形式で流通されており、ロックフィールドは多くのメンズアイドルのCDをリリースしているインディーズレーベルです。ロックフィールドは、女性アイドルグループのCDも多くリリースしていますが、リアルアイドルプロジェクトは、盛り上がるメンズアイドルのシーンに勝機／商機を見出だしたゆえのものだろうと感じます。

　リアルアイドルプロジェクトの「トキメキUNITED」は、前述のイベント『リアルアイドルフェスティバル』のテーマソング。作詞作曲編曲は、玉屋2060%（Wienners）が担当するなど、バズが重要な時代ならではの人選だと感じました。なお、配信リリースされた3月1日以降、各グループの公式TikTokに「トキメキUNITED」のダンス動画が一斉投稿されています。しかも、振り付けを担当しているのは、超ときめき♡宣伝部「すきっ！」やFRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」を手がけた槙田紗子です。

　その「トキメキUNITED」は、まさに玉屋2060%節と言いたくなる、明るくポップな曲調にして、情報量が多いデジタルなサウンド。特にサビは耳に残るフレーズが集中投下されているかのようです。

　最近はウェブ媒体を中心にメンズアイドルのメディア露出も増え、状況の明らかな変化を感じさせます。リアルアイドルプロジェクトの『トキメキUNITED』は、そんな2024年のメンズアイドルのシーンを象徴しているシングルです。

※1：https://s.mxtv.jp/variety/tokyo-realIdol-project/