BTSが韓国の音楽界に与えてきた勇気や希望　SUGAと先輩ジョン・ヨンファのトークを聞いて

BTSが成し遂げた「遠い夢」にもらった勇気

　トーク中ヨンファが、SUGAが日本のソロコンサートで披露した弾き語りバージョンの「Life Goes On」を真似して歌うシーンが何度もあった。笑いを誘うモノマネのようにも思えたが、実は会場でその歌を聴いていたヨンファは涙がこみ上げるほど心を動かされたのだそう。

　当日ひどい風邪を引いていたというSUGAは本番前、ヨンファに「先輩、喉の調子がよくないけど一生懸命頑張ります」と宣言。そして、不調ながらも声を張り上げて歌うSUGAの姿にヨンファは「ものすごく良かった」と目を見開いて語った。そして「僕はその公演を観ながら、曲を作るのが好きだったころを思い出したんだよ。何も知らずに音楽が好きだったあのころがワーッと込み上げて。歌というのは本当に正解はないんだなって感じたんだよ」とも。

　また、最近ではアルバムリリースに向けて、マンネリを感じていたヨンファに「先輩、僕の周りにこういう人がいるんですが、一緒に作業してみてください」とクリエイターを紹介したり、ソロアーティストとグループ活動の間で揺れる気持ちを見抜き背中を押したりと、SUGAの存在がヨンファに大きな刺激を与えているようだった。

　さらに、ビルボードにチャートインする歌手になることを長年の夢として掲げていたヨンファにとって、その偉業を達成したBTSの活躍は「遠い夢じゃない」と思わせてくれたとも話す。もともとは出身地の釜山から芸能人が集うソウルに向かうことも「遠い世界だと思っていた」と語ったヨンファ。その軌跡を思うと、BTSが見せたもののいかに大きなものかが伝わってくる。

　BTSの活躍に刺激を受けつつリスペクトしてやまないジョン・ヨンファのこれから。そして待ち望まれるBTSの活動再開がますます楽しみになる時間となった。そうして、お互いのステージや作品に触れた感想について率直に語り合う様子が、また『SUCHWITA（シュチタ）』で見られる日が来ることを心待ちにしている。