東山紀之、ジャニーズ事務所の廃業や関ジャニ∞らグループ名変更を明言　井ノ原快彦はタレント活動継続、新会社副社長に

　ジャニーズ事務所が、10月2日に都内にて記者会見を開き、故ジャニー喜多川氏による性加害問題についての今後の対応を発表した。

　外部専門家による再発防止特別チームの調査報告書を受け、ジャニーズ事務所が記者会見を開くのは9月7日に続き2度目。会見にはジャニーズ事務所代表取締役社長の東山紀之、ジャニーズアイランド代表取締役社長の井ノ原快彦、9月30日付でチーフコンプライアンスオフィサー（CCO）に就任した山田将之氏、事務所の顧問弁護士を務める木目田裕氏が登壇した。前社長の藤島ジュリー景子氏は今回の会見には出席せず、井ノ原が手紙を代読する形が取られた。

　今回発表されたことは主に以下の通り。

・現在のジャニーズ事務所はタレントマネジメント業務から撤退し、故ジャニー喜多川氏の性加害被害者への補償・救済に専念。それを終え次第解体・廃業する
・10月17日よりジャニーズ事務所は社名を「SMILE-UP.」に変更。社名以外についても「ジャニーズ」と名のつくものは順次変更
・タレント個人や各グループと個別に契約を結ぶエージェント会社として新会社を設立。東山紀之が代表取締役社長、井ノ原快彦は副社長として就任
・新会社の社名はファンクラブからの公募により決定する

　会見冒頭、東山から被害者への謝罪の言葉が述べられ、井ノ原からはSNSで一部見られる被害者への誹謗中傷はやめてほしいという旨の呼びかけが行われた。東山は上述の発表を行い、「自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害に遭われた方々に真摯に向き合いながら最後まで補償を行い、新しい会社でファンの方々と一緒に新しい未来を切り開いていく。これが私たちのビジョンです」と表明した。

　現在所属するタレントやグループとは、約1カ月以内に設立される新会社にて、個別に契約を結ぶエージェント契約という形で関わっていく。藤島氏は同社には一切出資を行わず、取締役にも入らない。また、新会社の社名については、これから機能が拡充されるというファンクラブ会員から公募で決定する。「新会社は、新しい考え方、そして新しい時代に沿った新しいスタイルで作っていきたいと考えています。 そのためには、僕ら、そしてタレントのファンの皆様と共に、この会社を立ち上げ、そして、はっきりとした形を作っていきたいと考えております」と東山は述べる。

　ジャニーズWESTの中間淳太が情報番組にて、グループ名を変更する旨を明らかにしていたが、東山からも関ジャニ∞、ジャニーズWESTといった「ジャニーズ」に関連するグループ名、さらに関連会社も全て名称が変更となることが明言された。「たくさんのファンの方に愛されてきた名前ですから、本人たちもすごく葛藤はあると思うんですね」「本人たちも、苦渋の決断をしたと思うんですが、そういう形になっていくと思います。全てジャニーズという名前がつくものはなくなります」と話した。井ノ原が代読した藤島氏の手紙にも「ジャニー喜多川の痕跡をこの世から一切なくしたいと思います」という記載があった。

　一部報道がされている岡田准一の退所については、同じV6として苦楽を共にした井ノ原が「連絡を取っています」と明かし、続けて「こんな言い方あれなんですけど、何も変わらないんで、我々の関係性が。だから、会社を出るとか、そういうことは関係ないよねって話をしていて。エージェント会社にしていくってことは、そういう自由度もあるんだということを僕も感じております」「これからしっかりと発表していくと思いますので、本人からそれをさせてあげてください」と新会社にてエージェント契約を結ぶのか、ジャニーズ事務所を退所するのかは明言はされなかったが、会見後、ジャニーズ事務所公式HPにて11月30日での退所が発表された。

　井ノ原は今後、新会社の副社長という立場となるが、ジャニーズJr.をはじめとする育成の立場、さらにいちタレントという側面は変わらない。「芸能の現場を知りながらやっていくことが、 例えば、タレントの今置かれてる状況だったり、どうやったら彼らを守っていけるのかということ、それを知っていて発信もできる人間がいてもいいんじゃないかと僕は思っております。僕としては、タレントをやめるつもりはございません」と断言した。

　被害者への補償については、9月13日付で3名の弁護士から構成される被害者救済委員会を設置。9月30日までに478人から被害の申し出があり、その中で補償を求めているのは325人。補償は11月からスタートし、今後は相談窓口について、 臨床心理士などの協力のもと、被害者に寄り添う形を作っていくという。東山自身も前回の会見から3名の被害者と直接会い、対話したことを明らかにしている。