EXO CHEN、互いが互いの“北極星”であることをファンと確かめ合った旅 日本ツアー『Polaris』ライブレポート

 「時間が経つのは本当に早いですよね」、そう話したのはアンコールでのことだった。「ひとりで進めていく初めてのソロコンサートなので、すごく長い時間に感じられると思っていたんですけど、皆さんと一緒に笑ったり遊んだりまた笑ったりしているうちに、時間が過ぎるのが早く感じられます」と、幸せな時間ほどあっという間に過ぎてしまう寂しさを滲ませる。思い出のある歌を聴くとその時の場面が頭に浮かぶことから、「たとえば皆さんの感情だったり、何かの状況や行動だったり、そういうものが全部音楽のなかに溶け込んでいる気がします」「お家に帰る時には、その時のことを覚えていてくださったら嬉しいです」と語りかけた。

 さらに、今回の公演のタイトルが「Polaris=北極星」であることについても語る。「アルバムもツアータイトルも“北極星”だと聞いた時に満足しました」「北極星はいつも変わらず同じ場所にいて、優しくて、強い光を放ってくれます。僕は、その北極星を皆さんだと思いました」「いつも同じ場所でシルバーのペンライトを振って、僕のことを待っていてくださる皆さんが、僕にとっては北極星です」と、ファンへの想いを言葉にして伝えてくれた。初めての日本でのソロツアーとミニアルバムは感謝の気持ちだとも語り、時折観客と共にメロディを口ずさんだシーンもあった。「マイクを向けた時の皆さんの声が本当に美しかったです」「生きているうちに感じる幸せのなかで、いちばん美しい幸せだと思います」と迷うことなく明言していたのも、印象的だった。

 終演が近づくにつれ、名残惜しさが増していくのは、会場に集まったファンもCHENも同じ。ステージに腰をかけ、ゆったりと流れる時間を大切に過ごしていく。持ち歌のなかでは「Photograph」のAメロの歌詞が特に好きだそうで、「僕が幸せを感じる時は、なんだか胸のなかで風船が膨らんでいるようにほっこりします」「皆さんがどんなふうに幸せを感じているのか気になって、この歌詞が好きだなと思いました。今回の公演を通して皆さんの幸せを近くで見ることができて、とても嬉しかったです」とその理由を伝えた。また、「もちろん全部好きだけど、いちばん好きな曲といえば『Beautiful goodbye』」「いちばん楽しかったのはやっぱり『Watch Out』だった」とこの日の思い出を振り返り、「ライブが終わったあとに、この公演で歌った歌をもう一度聴いて今日の思い出を思い出してくれたら嬉しいです」と微笑んだ。

 「最後に皆さんに僕の気持ちが伝わることを願って歌いたいと思います」、そう言って『ポラリス』収録の『My Sunshine』で再び客席に降りると、握手やハイタッチでファンと交流しながら客席を縦横無尽に駆け回って、笑顔を輝かせる。「今日だけでなく、明日以降も公演があります」「僕のツアーはまだ終わっていませんから、いつでも皆さんがまた僕に会いたいと思ってくださったら、また会いにきてほしいです」と優しく語りかけたCHEN。最後にもう一度客席を一周し、「今日のことをぜひ記憶に残しておいてください」とこの日の“約束”を結んでステージを後にした。

 2時間半のあいだ、随所に深い愛を刻み込み、他では味わえない幸せを手土産に残したCHEN。互いが互いの“ポラリス”である彼とファンの“旅”は、まだ始まったばかりだ。

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