神はサイコロを振らない、アルバム『心海』で描いた喜怒哀楽　新たに自覚した“人に幸せを届ける”使命を語る

今のこの世界が夢だとしたら、夢の中でも音楽を通して人に幸せを届けたかった

――アルバム最後は、柳田さんによる弾き語り曲「告白」で締めくくります。

柳田：すごく狭い空間にアクリル板を四方に立て、その真ん中で歌っているイメージ。レコーディングの仕方も面白かったんです。3テイクだけで組み合わせて作っていて、1テイク目は泣いて歌えなくなるくらいの状態だったんですけど、それがすごくリアルというか。ピッチが外れる瞬間ですら感情がグッと揺さぶられる……それも、僕にとっては“ドレミの狹間”にある可能性なのかなと。

――この曲の歌詞は遺書のようにも感じるし、視点を変えるとすごくポジティブにも聞こえるんですよね。

柳田：ずっと今まで「どうせひとりだ」「孤独だ」と思っていたけど、僕にはメンバーもスタッフも、ミュージシャン仲間や地元の飲み仲間、それにファンの方々もいて。全然ひとりじゃないし、なんならめちゃくちゃ愛されているということにあらためて気づけたというか。制作中に孤独を感じていたからこそ、周りの人たちがいてくれることのありがたさを噛み締めることができたのかなと。

　これは僕の妄想ですけど、「今この状況も死後の世界なのかも」と思うことがあって。実はもう、階段から転げ落ちるか何かして死んでいるんですけど、最後の最後に神様が「幸せな“if”の世界」を見せてくれているんじゃないかなと思うくらい、今こうやって音楽で食べていけている状況が信じられないんですよね。そういう気持ちも歌詞にしたいと思って、〈今ある幸せが全部／息絶える前に見る夢で〉というフレーズに込めてみました。仮に今のこの世界が夢だとしたら、夢の中でも音楽を通して人に幸せを届けたいなと。

――10月より開催される『神はサイコロを振らない Live Tour 2023「心海パラドックス」』への意気込みを最後にお聞かせください。

吉田：ツアーは8カ所あるのですが、毎回最大値を更新しないと次は来てくれないと思うんです。フェスでもそうですが、自分たちの全てを出し切ってそれが伝わらないと意味がないから、勢いも大事ですが、それだけじゃなくて曲のよさ、世界観をしっかりと作り込んで届けていきたいです。

黒川：みなさんの一生の思い出を作りたい。その時にしかできない、その時のお客さんのためだけの演奏を披露して、「本当に来てよかったな」と思ってもらえるようにしたいです。

桐木：最近、個人的にバンドとしてすごく地に足が着いたと感じることが多いんですよね。自信もついたし、技術面も上がってきているし、精神的にも成長してきたなと客観的に見えてきていて、その状態でツアーを回ってどうなるのか、自分でも楽しみです。不安みたいなものはあんまりないし、お客さんに感謝の思いを伝えられたらなと思っています。

柳田：楽曲って、ライブでお客さんに届けて初めて完成すると僕は思っていて。そういう意味では、『心海』はアルバムとしてまだ完成していないんですよ。ライブでやるたびにアレンジも変わっていくし、歌やメロディもステージごとに違うフェイクを入れたりしながらブラッシュアップを繰り返していて。ライブを重ねていかないとわからない景色もある。「スピリタス・レイク」とかがライブでどう再現されるのか自分たちでも楽しみだし、「Popcorn 'n' Magic!」はお客さんが楽しそうに聴いてくれてる姿を妄想しながら作ったので、このアルバムの曲たちをツアーで少しずつ成長させていきたいです。

神はサイコロを振らない 撮り下ろし写真一覧

■リリース情報
2nd Full Album『心海』
2023年9月27日（水）

配信URL：https://kamisai.lnk.to/2nd_alPR

●初回限定盤A [雪融けを願う飛行船 Live盤]（1CD+1Blu-ray）
TYCT-69268／5,500円（税込）

＜CD＞全13曲収録／CD収録曲は初回限定盤A、初回限定盤B、完全数量限定Goods盤、通常盤共通
1. Into the deep (Instrumental)
2. What’s a Pop?
3. カラー・リリィの恋文（NHK Eテレ TVアニメーション『アオアシ』第2クールエンディングテーマ）
4. Division（Nintendo Switch完全新作アクションRPG「FREDERICA（フレデリカ）」主題歌）
5. 六畳の電波塔 （神はサイコロを振らない × Rin音 コラボレーションソング）
6. 修羅の巷（TBS系 日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』挿入歌）
7. 僕にあって君にないもの
8. スピリタス・レイク
9. 朝靄に溶ける（神はサイコロを振らない × asmi コラボレーションソング）
10. Popcorn 'n' Magic!
11. キラキラ
12. 夜間飛行（「カップスター」新プロジェクト「NEXT GENERATION NEXT CREATION」リードコラボレーションソング）
13. 告白

＜Blu-ray＞
『Zepp Tour 2023「雪融けを願う飛行船」 at Zepp Haneda（TOKYO）』
巡る巡る / タイムファクター / イリーガル・ゲーム / LOVE / 1on1 / REM / 朝靄に溶ける(Guest : asmi) / 目蓋 / 徒夢の中で / 解放宣言 / 桃色の絶対領域(Cover) / 愛のけだもの / キラキラ /クロノグラフ彗星 / 夜間飛行 / パーフェクト・ルーキーズ / illumination
※ブックレットは、スタジオとアウトドアロケーションで撮り下ろしたアーティストフォトのアザーカットが満載。ここだけでしか見られない貴重なショットの数々で構成。

●初回限定盤B [最下層からの観測 & 事象の地平線 Live盤]（1CD+2Blu-ray）
TYCT-69269／6,600円（税込）
※ブックレットは、『最下層からの観測』『事象の地平線』『雪融けを願う飛行船』の3本のライブの未公開ライブスチールショットを含み、ライブ映像とリンクする内容で構成。

＜Blu-ray Disc-1＞
『東阪野音Live 2022「最下層からの観測」 at 日比谷野外大音楽堂』
未来永劫 / クロノグラフ彗星 / 揺らめいて候 / パーフェクト・ルーキーズ / 少年よ永遠に / illumination / 泡沫花火 / 初恋（Guest：アユニ・D(BiSH/PEDRO)） / 目蓋 / 導火線 / 遺言状 / イリーガル・ゲーム / 夜永唄 / あなただけ / 巡る巡る / タイムファクター / LOVE / 1on1

＜Blu-ray Disc-2＞
『Live Tour 2022「事象の地平線」at LINE CUBE SHIBUYA（Day2）』
タイムファクター / 1on1 / クロノグラフ彗星 / 少年よ永遠に / illumination / 泡沫花火 / 六畳の電波塔（Guest：Rin音） / 愛のけだもの / 夜永唄 / あなただけ /イリーガル・ゲーム / 揺らめいて候 / カラー・リリィの恋文 / 未来永劫 / 僕だけが失敗作みたいで / LOVE / 巡る巡る

●完全数量限定Goods盤 [UNIVERSAL MUSIC STORE限定発売]（1CD＋T-shirt）
PDCV-1205（Mサイズ）／PDCV-1206（Lサイズ）／PDCV-1207（XLサイズ）／各 6,600円（税込）
※T-shirtsデザインは、メンバー監修。
※ブックレットは、素の表情が垣間見え、プライベート感も感じられるスチールショットで構成。

●通常盤（CD）
TYCT-60209／3,300円（税込）

■ライブ情報
『PIA MUSIC COMPLEX 2023』
9月30日（土）新木場・若洲公園

『Takao Rock! 2023 - 打狗祭 -』
10月7日（土）・8（日）・9（月）台湾・高雄流行音楽センター
※神はサイコロを振らないの出演は10月8日（日）

■公演情報
『Extra Live 2023 “Advance to「心海パラドックス」”』
9/23（土）香川:festhalle
9/26（火）福岡:FUKUOKA BEAT STATION

■ツアー情報
『Live Tour 2023「心海パラドックス」』
10月28日（土）大阪：オリックス劇場
11月4日（土）北海道：札幌道新ホール
11月11日（土）福岡：福岡市民会館
11月18日（土）宮城：仙台電力ホール
11月23日（木・祝）岡山：岡山芸術創造劇場ハレノワ
11月25日（土）新潟：新潟市音楽文化会館
12月1日（金）愛知：日本特殊陶業市民会館フォレストホール
12月17日（日）東京：東京国際フォーラム　ホールA

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