Aぇ! groupがテレビ映えするのはなぜか 6人全員での出演も増加中、バラエティにおける3つの武器

 この夏、関西ジャニーズJr.の人気ユニット・Aぇ! groupの勢いが止まらない。これまで舞台やコンサート、そしてYouTube『ジャニーズJr.チャンネル』をはじめとしたWEB配信などでコツコツと培ってきたバラエティ力が、いまテレビで一気に花開いている印象だ。

 7月31日には『ネプリーグ』(フジテレビ系)に出演したことでも大きな話題に。これまでも個々でゲスト出演したことはあっても、「Aぇ! groupチーム」という形で全員揃って参加するのは初めてのこと。

 しかも、対戦相手は中川家率いる関西芸人チームとあって、バチバチとした新旧関西バトルにリーダーの小島健が「お前ら行くぞ!」と気合たっぷりに叫んだところも、Aぇ! groupを取り巻く活気を感じさせるものがあった。Aぇ! groupが今これほどテレビ映えしているのはなぜなのか。直近の番組出演の様子を振り返ってみると、改めて彼らの努力の形跡を感じることができた。

思わずツッコミたくなる、ちゃっかり愛されアピール力

 7月5日にオンエアされた『よるのブランチ』(TBS系)では、自己紹介からAぇ! groupらしさが炸裂していた。トップバッターで切り込んだのは正門良規。「ギター歴13年目、Aぇ! groupの正門良規です」と、まずはグループでバンド演奏ができることをさり気なく主張。その流れを受けて「グループでボーカルを担当しています。高音が得意です。末澤誠也です」と続けた。また「Aぇ! groupの目印担当! 僕がいたらそこにAぇ! groupがいます、草間リチャード敬太です」、「Aぇ! groupの圧倒的スーパーリーダー、小島健です!」と摩擦係数の高い言い回しをすることで、音楽面だけではなくトークでもいけるグループであることを印象付けていくのもうまかった。さらに「どうも、Aぇ! groupの福本大晴です。楽器はベースを担当していて、国公立大学も卒業したインテリです!」と福本が守備範囲の広さを見せつけると、最後に末っ子の佐野晶哉が「TBSのカラオケ番組で100点を取らせてもらってから、友達とカラオケに行っても点数のことばっかりで全然楽しくない佐野晶哉です!」と笑いを誘いつつ歌唱力の高さもアピールしていくのだった。

 そんな流れるようにAぇ! groupの強みを畳み掛けていく自己紹介に、「本当に『笑点』の人たち(笑)」とMCのパンサー・向井慧も思わず吹き出してしまっていた。まだCDデビュー前のアイドルグループが、ベテラン落語家たちを彷彿とさせる自己紹介をするなど、なかなかないツッコミだ。

 その後も、仲のいいジャニーズメンバーを問われた正門が、なにわ男子の大橋和也、King & Princeの永瀬廉を挙げると、福本が「僕、廉くんと同期なんですけど、全然仲良くないです」とグイッとトークに入り込む。そんな前のめりな福本に、ミキ・昴生も「テレビ使って(仲良くなろうと)アピールしようとすんな!」とツッコまずにはいられない。それぞれがマイペースに喋っているようで、そこには自分たちのことをもっと知ってもらいたいという狙いがちょっぴり透けて見える。そんな“ちゃっかり感”が芸人たちにとってはいじり甲斐のある部分でもあり、視聴者にはがむしゃらな健気さと可愛げとして映るのだ。

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