乃木坂46 井上和が初の表題曲センター、5期生の躍進を示す重要な作品に？　33rdシングルフォーメーションを徹底分析

賀喜遥香、遠藤さくら、山下美月、久保史緒里という盤石のフロント

　井上を支える両隣のポジションには、賀喜遥香と遠藤さくら。それぞれ井上と関係性の深いこともあるが、4期生が後輩をこうして支える側になっていることは、またグループの移り変わりを感じさせるポイントだ。さらにその両翼には、グループの顔である山下と久保。これ以上、頼もしいフロントメンバーはいない。

『THE TIME,』の一ノ瀬美空、屈託のない笑顔が魅力の五百城茉央が福神に

　2列目までの十一福神には、一ノ瀬美空、五百城茉央の5期生が入り、前作の3列目から前進した。一ノ瀬は今年4月より梅澤美波の後任として『THE TIME,』（TBS系）の月曜レギュラーを務めており、安住紳一郎アナウンサーの無茶振りにも物怖じしない愛らしい姿が度々話題となっている。番組の公式SNSでも切り抜かれている英語版の全力「ですよ。」には本家も反応。選抜発表明けの放送では、安住アナが2列目ポジションを祝福する場面もあった。

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— TBS『THE TIME, 』 (@THETIME_TBS) April 24, 2023

　6月17日放送の音楽特番『カミオト－上方音祭－』（読売テレビ）の「ガールズルール」でセンターを務めた五百城。彼女の魅力はその屈託のない笑顔と愛嬌のよさ、そして純真な心だ。『乃木坂工事中』で雛壇に座って白い歯を見せる五百城が画面に映り込むことが多いのはその象徴とも言えるが、筆者が忘れられないのは『乃木坂46の「の」』（文化放送）で今年4月度のMCを五百城が務めた際のこと。ゲストの賀喜が『HUNTER×HUNTER』の名言について語っている際に、「手刀」を聞き取れなかった五百城が「しゅ……ちょう？」と確認するその言い方を聞いて、この子の魅力は飾ることのない清らかな心なのだと痛感したのだった。もちろん、YouTubeチャンネル「乃木坂配信中」に公開されている五百城が築地を満喫する動画も、その無邪気さが十二分に伝わる内容である。

中村麗乃が悲願の選抜入り、池田瑛紗が選抜に加わり5期生の躍進を示す

　3列目では、中村麗乃、池田瑛紗が初選抜入り。伊藤理々杏は23rdシングル『Sing Out！』以来、10作ぶりの選抜復帰となった。中村は今年4、5月に帝国劇場で上演された『Endless SHOCK』『Endless SHOCK -Eternal-』でヒロイン・リカ役を好演。久保が大河ドラマ、山下が朝ドラであれば、中村は舞台でさらなる層にリーチする存在となっている。さらに言えば、前々作の31stシングル『ここにはないもの』のアンダー曲「悪い成分」ではセンターを務めており、加入7年目にして悲願の選抜入りを叶えた。中村とシンメのポジションとなるのは、同じ3期生で公私共に仲の良い伊藤。前作『人は夢を二度見る』のアンダー曲「さざ波は戻らない」でセンターのひとりとして先頭に立ち、中村とアンダーライブの魂を継承してきたメンバーだ。ようやくその努力と情熱が選抜メンバーとして発揮される時がきた。

　池田は初のセンターを務めた前作収録の5期生曲「心にもないこと」、さらにアンダーライブでのパフォーマンスが評価されたことが大きいだろう。ほかにも『乃木坂工事中』や『超・乃木坂スター誕生！』で露呈しつつあるクレイジーな一面に、東京藝術大学への進学と話題に事欠かないキャラクターも彼女の魅力である。ちなみに今回の20人編成で5期生は最大の6人となり、全体のうちの約3割に。センターの井上を筆頭として5期生の躍進を示すシングルと言える。

アンダーセンターは誰になる？

　中村と伊藤が選抜入りを果たしたことで、アンダー楽曲のセンター、さらにはアンダーライブの座長を誰が務めるかにも注目が向いている。アンダーセンターの経験者は阪口珠美、佐藤楓のみとなり、3期生、4期生、5期生と誰が選ばれてもおかしくはない。たとえば、表題曲のセンターが5期生であれば、対となるアンダーも5期生からというのもあり得る話だろう。昨年のアンダーライブは、『乃木坂46 真夏の全国ツアー2022』終わりの9月からの開催だった。続報が待たれる。