「UniteUp!」、初フルアルバムに詰め込まれた充実の音楽群　才能と個性、物語のきらめきが溢れる1枚に

　多次元アイドルプロジェクト「UniteUp!」から、初のフルアルバム『Unite up!』が6月14日にリリースされる。今回のアルバムは1月から放送されたTVアニメ『UniteUp!』（TOKYO MXほか）のオープニングテーマ・挿入歌・エンディングテーマ等を収録した2枚組で、全28曲が収録された大ボリュームの作品となっている。

　TVアニメ『UniteUp!』は個性あふれるアイドルたちの友情や葛藤、成長と歩みを煌めきと爽やかさをもって描き、クオリティの高いアニメーションで話題となった作品だ。登場するアイドルたちは各グループによって全く異なるカラーの音楽性を擁しており、アニメ各話に異なるエンティング曲が用意され、劇中でも多くの挿入歌が使われている。各話でクローズアップされたキャラクターやグループがエンディング曲を担当することも多く、物語と音楽が強く結びついた作品である。

　Disc1にはそんな彼らの軌跡とも呼べる、アニメのOP・ED・挿入歌が多数収録されている。キラキラした正統派アイドルソングを得意とするPROTOSTAR、ストリートの系譜に連なるダンスミュージックを歌いこなすLEGIT、突き抜けた歌声とポップロックサウンドが心地よいバンドスタイルのJAXX/JAXXと、伝説のアイドルでありカリスマ性や神秘性を帯びたAnela……どのグループも確固たるスタイルを構築しているがバラついた印象はなく、むしろアルバムを通して聴くとプロジェクトの歩みの記録のようで、物語を丁寧に振り返ったような気持ちになれるのだ。

　なかでも今回初のCD収録となったオープニングテーマ「Unite up!」は、PROTOSTAR・LEGIT・JAXX/JAXXの3グループで歌われた楽曲だ。このプロジェクトを構成するカラフルな個性が歌声のグラデーションとなり、サビで歌声が1つとなった時に『UniteUp!』というプロジェクトの楽しさや煌めきがダイレクトに伝わってくる。アルバムのオープニングを飾るにふさわしい一曲と言える。

　またアニメ第11話のエンディングテーマである「ユメノトビラ」も、今回初めてCDに収録された楽曲。清瀬明良（PROTOSTAR）、高尾大毅（LEGIT）、春賀楽翔（JAXX/JAXX）という3グループのセンターが集い、ひとつの未来に向け心を寄せ歌われた。彼らの物語を追い続けたファンにとっては思い出深い曲だろう。