吉澤は気遣いの人で、グループ内では個性的なメンバーを繋ぐバランサー的な役割をする場面も多い。常に微笑んでいるような優しげな表情で、甘い歌声も魅力。穏やかそうな印象の通り、「自分のグループでの立ち位置は、なごませ役」「メンバーとは一緒にいる時間が長いので、表情や態度を見れば何を考えているか、だいたいわかってしまう」と自身でも語っている（※1）。

　また、「僕は基本的に怒らないタイプの人間」と話しているように、繊細な部分も垣間見える（※2）。アメリカ留学中には体調を崩し活動を休止していた時期があったが、メンバーの支えで乗り越えられたことも語っている（※3）。

　一方で、YouTubeやバラエティ番組などでは笑いを積極的に取ろうとする姿勢でメンバーや企画を盛り上げている。

　5月19日放送の『ラヴィット！』（TBS系）では、メンバーの宮近海斗とともにスタジオに初出演。翌日オンエアの1週間の総集編『夜明けのラヴィット！』では、オリジナルゲーム「くっきー！RESPECT」に合わせてフリーダンスを披露することに。「川島さんも……」と司会の麒麟・川島明を巻き込みながらバッチリダンスを決めた。川島からは「お前らは本業だからええわ。大喜利の人やこっちは！」とツッコまれ、盛り上がりを生んでいた。

　メンバーの中では、お笑いキャラでありながらも、周りをよく見て、メンバーの個性を際立たせようとする考えや動きが見える吉澤。長年バスケをしていた経験を活かして、『熱血バスケ』（NHK BS1）で、2021年から2022年3月まで応援リーダーを務めたこともあるように、“好き”を公言して仕事に繋げてきた。

　デビューを経て環境が目まぐるしく変わっていく中、「ひたむきなグループであり続けたい」と語った吉澤（※4）。留学前にはなかなか自分に自信を持てない一面も見せていたが、『World of Dance Championship』や『America's Got Talent』で評価を得て、日本とは異なる価値観に触れたことはグループのさらなる一体感や彼の自信に繋がっているのではないだろうか。周りの個性を大切にできる吉澤の人柄は、グループの推進力になっていくだろう。

※1、2）https://baila.hpplus.jp/lifestyle/entertainment/53714
※3）https://more.hpplus.jp/entame/people/82952/
※4）https://with.kodansha.co.jp/article/interview-travisjapan