DUSTCELL、過去と向き合うことで芽生えた心境の変化　バンドサウンドへの接近で拡張した音楽表現

「3rdフルアルバムのタイミングで何か大きなことをやりたい」（Misumi）

ーー「オルターエゴ」はMisumiさんがソロ名義でリリースした楽曲のカバーとなってます。

Misumi：すでにDUSTCELLのライブでは何回か披露してて、ファンの人からも音源化が期待されてました。そういう経緯もあって、今回のアルバムのコンセプト的にもカバーとして収録するとしっくりくるんじゃないかなと。

EMA：DUSTCELL結成当初から個人的に好きで聴いてた曲だったので、カバーすることができて感慨深かったですね。

Misumi：結成直前に公開してた曲で、僕としては最後のボカロ曲として作ったつもりだったんです。結果的にそうはなりませんでしたが、そういう気持ちで作った曲がこうして改めてカバーできて感慨深いですし、ちょうど先日、再生回数が1,000万回に到達しました。

EMA：私としては、聴いてくれるみんなはこういうのが欲しいだろうなっていうのも特に考えずに、基本的に自由に歌わせていただきました。だからこそ、こうやってみなさんが喜んでくれて嬉しかったですね。

ーーそして最後の「過去の蜃気楼」は赤裸々な歌詞が印象的です。この曲にはどんな思いを込めましたか？

EMA：これも書いてた時に作詞と向き合うのが重たい状態で、創作に対して重りがある時期でした。その重りを書き出したので、めちゃくちゃ素直な歌詞になってると思います。

Misumi：メインの歌詞はEMAが書いて、僕は1サビとラスサビを書きました。なのでそれまで下を向いていたのを、僕がラスサビで無理矢理上を向かせた感じですね。

ーー〈酷く快晴だ　眩しすぎて／目がくらむほどに〉あたりですね。

Misumi：いろいろあったけど、いいやみたいな。

EMA：なんとかなるやろっていうね。

Misumi：最後は希望のある終わり方にしたかったので、〈明日へ　明日へ／誘って放物線〉と締めてます。放物線というのは飛行機雲を意味してますね。

ーーここの〈過去の日々にさよならを〉というフレーズは、このミニアルバムのテーマを一気に回収する秀逸な一節ですよね。

Misumi：実はそれを意図して書いたわけではないんですよ。制作当時はこのミニアルバムのコンセプトを考えていたわけではないんですけど、奇跡的に繋がりましたね。

ーーこの曲はDUSTCELLの作品では珍しく多くのサポートメンバーが参加してますよね。

Misumi：生ドラムを録音したのははじめてですね。ここまでバンド然としたものはDUSTCELLで見せてこなかったですし、打ち込みのドラムしかやってこなかったので、人が叩くドラムの良さみたいなものを改めて感じました。サポートメンバーは、前回のライブやこれまでの多くの作品ででギターを担当してくださっている伊藤翔磨さんが「この人たちがいいんじゃないか」と紹介してくれました。

EMA：ファミリー感があって、すごい楽しいよね。

Misumi：そうそう。なのでこの曲に関しては、DUSTCELL2人という感じではなくて、バンドメンバーと一緒に作った感覚ですね。すべてが新鮮でした。

EMA：“チームDUSTCELL”みたいなね。みんな優しいんですけど、なかでもベーシストのうにさん（雲丹亀卓人）はスプラトゥーンが好きで、ライブのリハの当日に3人で遊んだのが楽しかったです。各々みんな家に帰って「じゃあサモラン集合で」って（笑）。

Misumi：あとキーボードの及川創介さんが昔働いてたライブハウスは、僕が高校時代に軽音楽部でライブした場所だったりして。

EMA：えっそれはじめて聞きました。そうだったんだ！

Misumi：そういう意外な繋がりもあったりします。

EMA：みなさんDUSTCELLの曲を楽しそうに演奏してくださって本当にありがたいです。

ーー改めて今作をリリースして、今どういった心境でしょうか？

Misumi：過去に行って帰ってきて、この勢いのままどこかへ進んでいきたいという気持ちが強いですね。3rdフルアルバムのタイミングで何か大きなことをやりたいと思っていて、今回その足掛かりが少し掴めた気がします。3rdフルは僕らにとって重要なアルバムになると思ってるので、今作の制作を終えて、今はそれを作り始めたいなというモードになってます。

ーー4月には初の全国ツアーが開催されます。意気込みをお願いします。

Misumi：僕らってこれまでの活動期間がコロナの時期とだだ被りしてたので、1stライブはお客さんの誰もいない無観客配信でしたし、2ndライブも当時の規制で会場キャパの10分の1しか入れられなかったんです。そんな中で、今回のツアーはようやく声出しが解禁されて、やっとファンの方の声を聞くことができる。それが何よりも楽しみです。

EMA：私もめちゃくちゃ楽しみです。声出し解禁されるので、お客さんとコール＆レスポンスができることを楽しみにしています。

▼リリース情報
DUSTCELL
2nd Mini Album『ROUND TRIP』
3月29日（水）発売
配信：https://lnkfi.re/dustcell_RT_230329
レーベル：KAMITSUBAKI RECORD
¥1,980（税込）
1.TULPA
2.ANTIHERO
3.透明度
4.Kick It Down
5.オルターエゴ
6.SAVEPOINT
7.過去の蜃気楼

詳細：https://findmestore.thinkr.jp/collections/dustcell/products/dustcell-2nd-mini-album-round-trip

Live Blu-ray『DUSTCELL LIVE 2022「PREPARATION」』
3月29日（水）発売
レーベル：KAMITSUBAKI RECORD
¥6,800＋税 / KTR-0091
1. CULT
2. 不成者
3. オルターエゴ
4. PAIN
5. bibouroku
6. izqnqi
7. albino
8. 火焔
9. DERO
10. 堕落生活
11. Mad Hatter
12. SOPPY
13. SANDBAG
14. ID
15. NOT CRYING
16. 足りない
17. 蜜蜂
18. Void
19. 漂泊者
20. ORIGINAL
21. アネモネ
22. STIGMA
23. 命の行方
24. 独白
25. 過去の蜃気楼
〈パッケージ内容〉
・Blu-ray（特殊パッケージ仕様 BOX / 三方背ケース）
・LIVE PHOTO BOOK（ハードカバータイプ）

詳細：https://findmestore.thinkr.jp/collections/dustcell/products/dustcell-live-2022-preparaton

■ライブ情報
『DUSTCELL TOUR 2023「ROUND TRIP」』
4月28日（金）Zepp Sapporo
4月30日（日）仙台PIT
5月3日（水・祝）Zepp Osaka Bayside
5月7日（日）Zepp Fukuoka
5月17日（水）Zepp Nagoya
5月25日（木）Zepp Haneda
全席指定：¥6,800（税込）

〈チケット情報〉
https://l-tike.com/dustcell/
［主催・企画］THINKR
［制作・進行］KAMITSUBAKI STUDIO
［お問い合わせ］DISK GARAGE 050-5533-0888 （電話は平日12:00～15:00）

【声出し・歓声の解禁に関して】
TOUR 2023「ROUND TRIP」において、政府分科会からのイベント開催制限に関する指針を受け、マスクを正しく着用していただいた上でのお客様の声出し・歓声はOKとさせていただきます。お客様自身の基本的な感染対策を行なっていただきつつ、DUSTCELL初となる声出しOKでのライブをお楽しみください。

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