三宅健、ラジオ最終回まで全うしたアイドルの使命 「終わりはハジマリ」ファンに寄り添い続けた18年

 三宅健がパーソナリティを務めるラジオ『三宅健のラヂオ』(以下、『健ラジ』)(bayfm)が3月25日、18年の歴史に幕を下ろした。その幕引きは、寂しいけれど爽やかで、涙よりも笑顔が溢れる、まさにアイドルという使命をまっとうするものだった。

「みんなに会いに!」ラスト6分間のサプライズ生放送

 「2005年4月にスタートしまして、本日が932回目でございました。本当に、リスナーのみなさまにたくさんのメール、そしておハガキを送っていただきまして、ありがとうございました。リスナーのみなさまのおかげで、18年間続けることができました」最終回らしく番組の歩みを振り返った三宅。今では当たり前のように使われているradikoも、番組開始当初はなかったこと。車の中で、お風呂のすみっこで、ベランダで……それぞれの環境で電波を必死にキャッチしながらラジオを聴いていたあの頃。そんなリスナーの甲斐甲斐しい姿も忘れずにいてくれる三宅に、思わず「ふふっ」と口角が上がる。

 リアルタイムでなければ聴けなかったものが、タイムフリーであとから追いかけることができるようになった。カセットテープやMDなどに録音しなくても、ネットで音声データにアクセスできる。そんなラジオの世界だけを見ても、この18年という月日がどれほど変化の大きいものだったのかを痛感する。同時に、そんな変化の激しい世界でファンを一番に考えるアイドルとしてのスタンスも、ちっとも変わらずにいてくれた三宅のプロ意識に改めて感服せずにはいられない。

 そして、その三宅のアイドルマインドを最後に見せつけてくれたのが、ラスト6分間のサプライズ生放送だった。「というわけで、『三宅健のラヂオ』お相手は、三宅……」といつもの締めの挨拶にかぶせて、突然「おーい! 終わんないよ!」と声が割り込んでくる。「みんな、泣いてんの? まだ終わらないよ。ここから生放送です。残り6分!」と収録された音声とはまた異なる三宅の生の言葉が届けられることに。

 東京・池袋にて舞台『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』に出演中の三宅。その公演後、すぐに駆けつけたというのだ。「私が2回公演やってる間にですよ、なんと中村倫也くんと水卜ちゃん(水卜麻美アナウンサー)がご結婚されたという! おめでとうございます! いやー、すごいね。どこで出会うんだろうね。聞きたいよ、そういう話を」と、生放送だからこそ語れるニュースネタで笑わせてくれるのもさすがの一言。

 そして「みんなに最後にどうしても生で、僕の声と共に、みんなと一緒に繋がりたいなと思ったので。みんなに会いに2公演終わって飛んで参りました。みなさん、ちゃんと届いてますか?」とまるでライブMCのような愛情表現も。「(収録したときに)言いたいこともほぼ言ったんで」と言い残したことはないと言いつつ、それでも「みんなに会いに」というのは、実に三宅らしかった。

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