ポルノグラフィティ、変わらぬ声量で「暁」も話題に まっすぐに歌を届けることへのこだわり

 ポルノグラフィティによる「暁」のMVが話題だ。クリエイティブ集団 kidzfrmnowhereの創設者のYUANNを監督に迎え、岡野昭仁、新藤晴一の2人と、国内外で活躍するコレオグラファーSeishiroが手掛ける、白衣装を纏うダンサーが舞い踊る映像で、その変わらぬ声量や表現力に「全盛期はこれから」「最高を更新し続けている」といったコメントが相次いでいる。

ポルノグラフィティ『暁』MUSIC VIDEO

 同楽曲は、前作『BUTTERFLY EFFECT』から約5年ぶりとなるアルバム『暁』のリード曲。5年ぶり、といっても二人は歩みを止めていなかった。2018年3月の『カメレオン・レンズ』をはじめとするシングルをコンスタントにリリースし、ツアーも行なった。2019年9月には、メジャーデビュー20周年を記念した東京ドームでの2days公演『20th Anniversary Special LIVE “NIPPONロマンスポルノ’19~神VS神~”』を開催し、10万人のファンと共に節目を祝い、視線は“その先”へ向けられていた。そしてコロナ禍。他のアーティストもそうであったように、立ち尽くす瞬間もあったかもしれないが、2020年には初のハイブリッドライブ『CYBERロマンスポルノ’20~REUNION~』で、その時できることを模索しながら全力で取り組み、不自由な生活を強いられているファンの心を潤した。

 一方でソロとしての活動も充実していた。新藤はソングライターとして中島愛、TEAM SHACHI、天月-あまつき-を始め様々なアーティストに詞や曲を提供。岡野も井口理(King Gnu)を始め、様々なアーティストとコラボするソロプロジェクトで、“歌い手”としてのさらなる可能性を追求。そして昨年は『ポルノグラフィティ 2021 “新始動”』と銘打ち9月にシングル『テーマソング』をリリース、『17thライヴサーキット“続・ポルノグラフィティ”』を開催し、いい意味で貪欲に動き、それぞれが様々な経験を通し、新たな武器、迸るエネルギーを手に入れていた。

 前作『BUTTERFLY EFFECT』では、多種多様な音楽性が強い光を放ちながら交差し、しかしその中心にある“ポルノグラフィティ”というブレない存在の強さを改めて感じさせ、19年のキャリアを存分に見せつけられた、そんなイメージだった。あれから5年、新作はポルノグラフィティがまたひとつ高いステージに上がったことを感じさせ、彼らの未来予想図を提示してくれているようだ。

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