DOBERMAN INFINITY、不屈の精神で届けるオールラウンドな楽曲群 『LOST＋FOUND』パッケージ盤の聴きどころを解説
その後はまたトーンの落ち着いた楽曲が続く。「6 -Six-」は2020年秋のドラマ『6 from HiGH & LOW THE WORST』（日本テレビ系）の主題歌であり、グループとしての歩みを感じさせるバラード。サビの最後の〈ここが居場所だから〉は、コロナ渦の真っ只中にあるリスナーに対する彼らのメッセージでもあった。
そして続く新曲「Citylights」はオーソドックスで温かみのある音が味わい深いポップR&B。遠距離恋愛の物語を綴る5人の声のコンビネーションと、その世界観の説得力は流石といったところ。さらに10曲目「ずっと」も同じく歌声を堪能できるラブバラードであり、KAZUKIの歌う高らかなサビが耳に残る人気楽曲だ。
そして今作の最後は、色味の異なる2つのポップソングで締め括られる。昨年6月のシングル表題曲「konomama」は〈たとえば 主役が報われずに／このまま 物語が終わるかな〉というサビに代表される詞のメッセージ性に強いインパクトがあり、昨年のライブツアーでもラストに披露されるなど新たな定番曲になりつつある一曲。そしてラストの「始まりの途中」は、かつて「ずっと」の作編曲や「INFINITY ZOO」「夏化粧」の編曲にも携わった安達練との共作。突き抜けてポップなサウンドの中、聴き手の背中を優しく押すようなメッセージが歌い上げられるエールソングだ。
今まで以上に様々なジャンルを取り入れたオールラウンド仕様の12曲だが、際立って心に残るのは詞の中でたびたび表されている“不屈の精神”だ。そのせいか、最後まで聴き終わった時にはまた1曲目の「We are the one」に戻り、〈諦めてたまるか〉と端的にその心意気が示される5人の声を聴きたくなった。
タイトルの『LOST＋FOUND』は遺失物取扱所を意味する。この数年は誰しもが多かれ少なかれ“失われたもの”を意識せざるを得なかったが、DOBERMAN INFINITYはそれを持ち前の不屈の精神で取り戻そうとしているのだろう。だからこそ、史上最大級のボリュームでアルバムを届けるという圧倒的な事実の積み上げによって、その意志を示したのだ。
■アルバム情報
DOBERMAN INFINITY『LOST+FOUND』
●パッケージ盤：2022年7月6日（水）リリース
初回生産限定盤（CD＋DVD）¥5,500 tax in
初回生産限定盤（CD＋Blu-ray）¥5,500 tax in
通常盤（CD）¥3,000 tax in
●配信限定完全盤：2022年7月20日（水）リリース
＜パッケージ盤収録曲＞
1. We are the one
2. I am Who I am
3. キミワズライ
4. 夏化粧
5. FLAMMABLE
6. Updating Life
7. Backstage Freestyle
8. 6 -Six-
9. Citylights
10. ずっと
11. konomama
12. 始まりの途中
＜配信限定完全盤収録曲＞
1. We are the one
2. Backstage Freestyle
3. I am Who I am
4. Citylights
5. ずっと
6. 夏化粧
7. FLAMMABLE
8. GOOD DAY
9. 始まりの途中
10. Battlecry
11. SO RICH
12. Don’ t stop the music
13. 有無
14. オトコ白書
15. Superlady
16. konomama
17. RULES
18. Updating Life
19. JENGA
20. キミワズライ
21. 6 -Six-
22. もう二度と
23. LOVE IS
24. LOST&FOUND
＜初回生産限定盤DVD／Blu-ray収録内容＞
●Music Video
1. We are the one
2. ずっと
3. 6 -Six-
4. konomama
5. 夏化粧
6. I am Who I am
7. キミワズライ
8. Backstage Freestyle
9. Citylights
10. 始まりの途中
●スタジオセッションLIVE
1. We are the one
2. 夏化粧
3. 6 -Six-
4. konomama
5. ずっと
●特別番組『配信限定完全盤収録全24曲をドライブで聴きながら旅する1泊2日のメンバー5 人旅』
