Juice=Juice、10年目に向かって見せていくさらに新しい姿 植村あかり&有澤一華&入江里咲&江端妃咲インタビュー

DTM、書道、動画編集……新メンバーたちの“特殊技能”

ーー3人がJuice=Juiceに加入してみて、外から見ていたときのイメージとギャップを感じた部分などは何かありました?

江端:ハロプロ研修生だったときは、皆さんスタイルもいいし綺麗だし、“手が届かない存在”みたいなイメージだったんです。でも、入ってみたら意外とふざけるのが好きなメンバーも多くて、そこにいい意味でギャップを感じました。私もふざけるのは好きなのでうれしいです。

入江:「こんなにお仕事以外でもずっと一緒にいて仲がいいんだ」というところにすごく驚きました。そういう姿がすごく素敵だなって。

有澤:私は、初めて自分と同じツボの人と出会えたことに驚きました(笑)。小さい頃からずっと自分はちょっとツボが人とは違うなと思い続けて生きてきたんですけど、Juice=Juiceに入ってみたら「あ、わかる」「それ、私も思ってた!」と思える会話をしているメンバーが多くて。私からはあまり発言しないんですけど……言うとしても誰にも聞こえない声でボソッと言うんですけど(笑)、たとえば音楽の話だったら「ここの楽器いいよね」みたいな話を松永(里愛)さんがされていたりして、「あ、同じことを思ってる人がいた!」と感じることが多いです。

ーーなるほど。ちょっと大げさに言うなら、居場所が見つかったみたいな。

有澤:そうですね! 本当にありがたいです。先輩方が居場所を作ってくださいます。

ーーちなみに有澤さんはDTMをやられるそうですが、具体的にはどんなことをしているんですか?

有澤:具体的には……曲作りもしているんですけど、最近は編曲にハマっていて。初めて聴く曲とか流行りの曲を調べて、そのコード進行を自分で考えてみたりしています。同じコードでも、たとえば9thの音を足してみたらちょっとジャズっぽくなったりとか、ベースラインのリズムを変えてラテンっぽくしてみたりとか。楽器のアレンジをいじることで別の国の音楽のようになったり、昭和チックになったり、The Beatlesっぽくなったりするのがすごく楽しくて。

ーーそこまでやっているとなると、おそらくスマホなどではなくパソコンを使っていますよね?

有澤:はい、Cubaseを使っています。最近、部屋の中にDTMコーナーを作ったんですよ。MIDIキーボードとシンセサイザーを置いて、マイクスタンドを立てて、PCを置いて。その環境で編曲作業をするのがたまらなく楽しくて(笑)。ベッドのうしろにそのスペースを作ったんですけど、毎朝起きたらそこにそれがあるんですよ! 起きてすぐに座りに行っちゃいます。何も作らなくても、その環境にいるだけでうれしいんです。

ーーそして入江さんは書道がお得意だとか。「それを武器にしていこう」という思いはあるんですか?

入江:書道をやっていなくても字が上手な方はたくさんいると思うので……ただ、Juice=Juiceに加入してから一旦お習字はお休みしていたんですけど、披露させていただく機会も増えたので最近また習い始めました。自分の体くらいの大きさの半紙に書いたり、普通の半紙に小筆で書いてみたりとか、いろんなことに挑戦しているので、披露できる機会がたくさんあればいいなと思っています。あと、私は和太鼓とか三味線もやっていて、それはまだファンの方にお見せしたことがないので、いつか披露できたらいいなとずっと思っています。

ーー和太鼓や三味線はほかの方とキャラ被りもしなさそうですし、いいですね。

入江:そうですね(笑)。

ーー江端さんにもそういう特殊能力が何かあったりします?

江端:特殊能力ではないですけど、私は動画編集が好きで、いつか生かせる機会があればいいなって。あとダンスの創作も好きです。私は何をするときもずっと音楽を鳴らしているんですけど、それがすごくノリノリな曲だったらフリースタイルで踊り出しちゃうクセがあって(笑)。そういった部分も生かしていけたらいいなと思っています。

ーー江端さんに関しては、「洋楽が好き」という情報も聞いていますが。

江端:そうですね。昔からよく聴いていたのがブルーノ・マーズさん。最近だとオリヴィア・ロドリゴさん、あとケイティ・ペリーさんとかにもハマっています。わりと曲調がポップで、イントロを聴いただけで幸せを感じられるような……ポンポンポンって跳ねた感じの曲が好きです(笑)。逆に、すごくベースの強い重低音のカッコいい曲も好きだし、音数が少なくてボーカルや一つひとつの楽器の音が目立っているようなものも好きで。小学校1年生くらいからダンスを習い始めたんですけど、そこでずっと洋楽が流れていたのがきっかけですね。お姉ちゃんと一緒にずっと洋楽を聴いて育ってきた感じです。

10年目に突入したJuice=Juiceにとって3人はすごく重要な存在

ーーそんな個性的なメンバーが加わったことで、今後Juice=Juiceにどんな影響を与えていくと思いますか?

植村:もう計り知れないですね。いろんな道へ行けそうな子たちですし、まだ「これ」という方向性が定まっていない段階なので、いろんなことに挑戦してほしいなと思います。私はJuice=Juiceにとってこの3人の存在はすごく重要だなと思っていて……この子たちが自由に自分たちを表現していくことで、新しいJuice=Juiceの個性が見つかっていくのかなと思うので。今まではけっこう“大人っぽい”とか、そういうイメージの強いグループだったんですけど、そこにとらわれずにそれぞれの個を自由に出していってほしいです。

江端:この3人が重要な存在だと言ってもらえて、すごくうれしいです! Juice=Juiceといえば“カッコいい、強い女性”のイメージがあったので、「私の少年感、大丈夫かな?」と思っていたんですけど(笑)。その個性を強みにできるように、これからも元気にやっていけたらいいなと思います。

入江:もうすぐ新メンバーも入るかもしれないということで、そうなったらまた環境が大きく変わるのかなと思いますし。私としては、加入した当初は1人だけできないことも多くて大変だったので、もし今後入ってくる新メンバーに同じような子がいたら積極的にサポートしてあげたいです。

有澤:私はあまり自分に自信を持てない性格なんですけど……こういう機会に植村さんから「そう思ってくれているんだ」というお話が聞けたので、自信につながりました。音楽についてももっと勉強して、得意な部分を伸ばしていけたらなって思います。

植村:今の体制になってからちゃんとグループ全員で活動する機会がまだ多くはないので、「今後どうなっていくんだろう?」というのを私自身もすごくワクワクして見ています。ファンの方にもそういうふうに見てもらえているんじゃないかなと思いますね。新しいアルバム『terzo』で言えば、今まで通りの大人っぽい楽曲だけじゃなくて、ちょっとかわいめのキュンキュンさせるような楽曲もあったりとか。Juice=Juiceにとってはそれがけっこう新機軸なので、いろいろ広がっていくといいなと思っています。

ーーJuice=Juiceの“大人っぽい”イメージって、もちろん楽曲の影響も大きいんですけど、個人的な印象としてはわりと金澤朋子さんの存在に引っ張られていた部分が少なからずあったような気がしていまして。

植村:そういう部分もあったかもしれないですね。

ーーそんな金澤さんも昨年卒業されて、メンバーはどんどん入れ替わっていますよね。5月には稲場愛香さんも卒業されますし、それによってどう変わっていくのかを見極めている段階であると。

植村:そうです。

ーー変わっていくことは怖くないですか?

植村:Juice=Juiceに関してはもう2017年くらいからずっと変わり続けているので、それが当たり前になっていると言いますか。新メンバーオーディションも進行中ですし、その間にいろんな基礎部分が作れたらいいなと思っていますね。

ーー「変わっていくのが当たり前」という集団の指揮を執る立場というのは、すごく大変なんじゃないかという気もするんですが……。

植村:ハロー!プロジェクトのほかのグループ……モーニング娘。さんやアンジュルムさんは昔からそれをやっているので。そういう先輩がいてくれることですごく救われる部分もありますし、実際に声をかけてくれたりするメンバーもいるから、「がんばろう」という気持ちを持って進んでいけますね。

ーーなるほど。いいお手本がすぐ近くにいっぱいいるから、何も心配する必要はないと。

植村:そうですね。今年はグループが9周年を迎えて10年目に突入したんですけど、オリジナルメンバーで活動していたのが約4年半だったので、それ以降の期間がちょうど同じ長さになるんですよ。そのタイミングで入ってきてくれたのがこの3人ということで、先ほど言った“重要な存在”というのはそこでも感じていることなんです。本当に新しいことに取り組んでいくいい機会だなと思うので、10周年を迎えたときにまた新しい姿を見せられるように、2022年はいい意味での模索の1年になるのかもしれません。

Juice=Juice オフィシャルサイト

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