「Small world」インタビュー
Kroi、勢いに乗るいま見つめる“小さな世界” 野心と狂気が渦巻く「Small World」について聞く
内田怜央の中に潜む“狂気”への憧れ
――「Small World」は、歌詞もデモの時点であったんですか?
内田:いや、歌詞は最近書きました。
――内田さんがこれまで書かれてきた歌詞の中でも、すごく直接的な言葉で書かれている歌詞だと思うんですよ。
内田:うん、それは結構言われます。なんというか、「みんながわかるようにしたほうがいいのかな」って、なんとなく思い始めたというか(笑)。
関:丸くなってきた(笑)。
内田:やっぱり「あの歌詞、よかったよ」と言われると嬉しいし、自分の表現として今までと違う面を試したかったというのもあるし。まあ、前みたいな曲があってもいいかなとも思うんですけど。「Small World」は、野心的なものを書きたかったんです。野心が爆発しすぎて、恐ろしいくらい狂気的な考えに至ってしまうような……そんな野心を書きたかった。
――この曲だけでなくても、内田さんの世界観は「狂気」に向かっていくところがありますよね。それは何故なんだと思いますか?
内田:一番楽しいんですよ。自分も、狂っているときが一番楽しい(笑)。その狂っているときの楽しさや美しさを、作品で表現したいんです。例えば、俺はスタジオに入っているときにテンションが上がりすぎておかしくなっちゃうときがあるんですけど(笑)、俺がこうやって音楽活動をしているのも、「この歳になってもみんなの前で大声を出しても許される」っていうのが大きくて。狂ってしまえる状況、狂気的な時間……そういうものが、すごく好きなんです。楽しいし、綺麗だなって思える。そういうところを、みんなにわかってほしいなっていう気持ちもあります。
――そこには、世間一般から見れば「狂気」と受け取られるような状態や時間が、生きている中で実は必要なものである、という見方もあるんですかね? みんな「正気」であることを美徳とするけど、「狂気」の状態で見るものがすべて嘘や間違いかというと、「本当はそうじゃないんじゃない?」という問いかけというか。
内田:それはあります。「変な世界がある」と思えていないと、全部を拒絶してしまうような気がするんです。現代に生きていて、いろんな人がいて、「みんなを理解しよう」なんて言いますけど、他人同士なんて、きっと理解できるところまでいかないんですよ。だとしたら、「狂気的な世界ってあるよね。それもまた美しいよね」って、自分には理解できないものを素敵に思えていたほうが、実は納得できることも多いんじゃないかと思うんですよね。
――「Small World」で描かれる野心的な主人公は、内田さんご自身が投影されていると思いますか?
内田:そう思います。俺が思い描く「素敵な狂気人」というか(笑)。この曲に出てくるような、暗い部屋で沸々としている人、いいなって思うんですよね。「今日の狂気人」って朝のニュースで紹介されてもいいくらいの(笑)。
関:深夜でギリだわ!(笑)。
――(笑)。でも、それこそ最初の話にも繋がりますけど、この先、Kroiがより世の中に求められたときに、内田さんが描こうとする狂気人の世界は「アウト」とされてしまう可能性もありますよね。
内田:だから今、俺は狂気人に執着するんだと思います。この世の中で「いい曲」を書けるのって、狂気人だと思っているんですよ。もちろん、それが薄まっていくことで違うベクトルのいい曲を書く人にはなれるかもしれないけど、でも、それだと狂気人だった頃の良さは絶対に出せないので。だからこそ、俺は忘れたくないんだと思います。
――皆さんから見て、内田さんのこの「狂気人」的感性はどういうふうに受け止められていますか?
内田:いや、あくまでも狂気人に「憧れている」っていうだけですよ(笑)。
長谷部:でも、怜央は自分で「家にいるときが一番頭おかしい」ってよく言っていて。きっと俺らが見ているよりも、家にいるときの怜央は頭おかしいんだと思うんですよね。あとさ、怜央の「Juden」のダンスすごくない?
千葉:わかる。「どこであんな練習したの?」って。
長谷部:家で踊ってんの?
内田:いやまあ、家でふざけてめっちゃ踊ってた時期はあったよ(笑)。俺、家で、ひとりでめちゃくちゃふざけてんだよな(笑)。
関:そういう印象はあるわ。最近は家で、3Dで何かやっているんでしょ?
内田:そうそう、「Blender」っていう3Dモデリングができるソフトがあって。それをいじくり倒してるんですよ。建物とか動物を、パソコンの中で粘土みたいにこねくり回して貼りつけていくっていう(笑)。
関:でも、怜央が夜な夜なそんなことをやっている姿を目の当たりにしても、俺らからすると「ああ、怜央だな」ってなりますね(笑)。
――益田さんはどう思いますか?
益田:怜央は妖怪っぽいと思います。だから、Kroiも妖怪っぽいんですよ。色でいうとドブ色というか。だからこそ、汚くなりすぎないように、綺麗担当として俺がいるんだと思うんです。妖怪すぎてしまわないように、俺が人間味を足しているんじゃないですかね。
一同:(爆笑)
関:嘘つけ!(笑) お前が妖怪だろ!
千葉:「お前は妖怪だ」と言っているやつが、実は妖怪だったパターンだよ(笑)。
――(笑)。内田さんからすると、この「Small World」の主人公って、報われると思いますか?
内田:いや、俺のなかでは大体の曲がバッドエンドです(笑)。でも毎回、聴いた人が勇気をもらえるようなポイントは意識しているので。よくも聴こえるし悪くも聴こえるようにはしたいなと、いつも思っていますね。
■リリース情報
New Digital Single
「Small world」
2022年3月2日(水)Release
Linkfire:https://lnk.to/Kroi_SmallWorld
特設サイト:https://smallworld.ponycanyon.co.jp
■ライブ情報
『Kroi Live Tour 2022 “Survive”』
特設ページ:https://kroi.net/survive
2022年4月23日(土)OPEN 17:00/START 18:00
大阪・心斎橋BIGCAT
2022年5月25日(水)OPEN 18:00/START 19:00
東京・Zepp DiverCity (TOKYO)
・TICKET
ADVANCE¥ 5,200(+1DRINK)
https://w.pia.jp/t/kroi-t/
■Kroi HP/ECサイト
HP:https://kroi.net
ECサイト:https://store.kroi.net
■Kroi SNS
Twitter:https://twitter.com/KroiOfficial
Instagram:https://www.instagram.com/kroi_official/
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<締切:3月17日(木)>