葛葉、三枝明那(Rain Drops)、不破湊(ROF-MAO)インタビュー:音楽活動への思い、アーティストとして成し遂げたい夢

見てくれる人のためにも、もっと実力を付けて発信したい(不破)

ROF-MAO 不破湊

ーーそれぞれ音楽活動を行う上で、ライブも重要だと思います。ライブを行う上で、バーチャルだからこその良さは何だと思いますか?

不破:昨年はリアルでのライブが全く行えない時期もありましたけど、僕たちはインターネットでの活動が主なので、他のアーティストさんよりも音楽を届けやすいところにいて、バーチャルであることが大きなメリットになったと感じます。

三枝:無観客ライブが抵抗なくできるのは、一つの大きなメリットです。昨年7月に『にじさんじ “LIGHT UP TONES”』というAR空間でのライブが開催されたのですが、音楽の熱量を損なわず没入感がある、すごく楽しいライブでした。そこは、リアルのアーティストさんにはない、僕らの強みであり利点だと思います。

葛葉:空間にいろいろなものが出せて、それによって見せ方を変えられるのは、バーチャルでなければできないことだと思います。

三枝:でも、バーチャルだからこそのメリットは、デメリットと紙一重でもあって。僕らは3Dでパフォーマンスをするけど、出力側はどうしても2Dのモニターになるんです。例えばホログラムでお客さんの目の前や花道を歩けるようになったら、それがバーチャルライブの到達点だと思いますけど、まだ技術がそこまでたどり着いてないのが現状です。でも、僕たちが可能性を提示し続けていれば、僕たちのことを見て新しい技術を開発しようとしてくれる人が出てくるはずです。僕らは今ある技術で全力を尽くしながら、技術の進歩を願っているという感じです。

ーーユニットや曲によっては、振り付けやダンスパフォーマンスをやっている方もいますよね。ROF-MAOもいずれはダンスをやるのですか?

不破:ROF-MAOはユニットとしてのライブをまだやっていないのですが、今後はそういうこともやっていくだろうと思います。その点では、三枝くんが所属するRain Dropsは、メンバーが集まって振り付けの稽古をやっているんですよね?

三枝:やってますね。僕はもともとダンスがめっちゃ下手なので、できることならやりたくないんですけど(笑)。メンバー6人でステージを展開していく上では、ダンスもやらないとどうしても絵が単調になってしまう。6分割された画面のそれぞれをより大きく見せるためにも、振り付けやフォーメーション移動で観る人を飽きさせない工夫をしています。

ーー葛葉さんは昨年ワンマンライブを開催しましたが、いかがでしたか?

葛葉:手応え的には120点なんですけど(笑)。リスナーに向けてやったものだったので、今後はもっと外にも向けたものをやってみたいなとは思います。それに自分は、まだ歌うことに必死なので、動きにまでは注力できていないです。でも、いずれはダンスも含めて身体を使った表現も突き詰めていきたいです。

(Music Video) はんぶんこ / 三枝明那

ーー三枝さんはRain Dropsとして、2月17日、18日に豊洲PITで2ndワンマンライブ『SQUALL ~雨ニモマケズ/風ニモマケズ~』を開催するとのことで。

三枝:2DAYSやらせていただくんですけど、普通ならその場合はセットリストをほとんど組み替えないのですが、今回は丸ごと変えます。だから違うライブを2日続けてやるような感覚で、すごく挑戦的な内容です。準備がマジで大変ですけど、そもそも上手くやれるのかという不安もなきにしもあらずなので、とにかくがむしゃらに臨もうと思っています。

ーー歌のレッスンとかボイトレは、個々でやっているのですか?

三枝:みんなやっていると思いますよ。

葛葉:僕は、これから行こうかと。

不破:僕は最近ボイトレに通うようになりました。他の方の配信を見て「上手いな〜」って思う自分もいますし、見てくれる人のためにも、もっと実力を付けて発信したいので。

三枝:普通のアーティストさんの場合は、長い下積みを経て、表舞台をどんどん駆け上がって行くと思うんですけど、バーチャルライバーは逆なんです。名前や認知度がいきなり先に来てしまっているので、早くそれに見合った実力を付けなければいけないという思いで、みんな必死になっている感じかもしれないです。

ーー視聴数の多さに、自分の実力が伴っていないと?

葛葉:それはむちゃくちゃ思います。

不破:でもファンの方々に向けては、「今頑張って実力を付けているから待っていてね!」と言いたいです。

三枝が思う、葛葉と不破の歌の特徴は?

【】歌ってみた 疑心暗鬼 葛葉 にじさん【】

ーー今回こういった3人が揃ってインタビューを受けるのは珍しいということなので、せっかくの機会ですから、お互いに聞きたいことを教えてください。

三枝:二人に聞きたいんですけど、歌を歌う際には何を大事にしていますか? 僕の印象では、不破っちは熱さや自分のストレートな感情を伝えているイメージで、葛葉くんはすごくリズムを大事にしている感じがあって。実際どうですか?

葛葉:僕は、まだ表現を入れるほど余裕がないし、音程とリズムも自然にできるレベルではないから、まずはそれを大事にしているところがあります。そういう部分で、ちょっと余裕がなく聴こえるかもしれないけど、頑張ってます!

三枝:余裕なく聴こえなくはないけど。不破っちは?

不破:自分らしさは残したいとは思っています。僕の声は特徴がないと、自分では思っているので。

三枝:めちゃくちゃ特徴あるじゃん。

不破:人からは、今みたいに「逆に癖があるよ」って言われるんですけど、曲によって雰囲気が変わったり、コラボ相手によっても変わるので、まだ「自分らしさ迷走中」という感じかな(笑)。

 じゃあ次は僕からですけど、楽器はやらないですか? 三枝くんはまだあまりギターとか楽器のイメージがないけど、葛葉くんは興味持ってた時期もあったでしょ!

葛葉:ギターは買ってありますよ。

不破:まだやりたくないかな? と思って。三枝くんは、弾き語りができたらめっちゃ熱いと思うから、興味あるんじゃないかと思うんだけど。

三枝:実は、ふるさと納税の返礼品で、ギターをもらったの。

葛葉:持ってるじゃん!

三枝:何かいいのがないかと思っていろいろ見ていたら、なんとギターがあって。「これいいじゃん!」と思って。まだ開けてないけど(笑)。

不破:ちょっと触れるようになれば、一気に楽しくなると思うよ。みんなの弾き語り配信も見てみたいです!

葛葉:じゃあ僕からですけど、歌って才能に関わらず、トップレベルまで伸びるものですか? 歌が上手い二人にこそ聞きたいです。

不破:最近ボイトレに通い出してから、「まだ上手くなれるのかな」って、ちょっと可能性を感じています。大人になった今からでも、才能ではなく努力で、上手いと言われる人のレベルまで自分を持って行けるかなって。だから、まだまだ頑張りたいです。

三枝:これはあくまでも持論だけど、歌における才能はもともと持っている声質で、そこからどう伸びるかは、その人が歌うことを好きかどうかに大きく依存してくると思うんです。本当に歌うことが好きで、「いつも歌っているな」と思う人は、2〜3年後はすごく上手くなっていたりすることが多い。そもそも2人は歌うことは好き?

不破:めっちゃ好き!

葛葉:実は好き!

三枝:男の喉の熟成度は、32歳くらいが最高潮で、30歳を超えてからが、脂が乗って一気に上手くなるらしくて。実際に僕が大好きな嵐の大野(智)くんも、最近はもちろんだけど、32歳の時、むちゃくちゃ上手かったから。

葛葉:じゃあ僕らはまだまだ伸びると。3年後に『ミュージックステーション』で会いましょう(笑)!

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