乃木坂46 山下美月、タレント・モデル・女優業で大活躍 3拍子揃ったオールラウンダーとしての輝き

 さらにその正解者の中には阿佐ヶ谷姉妹の姿も。山下が激辛が得意だと覚えていたことで正解を導き出したのだ。阿佐ヶ谷姉妹とは山下が『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)にシーズンレギュラーとして共演していた仲。その数日後の3月31日には『ヒルナンデス!』の恒例ロケ企画「阿佐ヶ谷姉妹、表紙を飾る。」に山下が登場。阿佐ヶ谷姉妹の『CanCam』風の写真撮影を山下がファッションコーディネートした。山下が『CanCam』の専属モデルとしてデビューしたのは、2018年10月号から。表紙にはこれまで6回登場しており、『CanCam』を代表するモデルの一人として、阿佐ヶ谷姉妹に最新の“あざとかわいいポーズ”を伝授した。

 そして、あざといと言えば、『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)の番組内ドラマ『あざと連ドラ』への出演も反響を呼んだ。全6話で伝えていたのは、あざとさと本当の自分。ファンにとってはドラマを通じて「僕は僕を好きになる」という楽曲のメッセージに深みを与える、見事なメディアミックスの形であった。もちろんそのことが成立するのは、山下の演技力あってのことである。2019年にはドラマ『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』(テレビ東京)で初の主演を飾り、昨年は映画『映像研には手を出すな!』に出演。絶好の勢いに乗ったまま、4月20日からスタートするドラマ『着飾る恋には理由があって』(TBS系)に出演することとなる。プライムタイムの連ドラにレギュラーとして出演するのは、乃木坂46としても快挙と言えよう。

 これだけ個人でマスに向けて発信できるメンバーが、ほかにいただろうか。白石麻衣、もしくはそれ以上の存在になる予感を今の山下からは覚える。負けず嫌い、何事にも全力投球だった山下は2019年春に乃木坂46としての活動を休止していた時期があった。けれど、今の山下から感じるのは片意地を張らず、自然体で一つひとつの活動を楽しむ姿。「僕は僕を好きになる」を体現する山下である。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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