“客入りライブ”、様々な工夫で徐々に復活か ハロプロ、和楽器バンドら対策方法から考える現場の現在
客席数を半分以下にしてライブ内容は通常通りに行う予定のアーティストもいる。和楽器バンドは8月15日と16日に横浜アリーナで客席数を50%に抑えてワンマンライブを行うと発表した。鬼頭明里は9月から10月にかけて行うライブツアーを収容可能人数を絞り行うと発表している。それに伴いチケット代は値上げした。和楽器バンドは2019年に行ったアリーナライブのチケット代金は8,900円だったが、今回は10,000円(いずれも税込)に変更している(参考:和楽器バンド、横浜アリーナ公演を会場収容人数50%以内の定員で開催 ソーシャルディスタンスを確保した上で実施)。鬼頭明里に関しては当初発表していた6,800円のチケット代金を、コロナ収束後は元の金額に戻すことを前提として12,000円(いずれも税別)に値上げを行った(参考:鬼頭明里公式サイト)。音楽ビジネスを崩壊させないためにも、しっかりと利益を出す方法を模索しているようだ。
現時点で最も大規模な単独ライブ開催を予定しているのはLDHである。政府方針では順調ならば8月1日からコンサートの収容人数が上限はなく収容50%の条件だけになる。そのため安全第一を前提に8月以降にドーム規模でのライブを行うと発表した(スポーツ報知 EXILE HIRO、最短8月にドーム規模のライブを計画 LDH所属アーティスト出演)。
音楽フェスで開催を目指しているのは『SUPERSONIC 2020』だ。海外からもアーティストを招き9月に千葉と大阪で行われる予定の音楽フェスだが、東京で5万人を予定していたキャパを3万人に減らし開催することを目指している。大阪は2万人以下にする予定らしい。会場のレイアウトはソーシャルディスタンスを保てるように変更したり、サーモグラフィーによる検温や消毒設備を設置する等の対策を取る予定だ。開催が実現すればコロナ禍になってからは世界初の数万人規模の音楽フェスになる(参考:ダイヤモンドオンライン サマソニ主催者を直撃!コロナ後世界初の数万人規模のフェスを開催する理由)。
2月28日に緊急事態宣言が発表されてからライブ事情は大きく変わってしまった。4月以降は通常のライブは行われなくなり、以前のように安心して生でライブを楽しめる日がいつやってくるのかわからない。しかし少しずつではあるが前進もしている。工夫しつつもライブを開催しようとしているアーティストがたくさんいる。元に戻るまでは時間がかかるかもしれないが、音楽を愛するミュージシャンや関係者、ファンがいる限り音楽がなくなることはない。
■むらたかもめ
オトニッチというファン目線で音楽を深読みし考察する音楽雑記ブログの運営者。出身はピエール瀧と同じ静岡県。移住地はピエール中野と同じ埼玉県。ロックとポップスとアイドルをメインに文章を書く人。
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