2020.05.23 12:00

0.1gの誤算が明かす、オンラインでのファンとの交流や公演延期を受けたリアルな心境

文・取材＝南明歩

0.1gの誤算メンバーそれぞれの自宅での過ごし方

――そういうハプニングもこの企画ならではですね（笑）。近況をお伺いしたいのですが、それぞれご自宅ではどのように過ごしていますか？

緑川裕宇：僕の場合は、まぁ起きてる時間の半分くらいはゲームして……

一同：（笑）

緑川裕宇：残りの半分で動画作ったり曲作ったりしてます。

――Twitterに“バンギャあるある”の動画をあげていますよね。あの動画は継続して作り続けているのがすごいなと思っていたのですが、どうやってネタを見つけているんですか？

緑川裕宇：ライブ中に客席を見ていたり、地方の箱だと物販に立つこともあるので、そういうときにお客さん同士のやりとりとかを観察して、ネタを拾っています（笑）。

水田魔梨：僕はツイキャスで色々な企画をやってます。ファンと一緒に曲作りしたり、家で一人ライブをしたり。普通にライブがある期間だったら、ただ喋っているだけでいいんですけど、今の状況だからこそ、色々やって飽きられないようにしようと思ってます。この期間に飽きられたら終わるなって思ってるので。

――家で一人ライブというのは？

水田魔梨：普段のライブみたいにセットリストを組んで、登場から演奏までを全部一人でやりきりましたね。衣装もちゃんと着て、メイクも自分でやりました（笑）。ライブが1カ月以上ない状況だったので、他のメンバーのファンも観に来てくれたし、「面白かったです！」って感想ももらえたので、やって良かったなと思いました。

河村友雪：僕はゲーム実況を始めました。ゲーム画面をダイレクトに映せるように機材を揃えて、環境にもこだわっています。ソフトは『どうぶつの森』とかをやってるんですけど……実は僕、『どうぶつの森』好きじゃなかったんですよ（笑）。でも流行っているし、やっているファンも多いし、みんなと一緒に楽しみたいから選びました。

眞崎大輔：僕は最近、アコースティックギターで弾き語りを練習しているので、今後配信でやろうかなと。あ、それでこの前衝撃を受けたことがあるんですけど、配信用のマイクを買おうと思って探したら、全然売ってないんですよ。都内の楽器屋さん30店舗以上に電話かけたんですけど、どこにも在庫がなくて。今みんな配信をやっているから、電気屋さんで売っているインカムとかまで品薄になっているらしくて、かなり驚きましたね。でもなんとか手に入ったので、カバー曲とかを配信できたらなと思っています。

――それぞれファンの方に向けて、自宅からできることを考えているんですね。神崎さんはいかがですか？

神崎流空：今メンバーの話聞いてて、みんなすごいなって思いました。俺、一番何にもしてないっす（笑）。ラーメンを手作りしたり、部屋の中に映画館をつくったり、ベランダにバーベキューセットを置いたり。最近はソファにずっと座っていて、夜中になるとEDMかけながらレーザービーム流して、一人でお酒を飲んでいます（笑）。普段は寝る間も惜しんで動ける人間なんですけど、5月に入ってから糸が切れちゃった感じです。早く活動再開したいですね。

――ツイキャスに関しては、メンバーの皆さんで一緒に配信もされていますよね。

神崎流空：週に1回、土曜日か日曜日にやってますね。

水田魔梨：各メンバーが交代で持ち込み企画をやっています。誰か一人が仕切って、そのテーマに沿って、1時間ぐらいで進めていくっていう感じで。

河村友雪：直近では僕プレゼンツで、今まで行った地方の思い出を語ろうという企画をやりました。今は地方にも行けないので、地方のファンたちにも興味を持ってもらえるような企画がやりたくて。

――ツアーが延期になってしまった今だからこそ喜ばれる企画ですね。ちなみにメンバー同士がここまで会わない機会はなかなかないと思いますが、会わない間だからこそ連絡を密に取るようになったりとか、メンバー間での変化は何かありますか？

水田魔梨：いや、ぜんっぜん連絡取ってないっすよ（笑）。なんならメンバーの顔を見て話すのも、今日がかなり久しぶりです。ライブバンドなので、いつもはライブに関する連絡がメインなんですけど、今はほとんど連絡することがないんですよね。

緑川裕宇：グループラインすら動かないしね。

水田魔梨；みんなでツイキャスやるときに、「何時からやる？」「20時からでいい？」「いいよー」「いいよー」ってやりとりくらいかな。

河村友雪：でも、久しぶりに会いたいなとは思ってるよ。メンバーと喋らないと、本当に誰とも喋らなくなるから（笑）。

神崎流空：ここまで会わないと、会いたくなるよね。あとメンバーと喋らないから、こういう曲が最近かっこいいよとか、そういう情報共有もできないよね。俺、最近何聴いてると思う？　Mötley Crüeだよ？

水田魔梨：いいじゃん、最高じゃん（笑）。

――メンバー同士の信頼関係があるからこそ、連絡はとらなくても大丈夫なのかもしれないですね。

水田魔梨：まぁ4年も一緒にいるんで、1カ月や2カ月会わなくても大丈夫っていうのはありますね。

緑川裕宇：もし始動前のバンドだったとしたら空中分解してると思いますよ。

水田魔梨：むしろ始動しないんじゃない（笑）？

――最後に、今ファンに伝えたいことがあればお願いします。

眞崎大輔：とりあえず本当に気を緩めないで、不要不急の用事で外に出ないでくださいってことかな。本当に第二波が怖いと思うんですよ。だから体調管理に気を付けて、あとはまぁ飽きないでほしいなって（笑）。復活がいつになるかもわからないので、気軽に「待っててね」って言うのも、今は違うかなと感じてます。

水田魔梨：とにかく色々頑張って考えるので、目を離さないでほしいですね。僕たちの一番の見せどころであるライブが全く見せられてない状況なのですが、その中でもやれることはやっていこうと思っているので。毎日曲を聴いてほしいです！

河村友雪：いつ会えるかもわからない状況なので、今はYouTubeの再生回数をたくさん伸ばしていただいて、広告収入とかにみんなで協力してもらえたらなと思います（笑）。あとは物販買ってもらったり、ファンミーティングに参加してもらったりとか。僕らも家でできることは最大限にやっていくつもりなので、それに応えてくれたら嬉しいなって思ってます。

神崎流空：ピンチはチャンスなんで、前向きに行きましょう。今ってどこのバンドも同じ状況じゃないですか。僕らだけが大変な思いをしているわけではないので、復活したときに一気に差をつけられればいいなと思いますね。

緑川裕宇：去年の今頃って、ちょうどV系専門のCDショップがたくさん潰れた時期じゃないですか。あんなにライブを開催できていたのに、「V系やばいんじゃない？」って言われてましたよね。今はそのライブすらもできなくなったから、いよいよV系シーンが滅びる可能性があるんじゃないかなって俺は思ってるんですよ。だから、今よりもライブが始まった後の方が辛くなる気がしています。いざ復活して蓋を開けてみたら、ほとんどお客さんがいなくなってるとか。だから俺は、今が一番辛い状況じゃないって、何年か後に気づくだろうと思います。覚悟して頑張ります。あと最近Twitterを見ていると、みんな2次元にハマっているファンが多いんですよね。3次元の俺らは、一緒に年取れるからいいよ！　って伝えたいです（笑）。

神崎流空：それは間違いない（笑）。