新しい地図の活動はアイドルという概念を更新し続ける 草なぎ剛×高橋克典のツーリングを見て

 そんな我が道を突き進む草なぎと、いい距離感でツーリングを楽しむ高橋。雨が降り、港区ライダーの草なぎを心配して予定を変更。ロケバスで目的地の剣山に向かう。気分だけでも盛り上げたいと2人でヘルメットをかぶり、見ることができなかった雲海の写真を前に登ったていで自撮りをして、記念スタンプを傘に押す。なんとかわいらしい大人の男旅なのだろう。残念がりながらも「一つぐらいやり残したことがあったほうが、次に繫がる」と笑う草なぎは、稲垣と観光したパリでも同様のことを言っていた。すべてがうまくいかなくても、今を精いっぱい楽しむ。草なぎのブレないその軸が、どれだけ多くの人を笑顔にしてきたのだろうか。高橋もノリノリで「またプランニングしちゃおうかな!」と頬が緩む。

 きっと、このスタンスこそが生粋のアイドルなのだろう。また一緒に笑いたい、次も会えるように頑張りたい、そう思わせる存在。そして、人の魅力さえも引き出して、幸せな気持ちを広げていく存在。「草なぎ剛は今でもアイドル?」という問いに「(今の自分たちを)“何なんだ?“と問われるシーンもあった。でも自分で決めることではないのかなって。見てくれる方が感じてくれるもので」と話していた草なぎ。確かに「44歳のおじちゃま」と笑いながらも、年代を問わず“ツヨポン“と慕われ続けるのは他に類を見ないアイドル像だ。“吾郎ちゃん“、”慎吾ちゃん“も、また然り。だが、これまで彼らの活動がアイドルという概念を更新し続けてきたのは周知の事実。そして、今新しい地図と共に、その可能性をさらに広げている。

 「僕も吾郎ちゃんも、誰かとさ!」草なぎと高橋のツーリングに触発されて、香取と稲垣もアートやワインなど自分たちの趣味を活かした旅をしたいと盛り上がる。果たして、どんなゲストとの旅が実現するのか。その旅を見届けるたびに、また好きな人が増えるのだと思うと、ワクワクする。

(文=佐藤結衣/(c)AbemaTV)

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